そこまでスキーを担いで下りてくる、物好きな人がいるんだと初めて知った。
実際、途中で降りてきた人とすれ違った。
相当の上級者だ。
山頂に近づくと、にょきにょきと雪の下から伸びた木々に樹氷が着いていた。
いっせいに同じ方向を向いた、大きな樹氷たちはとても美しかった。
そういえば実際目にしたのは初めてかもしれない。
冷たい空気を吸い込みながら、息を切らして山頂に着いた。
風がきつく、汗ばんだ体にここちよい。
周りを見渡すと、雪をかぶった月山を始め
遠くは鳥海山まで見渡すことが出来た。
白銀の世界で見る絶景だ。
しばらく山頂で過ごした後、山を下った。
途中で休憩し、雪のカキ氷を食べた。
「雪って実はあんまりキレイじゃないんだよね・・・?」
なんてことを思いながら、練乳をかけて一口。
「う、うまい~!!」
どんなお店のカキ氷よりふわふわで最高においしい!
そういえば、幼少の頃雪のカキ氷にあこがれて、
めったに雪の降らない地元を恨めしく思ったものだった。
こんな所で幼き日の望みがかなえられるとは・・・。
さらに山を下って、半分ほど。
実は来たときにチャボを2羽リュックに入れて持ってきていた。
(私じゃないよ)
その2羽は紙袋に入れられて、来る途中の木にぶら下げられていたのだ。
そう、ここで鷹匠の狩りの訓練を見せてくれるのだった。
鷹匠は鷹とともに丘の上へ。
私たちは丘の下で待つ。
一人が合図とともにチャボを放り投げる。
着地したチャボめがけて鷹が鷹匠の手を離れる。
あっという間にチャボの上に覆いかぶさる鷹・・・。
少し残酷だが、めったにみることのない鷹狩の様子を少しだけ知ることが出来た。
山を下った頃には日が沈みかけていた。
その夜は宿でおいしいものをたくさん食べ、
そのあと松原さんの講演があった。
はずだったが、風邪気味のため中止で懇親会みたいになった。
夜中になって、頭がガンガン痛くなった。
翌朝はだるく、気分が悪く、耳がおかしかった。
そう、中耳炎をこの時発症していたのだった。
あまりの気分の悪さに、この日の日程には参加せず
ほとんどを松原家で寝てすごさせてもらった。
おまけに夜、駅まで送ってもらい、ぶじに深夜急行に乗ることが出来た。
しかし、帰りは数時間の遅れが出て遠い道のりになった。
ちょっと踏んだり蹴ったり・・・。
これも、いろいろな用事をすっぽかして出てきてしまったバチかもしれない。
おかげで4月は半ば頃まで衰弱していた。
しかし、こんなことがあったって
私のこの放浪癖を止めることはないだろう。
おわり
素敵な写真ですよ。
年老いてはいるがしっかりとした足取りで雪の斜面を驚くような速さで着実に登って行く。
足跡は目指すポイントに狂いも無く真っ直ぐつけられて、右手の杖の跡がしっかりとサポートしている。
左肩に乗っかった鷹は、これから待っているであろう狩の事などこれっぽっちも考えずに全てをマタギに委ねて悠然と構えている。
これ等の行動を斜めにさした、一体化した影が逐一物語ってくれている。
そ~んなシーンですね。
いや、お見事でした!!
土曜日から 熱にうなされているのですが
このぶろぐを見て 興奮しています
鷹狩や狩猟に興味があるからです
武術やら 足跡やら
本当に色々勉強されていますね
うらやましいです
またきますね
penckの思うことなど
なんだかいつもと違うコメント・・・
そんなにおだてられてもなにもでやせんぜ、ダンナ!
さては雪に目がくらんじゃいましたか?
熱にうなされている所に、さらに興奮させてしまったようですいません。(笑)
いろいろ勉強というよりは、趣味に走りすぎているかんじですが・・・。
鷹匠の松原さんは、気さくな方なので電話したら会って下さるかもしれませんよ。
ただし、山形ですが・・・。
でも、毎年夏には沖縄に行ってるそうです。
もしお会いしたいなら、連絡とって見るのもいいかもしれませんね。
http://www1.biz.biglobe.ne.jp/~Takajou/
沖縄にこられるんですか
あいたいなぁ
こちらにも またきますね
penckの思うことなど