この有識者会議の設置について、ゆうべ、政権の深い部分と議論をしました。
▼現在の上皇陛下が天皇陛下でいらっしゃったときに、ご譲位なさることを法制化するにあたって、国会はその特例法に附帯決議を付けました。
附帯決議とは、新しく成立した法律のあとに付けます。
法的な拘束力は無くても政府に尊重することが求められるものです。
このときの附帯決議には「皇位継承について政府はさまざまな課題を速やかに検討し、国会に報告せよ」という趣旨があります。
立皇嗣の礼が無事に挙行されたことから、この附帯決議に応えることが主眼です。
▼有識者会議が開かれる以上は、まったく自由に議論されねばなりません。
実際に、今回はそのような議論になると思います。
そしてどのような議論が出るにせよ、政府が具体的に動くことそのものとは、別です。政府はあくまで主権者と、議院内閣制のもと、主権者の代理を務める国会の定める法に依拠して、施策を決定し遂行します。
▼きのう共同通信の取材を受けました。
ぼくは「女性天皇と女系天皇の根本的な違いという、基本的なことにすら、主権者・国民は教育を通じても、報道を通じても、政府広報を通じても、ほとんど何も知らされていません。その状態で、世論調査が盛んに行われているのは深刻な問題です。有識者会議よりも、国民に知らせるべきを知らせることが先決です」と話しました。