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取調べに弁護人の立会いが出来ない日本は前近代的な人権無視国家だ

2013-06-03 17:19:20 | 事件

気になる記事がありました。
国連の委員会で日本の代表者(人権人道大使という役職)が暴言を吐いて会場を驚かせたという事です。
天木直人氏がブログで紹介されています。

上田人権人道大使の暴言事件を国民に知らせなければいけない
http://www.amakiblog.com/archives/2013/06/03/

天木氏ブログの元になった記事が以下のようです

小池振一郎の弁護士日誌
http://koike-sinichiro.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-99bb.html
2013年5月29日 (水)

日本の刑事司法は『中世』か

5月21日、22日の2日間、ジュネーブの国連で拷問禁止委員会の第2回日本政府報告書審査が開かれた。私は、日弁連の代表団の一員として、委員会を傍聴した。
第1回日本政府報告書審査は2007年だった。このとき私は、周防監督の「それでもボクはやってない」(英語版)を自ら持参してジュネーブで上映し、委員の人たち何人かに見てもらい、素晴らしい勧告が出された。今回は、それから6年振りである。
最終日の終了時間が近づいてきたころ、アフリカのモーリシャスのDomah委員(元判事)が、「(日本の刑事司法は)『中世』」とコメントした。衝撃的だった。
それまで、各委員から、
取調べに弁護人の立会がないのはなぜか、と質問され、日本政府が、取調べの妨げになるからなどと答えたり、
取調べ時間が制限されていないという指摘にも、誠意をもった回答をせず
…というように、日本政府が不誠実な官僚答弁に終始していたから、委員たちはいらだっていた。
そこで、Domah委員の「弁護人に取調べの立会がない。そのような制度だと真実でないことを真実にして、公的記録に残るのではないか。弁護人の立会が(取調べに)干渉するというのは説得力がない…司法制度の透明性の問題。ここで誤った自白等が行われるのではないか。…有罪判決と無罪判決の比率が10対1(?100対1の間違い)になっている。自白に頼りすぎではないか。これは中世の名残である。こういった制度から離れていくべきである。日本の刑事手続を国際水準に合わせる必要がある。」と、ズバリとメスを入れたコメントになったのだと思う。
これに対して、過敏な反応をしたのが、最後に日本政府を代表して、日本語で挨拶した上田人権人道大使だった。
「先ほど、『中世だ』という発言があったが、日本は世界一の人権先進国だ」と開き直った。びっくりしたが、大使はあわてて、「人権先進国の一つだ」と言い直した。
これに対する会場の、声を押し殺して苦笑する雰囲気を見て感じたのか、なんと、大使は、
「笑うな。シャラップ!」と叫んだ。
会場全体がびっくりして、シーンとなった。
議長が慌てて、「時間がないところで、(いらいらさせて)申し訳ありません。」などと取り繕っていた。
日本の傲慢さを目の当たりにした印象だ。アフリカの委員にまで言われたくない、という思いがあったのだろうか。戦前、このジュネーブの国際連盟で日本が脱退した時も、こんなだったのではないかと、思わず連想してしまった。
外務省の人権人道大使でありながら、条約機関の意義(当該政府と委員会の建設的対話
)を理解しているのだろうかと不安に思った。
ちなみに、この「人権人道大使」というのは、10年前の第1次安倍内閣のときに設けられ、上田氏は2008年に任命されたようだ。

本当は、この『中世』j発言と「シャラップ!」は新聞の1面トップに大きく報じられて然るべきだと思うのだが。
5月31日に出される拷問禁止委員会の日本政府に対する 第2回勧告が注目される。

(転載おわり)
日本人として、これは非常に恥ずかしい、としか言えません。
この事件は、2つの恥(問題)が重なっています。

まず、大声で恫喝して己の意を通そうなど、とても国を代表する者の行動ではありません。人物そのものに問題ありです。この恥さらしな上田さんは、日本に恥をかかせた責任をとるべきです。

人権人道大使

上田秀明氏

写真は以下より拝借しました
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/2716040/

そしてもう一つ、「弁護人に取調べの立会がない」という日本特有の前近代的なシステムが大問題です。これこそ日本の恥です。

私自身、この「弁護人に取調べの立会がない」というのが日本特有であることを知りませんでした。日本以外の国では「弁護人に取調べの立会」は常識だったのです。驚きです。
そういえば、日本の刑事ドラマでは、取調中に弁護人が口を挟む、というシーンがありません。取り調べに弁護人が居ないというのは、それが普通であると思わされてきたのだろうか。

また少し前のテレビドラマでは、取調べの刑事がカツ丼やタバコを差し入れたりして被疑者の人権を大切にしているかのような演出がよくありました。刑事=善人であるから取り調べも正当である、みたいな刷り込みを長年やってきたのでしょうか。

現実の日本では事件があると、警察が主導してマスゴミに情報を流し、取り調べられる被疑者=悪、という図式を押し付けてくることがあります。パソコン遠隔操作事件の片山被告がまさにそれです。皆さんご承知のように、この事件はあからさまな冤罪事件です。
使用したことのないプログラム言語でどうしてウイルスが作成できるのでしょうか?不可能です。片山さんの潔白は火を見るより明らかであり、警察は今も続いている取調べを即刻止めて、直ちに片山さんを釈放するべきです。これ以上人権を蹂躙すべきではありません。それこそ日本の恥です。

このような横暴がまかり通る原因として、「弁護人に取調べの立会がない」というのが大きな要因であると言わざるを得ません。

それとも、国策上、特定の人物を犯罪者に仕立て上げる為に必要だから取調べにおいて弁護人を排除するのでしょうか?
植草事件、陸山会事件、 ロッキード事件、その他数多の冤罪事件、もし取調べに弁護人が立ち会っていたなら、最悪でも人格破壊のようなことは防げたと思えてなりません。残念ながら、一度人格破壊を受けると名誉を回復するのは非常に困難です。国策冤罪事件は本当に卑劣な行為であると言えます。

兎に角、取り調べる刑事が善人であろうと無かろうと、人権を守るためには取調べに弁護人の立会いは不可欠です。
中世の司法システムを運用する今の日本は世界の恥であり、人権無視国家と言わざるをえません。


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