クリーニング「喜久屋」、携帯サイトで夜間集配受注

2006年01月30日 | 携帯関連
 携帯電話サイトでクリーニングの夜間集配サービスを受注します―。首都圏を地盤とするクリーニングチェーン大手の喜久屋(東京・足立、中畠信一社長)は二月上旬からこんなサービスを開始する。在宅時間の短い働く女性や単身者の便宜を図る。五月からは衣料品の洗浄・保管サービスも対象を布団やブーツ類に広げる予定だ。
 夜間のクリーニング集配サービスはすでに千代田、中央、港、新宿など十二区と川崎市の川崎区、幸区で電話を通じて受注してきたが、このほど携帯電話向け情報配信サービスのインデックスに受注サイトの開設を委託。二月上旬から「ムーンライトデリバリー23」として携帯サイトでも注文を受け付ける。携帯サイト経由のクリーニングサービスの受注は国内でも初めてという。
 電話受注は午前十―午後九時だが、専用サイトの開設で二十四時間注文できるようになる。集配時間は十七―二十三時の間で自由に指定できる。ワイシャツ一枚からでも注文可能。クリーニング代のほかに別途八百四十円の出張料金が必要。ただしクリーニング代金が二千五百円以上の場合には出張料金はかからない。
 加盟店が同サービスを始めるには初期投資として宅配用の専用車両(百五十万円程度)の購入が必要。ネット受注の強化に合わせ〇七年四月期中に二十社程度の新規FC店の開業を目指す。現在、喜久屋のクリーニング店の営業時間は午前九時から午後九時までで、帰宅時間の遅いビジネスマンやOLにとっては利用しにくかった。
 一方、衣料品の洗浄・保管サービス「e―closetイークローゼット)」の対象商品も拡充する。イークローゼットはネット上で利用登録した顧客が郵送したコートなどの季節衣類を喜久屋がクリーニングした上で専用倉庫内に保管するサービス。現在の対象商品は一般衣類に限られるが、五月以降は布団やブーツも受け付ける。
 ふとんやブーツは一般衣類以上に収納スペースの確保が困難で、大きな需要が見込める。〇六年四月期のイークローゼットの利用件数は六千五百件程度の見込み。受注対象の拡充で〇七年四月期には年間利用件数を一万二千件程度に増やす。
 喜久屋は二〇〇五年十二月末現在、直営九店舗、FC百九十店舗を展開中。今期中に営業対象地域を都内全域に広げるほか、首都圏以外にも営業拠点を開設予定だ。現在、大阪と名古屋でFC加盟店の募集を実施しており、来期中に両地域でも二―三店舗を新規開業。「ムーンライトデリバリー23」のサービスを利用できるようにする。