緑とともに・・・・

小田原市にある樹木卸販売を生業とする有限会社小田原植木のBlogです。

九相図

2015年03月28日 | Weblog
平安時代の初めのこと。
檀林皇后はすばらしい美貌の持ち主でもあり、恋慕する人々が後を絶たず、修行中の若い僧侶
たちでさえ心を動かされるほどでありました。自らが深く帰依する仏教の教え『この世は無常
であり、すべてのものは移り変わって、永遠なるものは一つも無い』という「諸行無常」の真
理を自らの身をもって示して人々の心に菩提心を呼び起こそうと、死に臨んで、自分の亡骸
は埋葬せず、どこかの辻に打ち棄てよと遺言したそうです。

遺言は守られ、皇后の遺体は今の帷子ヶ辻に遺棄されました。
日に日に腐り、犬やカラスの餌食となって醜く無残な姿になっても言いつけは守られ、横たわ
った姿で放置され、白骨となってやがて朽ち果てます。
人々はその様子を見て世の無常を心に刻み、僧たちも妄念を捨てて修行に打ち込んだといわれます。
のちのち、この醜くなり逝く姿を曼荼羅として描いたのが標記の九相図と言われるものです。

ハクモクレンが終焉の時期を迎えました。
あんなに真っ白だった花びらも





と褐色のあばたが出てきてているもの。既に寿命を迎え道路に落ちたもの



さまざまです。
つい昨日まで目を見張るほどきれいだったハクレンの花もこうして枯れて行きます。自然の摂理、
仏教で言う諸行無常なのでしょう。
しかし幸いなことに日本には四季があります。翌年になるとまた見ごたえのあるハクレンの花を
見て、古代の日本人たちは移ろい儚い一生ではなく、輪廻再臨という希望を描くのでしょう。
ハクレンにはそうした美しさがあるような気がします。
また来年の3月このBlogでもハクレンの見事な花を撮影したいと思います。



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