じぶんの足でたつ、それが教養なんだ

「われこそは」と力まないで、じぶんの歩調でのんびりゆったり歩くのがちょうどいい。

旧来の地方自治に訣別(けつべつ)できるかな

2005-05-02 | 論評(comment)
 青森市と「合併させられた」旧浪岡町では合併の余波がいまだにつづいています。合併推進派だった元町長が二人の議員に金を渡したとして逮捕されたのが一つ。その町長に反対して合併阻止(合併後の青森市からの離脱)を試みた前町長は在任日数47日間で退職金が310万円も出たとのこと、それが二つ目。特別措置では610万円だったそうで、だとすると、一日当たり十数万円の計算。大盤振る舞いなのか、公金の無駄づかいなのか。「みなさまのNHK」元会長の退職金問題もいまのところ未解決だし?、それとも…。
 平成の合併騒動でいちばんのゲンキ印しは議員さんだったかもしれない。もちろんすべての、ではないが。過半の議員さんが在任特例(最長2年)の適応を受けて、健気にも地方自治に挺身されるとのこと。既得というか奇特というか。三日やったら辞めらんないということか。よほど公徳心がおありになるのか。余人をもって代え難いとは、このことをいうのかも。
 なんで合併なのという根本の疑問はいっこうに解けていない。大きいことはいいことなのか。それとも小さくともキラリと光る自治体をとるのか。さまざまな理由や利害が絡んで、平成の合併劇は大団円を迎えつつあるようですが、ここに一件落着と行かない合併騒動が西は近江の国で生じています。
 滋賀県志賀町と大津市との合併の是非をめぐって、浪岡町とは違った理由で3年来の対立が続いてきたのです。合併後に産業廃棄物処理施設を志賀町に作ることを前提に、滋賀県知事は合併を承認(4月末)した経緯があり、合併反対の住民投票を封じられた反対派住民は議会・議員リコールを求める住民投票を請求していたが、それが本日(2日)告示されたのです。投開票は今月22日。
 どこまでつづく泥濘(ぬかるみ)ぞ。その泥濘に足を取られながらも、是ハ是、非ハ非と言いつづける人たちが少なからずいること(それも職業政治屋ではない)は、これまでにはあまり見られなかった新現象です。
 この先、都道府県単位で合併や編入、再編があるかも知れないなかで(あってほしいと願ってる)、一人の住民として発言するまたとない機会だと考えれば、まずはいい練習をしているともいえそうです。
議員の在任特例適用は55% 平成の市町村大合併 (共同通信) - goo ニュース