昔(室町時代~江戸時代)に着用されていた羽織のようなものを十徳(じっとく)といいます。
⇒風俗博物館
でも今日はその服装の話ではありません。
十徳、十の徳、十のいいことがあるというお話です。
江戸時代の随筆などを集めた「百家説林」の中に「飲酒の十徳」というのがあります。
一、.礼を正し
二、.労をいとい
三、.憂をわすれ
四、.鬱をひらき
五、.気をめぐらし
六、.病をさけ
七。.毒を消し
八、.人と親しみ
九、.縁を結び
十、.人寿を結ぶ
なるほどと思うのもあれば、?と感じるのもありますね。
もうひとつ
「粥の十徳」
古くから伝えられてきています。
病み上がりの定番の食事ですね。
一、「色」顔色、肌つやをよくする。
二、「力」体力をつける。
三、「寿」寿命を延ばす。
四、「楽」胃にやさしく体が楽になる。
五、「詩清弁」頭の働きが良くなって、弁舌も流暢になる。
六、「宿便を除く」胸につかえない。
七、「風除」風邪をひかない。
八、「飢消」空腹を癒す。
九、「渇消」のどの渇きを癒す。
十、「大小便調適」大小便の通じが良くなる。
⇒おかゆソムリエ協会
羽織、酒、お粥ときましたが
一番言いたかったのは、次の「香十徳」です。
中国北宋の時代の詩人黄庭堅の作を、一休禅師によって紹介されたとされています。
一、感格鬼神・・・香は鬼神も感動する
二、清浄心身・・・香は心身を清浄にする
三、能払汚穢・・・香は汚れや穢れを取り除く
四、能覚睡眠・・・香は眠気を覚ます
五、静中成友・・・香は一人の時も友となる
六、塵裡偸閑・・・香は忙しくてもひとときのくつろぎを与えてくれる
七、多而不厭・・・香は多くても飽きることはない
八、少而知足・・・香は少なくても足りる
九、久蔵不朽・・・香は久しく蔵めても朽ちない
十、常用無障・・・香は常に用いても障りがない
線香にはどうしても葬儀や法要、供養などの死のイメージが重なりますが、自分自身のための癒しや心を落ち着かせるものとして有用だと思いますが・・・・
最新の画像[もっと見る]
- 高齢化社会 その先は 1年前
- 高齢化社会 その先は 1年前
- 今年の中秋の名月は満月 1年前
- 今年の中秋の名月は満月 1年前
- 今年の中秋の名月は満月 1年前
- 彼岸花 曼殊沙華 1年前
- 彼岸花 曼殊沙華 1年前
- 彼岸花 曼殊沙華 1年前
- 喪中を知らせる 2年前
- 今でも心に残る童謡 北原白秋 2年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます