皆さんは、グルメ小説の基となった村井弦斎氏の小説『食道楽』をご存知でしょうか?
文豪の三好達治氏と坂口安吾氏が、酒匂のアユを大量にもらい受けて南町の家で大宴会をしたのをご存知でしょうか?
「さんま、さんま、さんま苦いかしょっぱいか」1人の女性をめぐった「小田原事件」という事件をご存知でしょうか?
日本を代表する童話作家の北原白秋氏の作品の大半は小田原で書かれたそうです。
意外かもしれませんが、小田原は文学の宝庫でした。
そしてその少し前には、伊藤博文公が南町に仲間と籠り、民法を作成しました。小田原は民法発祥の地でもあります。
小田原北条5代の居城小田原城から黒潮踊る相模灘に向かって歩くとさいかちの通りに伊藤博文公の滄浪閣跡や大勢の文豪の遺品や業績を展示した小田原文学館があります。
そのちょうど中間の地に新たな公園が出来つつあります。
上記の作家さんたちが構想を練りながら『小田原町』の町を闊歩した横を走り抜けた小田原市電。登山電車として箱根の湯本―強羅間を登る箱根登山電車株式会社が小田原―板橋間を走らせていた電車が64年ぶりに小田原に里帰りするのを、報徳神社が土地を提供し公園としたのがそれです。
そんな公園にシンボルツリーの相談が弊社に入り、お施主さんがアカシデをお気に召して頂き、植えることになりました。
幹の雰囲気がお施主さんはお気に召されたようです。
大型の車にお乗せし、
往来激しい国道1号の一部をお邪魔させていただき、
大型の重機で釣り降ろします。
当初のスケッチのように初夏には若葉が萌えて素敵な木陰がまるでチンチン電車を待つ人を守るように茂るのでしょうか。公園の出来上がりが楽しみです。レトロな市電と野趣あふれる自然木の高木の下をさわやかな風が吹き抜ける公園となりそうです。