ネット通販、全世代に浸透――30、40代は総支出の1割強(1000人の家計簿)

2005年10月26日 | 通販/モール
 ブロードバンドの普及などを背景に急速な広がりを見せるネット通販。日経MJが「Yahoo!リサーチ」に依頼し、その利用の実態を調査したところ、年代・性別を問わず、パソコンや携帯電話を使ったネット通販が買い物の手段として消費者の暮らしに根付きつつあることが浮き彫りになった。
 調査は十月上旬にインターネット上で実施し、十六歳から五十九歳まで千五人からの回答を集計した。今回は十代から五十代まで世代別に特徴を分析してみた。
 過去一年間でネット通販を利用した経験者の比率が最も高いのは、パソコンが四十代で九五・一%。一方、携帯電話は二十代で二〇・一%。未成年はクレジットカードの申し込みに制約があるためか、十代の経験者の比率はパソコン・携帯ともに低い。
 パソコンに関しては、二十―四十代のいずれの世代もネット通販の経験者比率は九〇%を上回っている。これに対して、携帯電話では、その比率は三十代、四十代とも一〇%台。五十代では「経験がある」という回答は一人だった。
 パソコンによるネット通販の毎月の利用額を見ると、二十―三十代の各世代とも「三千円以上五千円未満」がトップ。三十、四十代では「一万円以上」という回答も二〇%を超える高い比率を示した。三十代では十万円以上という回答も一人あった。
 三十、四十代ともに毎月好きなことに自由に使えるお金は、三万円未満の水準に回答が集中している。そこから判断すると、これら世代のネット通販利用者は、毎月の支出の一割強をネットでの支出に費やしていることになる。
 パソコンでのネット通販経験者に、毎月の買い物で利用頻度の高い商品分野を聞いたところ、二十―四十代の各世代とも一位に挙げる回答が最も多かったのはオークションだった。特に三十代では他分野を大きく引き離し、経験者の二〇%強が挙げた。
 三十代では次いで日常着という回答が多い。二十代は書籍や雑誌がオークションとほぼ同数。二十、三十代では化粧品や香水など美容関連商品を挙げる回答者も比較的多く、二十代では音楽CDやDVDを上回った。