昔の望遠鏡で見ています

大火昇っていたんだ

 夕方空を見上げると、丁度日没直前なのだろうか、すじ雲が横から照らされ、一本一本きれいに青空に浮かんでいた。その端っこは少し膨らんでいて、まるでM16にある星が生まれようとしているグロビュールのようだ。すじ雲は東西に流れているが、雲全体は少し南よりに動いている。空の高さ毎の異なった気流が、そうさせるのだろう。よく見ると、すじ雲のけば立つ様子も、刻々変化している。近くまで歩いて行ったが、その間にすじ雲の形もあいまいになり、青色を失った空に溶け込んでいった。
 
 ほろ酔いの帰り道、低空に赤い星が見えたような気がした。街中の南東方向に向いた道路には、まぶしいくらいのLED街灯や張り巡らされた電線があり、空を塞いでいる。それでも確かに星はあると思った。酔っていても、暗い星を見る時のそらし目には、自信がある。星空ソフトを起動させ、スマホを向けると、やはりアンタレスだ。ベガやアルタイルばかり気にしていたが、低空にも夏の気配はいつの間にか近づいていた。



 これで、街中の屋根の間に、サソリの尾の青い星を見つけた時はうれしかった。



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