Story
ぶっさんこと公平(岡田准一)が死んで3年。それは、キャッツの面々も、それぞれの道を歩き始めていたある日のことだった。ひとり木更津に残り、市役所に就職していたバンビ(櫻井翔)が、謎の声を耳にする。ソレを作れば彼はやってくるだろう、と。なぜか英語“if you build it, he will come”で聞こえてきたそのメッセージを、バンビはぶっさんからのものだと解釈。アニ(塚本高史)とマスター(佐藤隆太)、それにうっちー(岡田義徳)を木更津に呼び戻そうとするのだが。声の示すit(それ)って一体??(goo映画より)
2006年/日本/金子文紀監督作品
評価 ★★★★★
2003年に公開された映画「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」に続く第2弾の映画版で、本作が完結編となります。脚本はテレビドラマ「池袋ウェストゲートパーク」や映画「真夜中の弥次さん喜多さん」、最近では昼ドラ「我が輩は主婦である」も手がけた、売れっ子の宮藤官九郎。
前作の日本シリーズがいまひとつだっただけに、本作のワールドシリーズはどうなんだろう?と思いながら鑑賞していましたが、本作は観に行って良かった!と思うくらい文句ない面白さ。さすが、クドカン!話のはこび方が上手いです。
おなじみの主要キャラクター、ぶっさん、バンビ、アニ、マスター、うっちーをはじめ、ぶっさんを取り巻く脇役たちが皆それぞれ個性的で、とてもユニーク!キャラクターの描き方がとても上手いので、どのシーンでも思わず吹き出してしまうし、複雑なストーリーでもすんなりと入っていけました。
また、笑えるだけでなく、ほろっと泣かせるような良いシーンもたくさんあります。入院中のぶっさんがお見舞いに訪れたバンビに、さりげなく就職祝いのネクタイをプレゼントするシーンや、ぶっさんが父親に看取られながら、「お父さん、ありがとう」と月並みの台詞で息をひきとるシーン。どれもクドカンらしい、さりげない演出で、かえって涙を誘いましたね。
ぶっさんを看取ることができなかったバンビたち4人は、ぶっさんが死んで3年たった今でも、きちんとお別れを言うことができなかったことを悔やんでます。そして、死んだはずのぶっさんがなぜかバンビたちの目の前に現れて(笑)、やっとぶっさんにお別れが言えた時に、ぶっさんからもう卒業したい、との本音がぽろっと出てしまうのが、また上手いなと思いました。
大切な人が亡くなった後も、残された者は悲しくてもその後の人生を生き続けないといけない。ぶっさんを中心にまとまっていた5人組が、ぶっさんの死を乗り越えて、ようやくそれぞれの人生を歩き出したように感じました。
この映画を観て、昔の懐かしい友達を思い出した人は多いのではないでしょうか・・?私も20代前半の頃、みんなでバカ騒ぎして遊んだ仲間がいました。あの頃は将来のこともあまり考えてなくて、理由もなく楽しかったですね。でもそんな日々がいつまでも続くはずはなく、今では皆別々の道を歩いていて、昔のように集まることもなくなってしまいました。この映画は、そんな昔の自分とオーバーラップする映画でもありましたね。
最後に、個人的にいちばん好きなキャラクターは、岡田義徳が演じるうっちーです。うっちーは、5人のなかでもいちばん浮いた存在で、皆のなかではいてもいなくてもいいようなキャラクターとして描かれてますが、いつも物語の展開にはかかせない重要なキーパーソンとしての役割も果たしています。本作では、なぜか自衛隊に入隊することになりますが(笑)、入隊後、人が変わったようにマトモな喋り方をするようになっていて、ココがいちばん笑えました!
(「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」2006年11月 長野グランドシネマにて鑑賞)
ぶっさんこと公平(岡田准一)が死んで3年。それは、キャッツの面々も、それぞれの道を歩き始めていたある日のことだった。ひとり木更津に残り、市役所に就職していたバンビ(櫻井翔)が、謎の声を耳にする。ソレを作れば彼はやってくるだろう、と。なぜか英語“if you build it, he will come”で聞こえてきたそのメッセージを、バンビはぶっさんからのものだと解釈。アニ(塚本高史)とマスター(佐藤隆太)、それにうっちー(岡田義徳)を木更津に呼び戻そうとするのだが。声の示すit(それ)って一体??(goo映画より)
2006年/日本/金子文紀監督作品
評価 ★★★★★
2003年に公開された映画「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」に続く第2弾の映画版で、本作が完結編となります。脚本はテレビドラマ「池袋ウェストゲートパーク」や映画「真夜中の弥次さん喜多さん」、最近では昼ドラ「我が輩は主婦である」も手がけた、売れっ子の宮藤官九郎。
前作の日本シリーズがいまひとつだっただけに、本作のワールドシリーズはどうなんだろう?と思いながら鑑賞していましたが、本作は観に行って良かった!と思うくらい文句ない面白さ。さすが、クドカン!話のはこび方が上手いです。
おなじみの主要キャラクター、ぶっさん、バンビ、アニ、マスター、うっちーをはじめ、ぶっさんを取り巻く脇役たちが皆それぞれ個性的で、とてもユニーク!キャラクターの描き方がとても上手いので、どのシーンでも思わず吹き出してしまうし、複雑なストーリーでもすんなりと入っていけました。
また、笑えるだけでなく、ほろっと泣かせるような良いシーンもたくさんあります。入院中のぶっさんがお見舞いに訪れたバンビに、さりげなく就職祝いのネクタイをプレゼントするシーンや、ぶっさんが父親に看取られながら、「お父さん、ありがとう」と月並みの台詞で息をひきとるシーン。どれもクドカンらしい、さりげない演出で、かえって涙を誘いましたね。
ぶっさんを看取ることができなかったバンビたち4人は、ぶっさんが死んで3年たった今でも、きちんとお別れを言うことができなかったことを悔やんでます。そして、死んだはずのぶっさんがなぜかバンビたちの目の前に現れて(笑)、やっとぶっさんにお別れが言えた時に、ぶっさんからもう卒業したい、との本音がぽろっと出てしまうのが、また上手いなと思いました。
大切な人が亡くなった後も、残された者は悲しくてもその後の人生を生き続けないといけない。ぶっさんを中心にまとまっていた5人組が、ぶっさんの死を乗り越えて、ようやくそれぞれの人生を歩き出したように感じました。
この映画を観て、昔の懐かしい友達を思い出した人は多いのではないでしょうか・・?私も20代前半の頃、みんなでバカ騒ぎして遊んだ仲間がいました。あの頃は将来のこともあまり考えてなくて、理由もなく楽しかったですね。でもそんな日々がいつまでも続くはずはなく、今では皆別々の道を歩いていて、昔のように集まることもなくなってしまいました。この映画は、そんな昔の自分とオーバーラップする映画でもありましたね。
最後に、個人的にいちばん好きなキャラクターは、岡田義徳が演じるうっちーです。うっちーは、5人のなかでもいちばん浮いた存在で、皆のなかではいてもいなくてもいいようなキャラクターとして描かれてますが、いつも物語の展開にはかかせない重要なキーパーソンとしての役割も果たしています。本作では、なぜか自衛隊に入隊することになりますが(笑)、入隊後、人が変わったようにマトモな喋り方をするようになっていて、ココがいちばん笑えました!
(「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」2006年11月 長野グランドシネマにて鑑賞)
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