富田林百景+ 「とんだばやし」とその周辺の魅力を発信!「ええとこ富田林」

大阪の東南部に位置する人口10万ちょっとのごく普通の町、富田林。その魅力を、市民の手で発見していきます。

〈リバイバル・アーカイブス〉横山潮湧石 2016

2016年12月02日 | 自然

〈リバイバル・アーカイブス〉2021.10.25~11.8

原本:2016年12月2日

 2016.11.25.16:17 富田林市横山 石川河川敷

 

 赤茶けた湧出口から、水面にブクブクと泡立っているのがわかりますでしょうか。

 

 このように、石川の川底から絶えずブクブク泡立っています。

 

 まるで、「別府温泉 血の池地獄」のようですが、これが全然熱くない。冷泉です。湯気も立っていません。

 

 岩の間や川底などの複数個所から湧き出ているようです。

 

 神秘的なエメラルドグリーンに変色した川底。以前はこれほどまでには変色していませんでした。

 

 ここは本流の水があまり流れ込まないので、虹色に見えますね。とりあえず、「レインボープール」と名付けておきましょう。

 

 まるで鳥の足跡化石のようですが、安山岩の露頭に化石がこのようにできることはないとおもわれます。

 

 たぶん節理のすきまから、川の水か、温泉かの成分が滲み出したものかとおもわれます。

 

 川の中洲にある玄武岩に近い安山岩(汐ノ宮火山岩)の露頭

 イースター島のモアイ像かスターウォーズのストームトルーパーのようです。

 

 北側に千代田橋が見えます。

 

1500万年前に活動した瀬戸内火山帯の汐の宮火山岩。二上山の火成岩もほぼ同じ時期に起きた火山活動と考えられています。

 

  傾斜している柱状節理がよくわかります。

 

 ここは水平に柱状節理が見えます。マグマが地表近くまで貫入してきたと考えられます。

 

 回りが田んぼのなかに、珍しい地形ですね。

 

 川面から突き出た柱状節理

 

 岩質は、二上山のサヌカイトに似た玄武岩に近い安山岩。サヌキトイドともいうようです。

 

 硬い岩質ですが、ハンマーや石でたたくとややもろく、割れてしまいます。

 

 画面上部と地質と下部の柱状節理が不整合になっています。

 

 上部は凝灰岩のようにも見えます。

 

 おそらく、先にあった凝灰岩質の層に、後からマグマが貫入し、急に冷えて柱状節理を形成したのではないでしょうか。

 

 石川のながれをはばむ巨大な岩盤

 

 南側から見た「横山潮湧石」。この手前で石川が右に90度蛇行し、そのあと反対側に90度蛇行します。この奇勝となにか関係があるのでしょうか。

 

 近鉄 長野線 汐(しお)ノ宮駅より5分。 旧国道を渡り、まっすぐ東に行って橋が見えたら渡り切り、欄干右に川に降りる階段があります。河川敷では十分気を付けてごらんください。

 

 まさに「奇勝」といえる「横山潮湧石」

 

 

 〈画面をクリックすると大きくなります〉

江戸時代 嘉永六年(1853)出版の「西国三十三所名所図会」にも紹介された潮湧石。

 

 関連記事:私の富田林百景+  「 横山潮湧石 」 2013.10.4.

撮影:2016.11.25.

2016.12月2日 (HN:アブラコウモリH )

 


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