緑とともに・・・・

小田原市にある樹木卸販売を生業とする有限会社小田原植木のBlogです。

枝垂れ(Pendula)

2018年03月24日 | Weblog
植木をお買い上げ頂く時は、なにか明確な目的を持たれていることが多いです。
「垣根にする」という構造的な目的をお持ちの方もあるでしょうし、
記念樹としてお植えになるお客様もいます。
「〇〇のため」という場合は、得てして将来に希望を抱いているので、
すくすくと成長する、まっすぐ伸びる、というイメージの植木をお買い求めに
なる場合が多いようです。
そういう時不利なのが、枝垂れの樹木です。どうしても下に垂れるのは、
イメージとしてないようで敬遠されるお客様がいらっしゃいます。

でも、美しさは格別です。





目の前に花が広がる優美さは枝垂れならでは、です。

それに言うじゃあありませんか。「実ほど 首を垂れる 稲穂かな」
懐の深く優れた人物こそ、身をしっかり正す、と言います。
そういう意味では、枝垂れの樹木は、己を映す鏡としてのシンボルとしても最適かもしれません。



撮影:35°17'35.9"N 139°06'49.7"E
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ギレオン、大勢であるがゆえに

2018年03月23日 | Weblog
ゴジラシリーズは、21世紀になっても快進撃を続け、シン・ゴジラに続いて、この晩春には「GODZILLA 怪獣惑星」というアニメが上映されたり、ハリウッド版のゴジラがクランクインされたりと活気があります。
その陰に隠れてしまってはいますが、Blog管理人の幼少期は、東宝のゴジラに対抗するがごとく、大映(徳間書店→KADOKAWA)のガメラが人気を二分していました。
大ブーム、そして下火。されどゴジラの再ブームに乗じてガメラも20世紀最後に何作か作品を作られた中に、「ガメラ2 レギオン襲来」というのがあります。
ご覧になった方はご存知かもしれませんが、敵怪獣の名前は聖書に出てくる悪霊からつけられまたもの。映画の中もたくさんの小さな昆虫がガメラを悩ませます。



一昨日の真冬のような陽気と雨から一転、今日は気温も上がり青天のもとに桜が開花し始めました。
圃場に行くと、マメザクラが日に輝いています。小さな花弁がいっぱいの桜。全体を撮影するのはあまり得意ではありません。
なぜかのっぺりとした感じになってしまうのです。一つ一つの花ではなく塊となってしまうのです。技術不足と恥じておりますが、なかなか難しい。
まさに「ギレオン、大勢であるがゆえに」になってしまいます。

でも1つ1つの花に注目すると



美しい!!



実はこの木は、枝垂れマメザクラです。



白桃色の小ぶりの花が美しい木なのです。花の命は短くて、です、どうぞきれいな一瞬をご覧になってください。お待ちしております。
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小田原城御濠の掻濠

2018年03月21日 | Weblog
人気TV番組とタイアップした表記のイヴェントが今日行われています。
あいにくの真冬のような寒さの中、ご参加の皆様本当にご苦労様です。
外来から来た生物が新たなところに来た場合、既存の生物に駆逐されれば
外来から来たことも記録にも残りません。そうした生物もごまんといたのだと
思います。リスキーな移動です。
幸か不幸か生存競争に勝ち残ったものだけが外来生物と呼ばれることになります。
まさに弱肉強食、自然界の厳しさを感じます。
生存競争に勝ったからと言っても安心できないのは、
現在この世界を支配しているのが人間で、その人間はさまざまな側面を持っていますが、
ある一面古くからの歴史を大切にするという点です。
古から受け継いだ原風景を大事にします。
だから、繁殖しすぎると駆除と呼ばれ排他されます。

小田原のお濠はどうだったのでしょうか?
戦国や江戸の時代、このお濠に何が住んでいて、どのような感じだったのでしょう。
藻や水草が繁殖し、青々とし、その中には城の侵入を阻害するハスが生い茂って
いたのかもしれません。有事には食料になる大切さをお殿様は知っていたのでしょう。
亀やフナ、ヘビ、カエルもたくさんいたのでしょう。これも有事には大切な食糧。
籠城を得意とする北条氏。このお城ならではのお濠の掻濠が38年ぶりに行われました。

もっと頻繁にすることが、原風景の種の保存に大切なんでしょうけれど、
そればかりに予算は組めませんから、あっという間の38年だったと思います。
38年前には何が出てきたのでしょうか?どんな生態系だったのでしょうか?

