公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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日立製作所は平成33年度をめどにグループ会社数を4割減らす検討に

2018-04-14 20:38:17 | 経済指標(製造業)
『日立製作所は平成33年度をめどにグループ会社数を4割減らす検討に入った。現在800社超あるが、統合・再編を進め、500社程度に縮小する。海外進出を加速させた影響で肥大化したグループにメスを入れ、効率的な経営体制に刷新する。』


要らない300社の社員もつらいなあ。社内カンパニーが9つもある巨大な組織。カンパニーのどれをとっても日本が成り立たないくらい社会システムと日立製作所が一体になっている。

ヘルスケア社
電力システム社
インフラシステム社
交通システム社
インダストリアルプロダクツ社
都市開発システム社
ディフェンスシステム社
情報・通信システム社
エネルギーソリューション社

企業が社会システムになる危険は、アナーキーを取り込めないという点にある。成長がアーキーなもの(年輪のようにインクリメンタルな成長)であり続けられるのは社会に成長の背景地が余剰結合するときで、100年、10年、場合によっては3年で、やがて成長に天井が来て企業はどんな勢いのある企業でも、アナーキーに移行しなければ、次の成長に乗り換えていくことにならない。

今、日立に必要な要素は各社を横串するアナーキー(事業の停止拡大の中止を含む精鋭化)だと思う。グループ会社制でも小さなアナーキーは容易に出来るが、
『日立製作所は、2018年4月16日、尿中代謝物を液体クロマトグラフ/質量分析計(LC/MS)で解析し、複数の癌を診断するための検査技術の開発に向け、2018年4月からシミックファーマサイエンス、名古屋大学医学部附属病院と共同で臨床研究を始めると発表した。』←これもインクリメンタルな進歩だと思う。

日立グループほどの会社の大アナーキーは日本のガラポン的グランドデザインに相当する。

だからこそエネルギーが絶対的キーであり、電力システム社、インフラシステム社、交通システム社、エネルギーソリューション社が一つのカンパニーに編成されるくらいの大変革が必要。残りカンパニーはコツコツやる。

他方、武田薬品工業に必要なのは日本に150人しか患者のいない薬を販売している会社シャイアーを買うのではなく、CEOの解任だろう。クリストフ・ウェバーCEOはトロイの木馬だ。これで完全に武田が国際企業になれる。

『武田薬品工業は28日、バイオ医薬品メーカーのシャイアーに対する買収提案を検討していることを明らかにした。買収提示額は500億ドル(約5兆3000億円)近くに上る可能性がある。日本企業の海外企業買収としては過去最大級で、実現すれば武田薬は世界大手の一社に躍進することになる。

 武田薬の発表を受けてシャイアーは、正式な提案は受けていないとのコメントを出した。英国の企業買収関連法に基づき、武田薬は4月25日までに提案を行うかどうかを表明しなければならない。

 シャイアーを買収すれば、がんや消化器疾患、神経障害などの治療分野を強化でき、試験の後期段階にある治療薬を製品群に加えることができると、武田薬が発表資料で説明した。シャイアー株はロンドン市場で一時26%高となり、現地時間午後1時38分現在は16%高。

追補
武田、欧製薬シャイアー買収へ協議 6.5兆円超か
ヘルスケア ヨーロッパ M&Aニュース
2018/4/19 22:10 (2018/4/20 8:55 更新)
【ロンドン=篠崎健太】武田薬品工業がアイルランドの製薬大手シャイアーに買収提案したことが19日、明らかになった。企業価値を1株あたり46.5ポンド、総額427億ポンド(約6兆5千億円)と評価し、現金と武田の新株を組み合わせたM&A(合併・買収)を打診した。シャイアーの取締役会は拒否したが、武田は協議を続ける意向を示している。

武田が19日に出した声明で、交渉状況を説明した。シャイアー株1株につき17.75ポンドの現金と、28.75ポンドに相当する武田の新株を対価とする買収を12日に提案した。合計で46.5ポンドと、シャイアー株の18日終値(37.54ポンド)を24%上回る水準になる。

シャイアーの19日の声明によると、3月下旬以降、武田から非公式の提案が3回あり、いずれも「企業価値などを過小評価している」として折り合わなかったという。

シャイアーは血液や免疫系の難病など、患者数が少ない希少疾患の治療薬に強みを持つ。武田は3月28日、同社へのM&Aを検討していると表明し、「初期の調査段階」だと説明していた。武田はシャイアーが上場する英国の規則により、ロンドン時間4月25日夕までに、買収に踏み切るかどうかを正式に表明する。社外取締役が過半を占める武田の取締役会での決議が焦点になる。

武田は全株取得を目指しておりソフトバンクグループによる英半導体設計アーム・ホールディングスの買収(約3兆3千億円)を上回り海外企業へのM&Aとして過去最大になる可能性がある。

アイルランドに本社を置くアラガンも19日、シャイアー買収を検討していると表明したが、その後、株価急落を受けて撤回した。

武田の19日終値ベースの時価総額は約4兆488億円。今回の買収案にそって28.75ポンドに相当する新株を発行する場合、全株取得なら4兆円強と、時価総額に匹敵する規模の巨額増資が必要になる。

 シャイアー アイルランドに本拠を置く製薬会社。1986年の創業。16年には米バクスアルタを買収し、バイオ治療薬に注力している。17年12月期の売上高は約152億ドル(約1兆6200億円)、純利益は約43億ドル。売上高は武田と同規模だが、利益水準は4倍強と高い。



クリストフ・ウェバーCEO(ブルームバーグ)

 武田薬のクリストフ・ウェバー最高経営責任者(CEO)は特許切れや人口減により国内市場での機会が限られる中、海外に活路を見いだそうとしている。発表では、自社を上回る460億ドル前後の時価総額を持つシャイアーの買収資金をどう賄うかには触れていない。』

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