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ダークナイト ライジング

2012-08-05 10:40:47 | Movie
クリストファー・ノーラン監督の描くバットマン/ダークナイトシリーズ三部作の最終章となる『ダークナイト ライジング』を観てきた。
今までのバットマンシリーズとは明らかにカラーの違う前二作はとても印象的な作品だった。
アメコミの原作と同じゴッサムシティを舞台とし、同じキャラクターが登場するものの、単なる勧善懲悪だけのストーリーではなくなっていた。
主人公バットマン=ブルース・ウェインの内面の奥深くを描くことに時間を割き、そこを中心にストーリーが組み立てられている。
またアクションも、キャラクターも、映像も、音楽も一流の作品だった。
特に前作『ダークナイト』はジョーカーを演じたヒース・レジャーの鬼気迫る怪演もあり、近年観たアクション映画がなかではダントツで大好きな映画となった。

その後、発表されたノーラン監督の『インセプション』もいい作品だったので、すっかり監督のファンとなっている。
だから公開ががとても待ち遠しかった。
果たして監督がこのシリーズにどんなエンディングを用意したのかとても楽しみだ。

さて、ではそのあらすじを紹介すると・・・。

ゴッサム・シティを恐怖に包んだジョーカーによる事件から8年。
悪と戦ったハービー・デントは英雄として祭りあげられ、バットマンはデント殺しの汚名を着せられ、ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベイル)も屋敷に引きこもっていた。
デントの死後、発令されたデント法により犯罪者達は刑務所送りとなり、ゴッサム・シティは再び平和を取り戻しているように見えた。
しかし、地下の下水道では、冷酷無比なテロリスト、ベイン(トム・ハーディ)が人々を恐怖に突き落とすための恐ろしい計画を進めていた。
ゴードン市警本部長(ゲイリー・オールドマン)の要請に応え、バットマンとして、また実業家としても復帰を決意したブルースだったが、ウェイン産業は謀略により倒産の危機に陥っていた。
またウェイン邸にメイドとして忍び込んだ盗人セリーナ(アン・ハサウェイ)の手引きでベインの元に向かったバットマンだが、そこには罠がしかけられていた・・・。


うーん、やっぱりすごく良かった。決して期待を裏切らない作品だった。

前作ではジョーカーと言う史上最悪のサイコパスが敵だったし、ヒース・レジャーの怪演もあり、作品のダークな世界観を盛り上げていたので、新たに登場する敵に物足りなさを感じるのではないかと心配していた。
しかし、今回ノーラン監督は全くタイプの違う敵キャラを登場させた。
それはバットマンも敵わない程の屈強な身体と力を持ちつつ、理知的でもあるという最強のベインだった。
結果的にこれは正解だったと思うし、トム・ハーディの演技も良かった。

また『バッドマン・ビギンズ』で登場したラーズ・アル・グール率いる影の同盟とのつながりも描かれ、最終作にして、一作目と繫がる脚本もいい。

今回、ベインと共に新たに登場した女盗人セリーナ・カイルはキャット・ウーマンのはずだが、本編ではキャット・ウーマンという表現が出てこなかったような気がする。
これはもしかして、バット・ウーマンかとも思ったが、ウィキペディアで調べたらセリーナ・カイルはやはりキャット・ウーマンだった。
流石に「ニャー」なんて、安っぽい台詞も言わせなかったようだ。

そして、いつもながら脇を固めるベテラン俳優の演技にしびれてしまった。
執事アルフレッド役のマイケル・ケインとウェイン産業社長、ルーシャス・フォックス役のモーガン・フリーマンの存在は作品全体を引き締めていた。
この重厚感のある演技は流石としか言いようがない。

作品のエンディングではシリーズ未登場のバッドマンのあるキャラクターに繫がるエピソードが差し込まれ、「なるほど、そう来たか!」とニクイ演出にも感心した。
やっぱりこのシリーズは好きだなぁ。

ブルーレイ版が発売されたら何度も見直して観たい!
っていうか、時間があったらもう一度劇場で観ようかなぁ。
より最終作を楽しむなら、前二作の復習をしてから望んだ方がいい。
特に「バッドマン・ビギンズ」を観るとより楽しめます。

最後にコロラド州オーロラで発生した銃乱射事件でなくなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害にあわれた方々の1日も早いご回復をお祈りします。
このシリーズは決して暴力や残虐を助長するような作品ではない!

映画『ダークナイト・ライジング』公式サイト


映画『ダークナイト ライジング』特別予告編【HD】 2012年7月28日公開


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