夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

サヨナライツカ

2010年02月26日 | さ行の映画
Story
1975年、タイ・バンコク。航空会社のエリート社員・豊(西島秀俊)は婚約者の光子(石田ゆり子)を東京に残し、バンコク支社に赴任。そこで艶やかな女性・沓子(中山美穂)と出会う。ホテルのスイートルームに住み、金にも愛にも困らない奔放な沓子。そんな彼女に豊は惹かれ、情事を重ねていく。だがそれも結局は、光子との結婚までの間のこと。結婚式を目前に控え、豊は沓子と別れようとするのだが……。(goo映画より)
2009年/日本/イ・ジェハン監督作品




評価 ★★★☆☆

夫・辻仁成が原作で、中山美穂が12年ぶりに映画出演した話題作!

中山美穂が久々の映画主演ということで観てきたのですが、相変わらずミポリンは透明感があって奇麗だったですね。彼女はスクリーン映えする女優さんなので、なんというか演技しなくても画面に登場するだけで絵になる女優さんだなと思いました。
ただ、彼女は内に秘めた感じの印象があるので、こういった男性に奔放な沓子という役柄には向かないですね。旦那さんの辻仁成が原作ということもあって頑張って演技したのが伝わってくる分、激しいラブシーンなんかも余計に痛々しい感じがしました。

私は原作を読んでいないので実際の内容はどうなのか分からないのですが、物語に共感できないところがいっぱいありました。これは一言で言ってしまうと、自分の出世のために、都合の良い時だけ愛人か、婚約者かを選んだ、身勝手な男性の物語ですね。これではとても純愛とは呼べないし、女性をターゲットにした映画なら、尚更泣けないのではないでしょうか。

それなら、バンコクにいる数ヶ月の間だけ、愛人との情事に溺れていった、官能的な愛の部分を中心に描いてくれればいいのにと思うのですが、こちらも実に中途半端で、激しいラブシーンは映画の前半の1シーンだけ。それも物語が盛り上がったところでそのシーンが始まるわけでもなく、いきなり唐突に始まるという感じなので、逆に観ているこっちとしては気持ちは盛り下がってしまいました。
同じタイプの映画なら「ラストコーション」の方がよっぽど官能的でした。こちらの方が物語の描き方が格段に上手い。やっぱり物語がきちんと描けていないと、ラブシーンも盛り上がらないのだなと感じさせられます。

ただ、映像はすごく良かった。セピアがかった映像は、一昔前のアジアを連想させるし、沓子がスティするオリエンタルホテルのシーンなんかは、ホテル独特の良い香りが画面を通り越して伝わってくるような印象がありました。さすが韓国人の監督が撮っているだけあって、外国の映画を観ているような気持ちになりましたね。

なんというか、物語を楽しむ映画というよりも、その雰囲気の心地良さを味わうタイプの映画だと感じました。何泊か外国のホテルに泊まりに行った時のように、一時だけ現実を忘れさせてくれるにはオススメの映画かもしれないです。


映画『サヨナライツカ』公式サイト


(「 サヨナライツカ」2010年2月 TOHOシネマズ ららぽーと横浜 にて鑑賞)

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