それにしても大きなお城のお濠です。
メインの学橋付近こそたくさんの人が割り当てられていましたが



100人態勢での掻濠でも、人はまばらで、他の個所は







こんな様子でした。改めて小田原城の大きさを実感しました。100人程度じゃあお濠の掃除も出来ないです。次回はもっと多くの市民が市のシンボルのメンテに力を出し合いたいですね(って、僕も外野からの取材のみでした…スイマセン)
参加された皆様お疲れさまでした、どうぞお風邪など召せぬようお祈りしています。
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大漁桜 Cerasus × kanzakura ‘Tairyo-zakura’

2018年03月12日 | Weblog


大津波に飲み込まれ、町の人口の10%、建物の70%を失い、去った後は津波がもたらした土砂で茶色一辺倒になってしまった女川の町。
かつては日本有数の漁港として栄えた町。

未曽有の大災害3・11から7年、女川の町も復興を進めていると思います。
色を失った町に色を取り戻す、その使命は「サクラ」に託されました。
女川の色は大漁旗。そんな名前をもらったサクラが熱海にありました。やさしい淡いピンクの花弁のサクラの名は大漁桜。オオシマザクラの園芸品種で、やはり有数な港町網代で大切に育まれてきました。



大震災翌年から年間100本、千年間植え続けて十万本桜にしようと町の人は張り切っているのだとか。
サクラは未来への希望を与えてくれる樹木なのかもしれません。
「甦る」その確信を与えてくれる樹木なのかもしれません。
町の復興を応援しております。


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桃始笑

2018年03月10日 | Weblog
『木蓮のつぼみのひかり立ちそろふ』長谷川素逝



学校の卒業式の歌声が聞こえる頃、圃場のモクレンのつぼみが膨らみます。
お日様の光に輝くように、産毛がキラキラ輝くのは神々しささえ感じます。

季節は春。七十二候でいえば『桃始笑』。この文字で「ももはじめてさく」と読むことから、桃の花自身もさることながら桃の花の開花を、つまりは春を待ち望んでいた人も開花を見ると笑みがこぼれるのかもしれません。

今日は残念ながら冬が戻ったような陽気。でも週明け火曜日ごろからは途端に春の陽気になりそうです。
弊社圃場も一気に春めきます(^^♪
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サンシュユ

2018年03月07日 | Weblog
圃場に花を探しに行くと遠方に黄色い花満開の木を発見。マンサクかと思ったら花の形が違っていました。サンシュユの木でした。



学名は Cornus officinalis。
別名はハルコガネバナ、アキサンゴ、ヤマグミとも呼ばれる、ミズキ科の樹木です。



私は見てないので存じなかったのですが、この木の枝を使ってヨーグルトをつくる、という番組をしていたそうです。
ヨーグルトは、乳酸菌という菌の発酵で作られる食品です。菌の栄養となる牛乳等にこの木の枝を入れて菌の生育しやすい温度(40℃程度)で保温しておくとヨーグルトになる、という番組だったようで…。

同じサンシュユの仲間 Cornus mas などにも乳酸菌がいるとのことで、それからヨーグルトを作ることは東欧などでもなされているそうです。
ただ、自然木には乳酸菌以外の様々な菌、そして、酵母やカビなどが付着していることも確かです。
例えば、胞子で飛んできたきのこが生えている木がありますが、それも乳酸菌以外の菌ですよね。
興味半分で食するにはリスクが多いこともご承知おき頂きたいものです。



きのことヨーグルトで思い出しましたが、昔ヨーグルトきのこって流行りましたね(^^)/
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