どのように活かされているかを探求
「
それ以来、ブログを通じて、
これは冬至の別称として知られています。
一年で最も昼が短く、
少しずつ日は長くなり、
「一陽来復」は、易経が説く「兆し」を表す概念です。
生活の中に織り込んできた先人の知恵に
この記事をお読みくださっている皆様の冬至以降の日々が、
心よりお祈り申し上げます。

【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第169回
『くしゃみ』(仏教)
私がお世話になっていたお坊さまは、
いろいろと生活に密着した仏教語を沢山教えてくださいました。
そんなところからも、私が仏
今回は、生活の中で使われている身近な言葉の中で、暮らしに生き
仏教語をひとつご紹介させて頂きます。
今回の言葉は、梵語(古代インドで使われていたサンスクリット語
日本語になった「くしゃみ」という言葉になります。
「くしゃみ」は、梵語でクサンメと音写し、その意味は「長寿」の
長寿は、休息万命(くそくまんみょう)と同じ意味で、
お釈迦さま
比丘(お坊さん)たちが「休息万命(お大事にして長
申し上げたのが語源だそうです。
このように、一見何気ない日常の言葉の中にも、
深遠な仏教的意味が隠されていることがあるのですね。
参考図書
『暮らしに生きる仏教語辞典』山下民城著 国書刊行会
西善院
【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第168 回
「玉琢かざれば器を成さず、人学ばざれば道を知らず」(礼記)
これは、学びの重要性を説いた言葉となります。
宝石が原石のまま磨かれなければ美しい光を放たないのと同じように、
どんなに優れた才能や秀でた素質があっても、
自分を磨くことを怠ってはその真価を発揮することはできないというたとえになります。
現代社会では、情報があふれ、学ぶ機会は無限に広がっています。
しかし単なる情報や知識の習得に留まらず
学びを深めることで、私達一人一人が持っている命(個性や特性)の原石が磨かれ
それがより発揮されることで人生が豊かになり
周囲との調和を生む力にもなるのかもしれません。
今回の言葉も、今から2000年以上の前に書かれたものになりますが、
時代が変わっても、何か変わらない普遍的な部分があるかもしれないので、
その部分を意識して、ヒントにして頂けたら幸いです。
参考図書
『中国古典一日一言』(守屋洋著 PHP出版)
寒川神社
【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第167回
『 論語と算盤』(渋沢栄一)
先日、渋沢栄一さんの命日(11月11日)にお墓参りさせて頂い
公益財団法人渋沢栄一記念財団主催の「論語と算盤セミナー202
今回、論点の中心は、「道徳と経済の同一」に関してでした。
まさに、渋沢栄一さんが本当に成し遂げたかった世界は、
道徳と経
参考:
第8回『道徳なき経済は経済にあらず、経済なき道徳は道徳にあら
公益が第一で、私利は第二の世界観になります。
これは単なる理想論ではなく、公益に徹することで、
結果的に健全な利益も生まれるという考え方は、今日の資本主義に対する重要な示唆となっています。
ものすごく本質的であり、ある面で合理的でもあり、納得のいく考
お金とは何か? 資本主義とは何なのか? 本来の道徳とは?
様々な歴史を紐解きながら、これからも経済と道徳の調和について、
継続的に探求していきたいと思います。
参考図書
『論語と算盤』渋沢栄一著 国書刊行会
『リーダーの指針 東洋思考』(田口佳史著 かんき出版)
欧州滞在中、洋装の渋沢栄一 1867年(慶應3)年
徳川慶喜の弟、昭武に随行し、パリ万博に参列した渋沢栄一(当時27歳)。
(写真は渋沢栄一記念財団にて公開されていました)
【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第166回
『三学戒』(言志四録、佐藤一斎)
「少(しょう)にして学べば、則ち壮(そう)にして為すこと有り
壮にして学べば、則ち老いて衰えず。
老いて学べば、則ち死して朽(く)ちず。」
江戸時代後期の儒学者、佐藤一斎の有名な言葉になります。
佐藤一斎は、美濃岩村藩の家老の子として生まれたのですが、
21歳のときに士藩を脱し、儒学をもって身をたてることを決意。
34歳で、江戸幕府の儒官として文教を司った林家の塾長となりま
『言志四録』は、佐藤一斎の後半生の40年にわたって書かれた語
『言志録』、『言志後録』、『言志晩録』、『言志耋録』の四篇を
『言志四録』と呼んでいます。
参考:第103回『春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら粛む』(
まさに、学ぶとは何かということを本質から説いている言葉かと思
特筆すべきは、
自身の人格を磨き、知性を高めることにあるという点です。
そしてその学びを通じて培った知恵や力を、世のため人のために活かしていくという視点です。
生涯学び続けることで、私たちは社会に対してより深い貢献ができるようになり、
その影響は死後もなお色褪せることなく、後世に伝わっていくことを説いています。
佐藤一斎の言葉には、
日々学びを重ねるたびに、自分の未熟さや知識の不足に気付かされます。
しかし、それこそが学問の持つ奥深さであり、魅力なのだと実感しています。
これからも、東洋思想の探究を通じて、微力ながらも人材の育成に
学びを深めていけたらと思っています。
参考図書
『佐藤一斎一日一言』 渡邉五郎三郎監修 致知出版社
『リーダーに大切な「自分の軸」をつくる言葉』田口佳史著 かんき出版
長谷寺