夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

プレステージ

2007年06月24日 | は行の映画
Story
19世紀末のロンドン。若き奇術師アンジャー(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)は、中堅どころの奇術師ミルトンの元で修行をしていた。しかしある日、アンジャーの妻で助手のジュリアが水中脱出に失敗し死亡。事故の原因はボーデンの結んだロープが外れなかったことだった。これを機にアンジャーはボーデンへの復讐を決意し、2人はマジックの舞台で激しい争いを繰り返すことになる。その後、結婚し幸せな日々を送るボーデンは、新しいマジック「瞬間移動」を披露するのだが…。(goo映画より)
2006年/アメリカ/クリストファー・ノーラン監督作品





評価 ★★★★

!!ネタバレ注意!!

純粋なマジック対決を期待して観ていると、終盤で超自然的な現象が起きることに違和感を憶えるかもしれません。しかし、この映画のテーマが種の無い手品を作ってしまった男の悲劇だと考えると納得いくものがあります。

ニコラ・テスラとエジソンの間に起きた、交流と直流の送電方式を巡る対立が背景として描かれているのが興味深い。テスラといえば高周波技術の天才科学者というイメージがあります。そのテスラコイルを応用したトンデモ発明は都市伝説として残っていて、「コア」にでてきた地震兵器ディスティニーや、1943年に行われたというフィラデルフィア実験で使われた物体透明化装置などがありますね。フィラデルフィア実験では、透明化装置が暴走したために駆逐艦エルドリッジが瞬間移動したといわれています(真相は艦船の消磁実験らしい)。映画化された「フィラデルフィア・エクスペリメント」では、タイムワープまで話がぶっとんでいました。
この映画でテスラが発明したのは物体複製装置ですが、こういった都市伝説を基に着想したのではないかと考えられます。

ところで、映画の方はというと、スタイリッシュな構成で伏線とトリック満載で最後まで目が離せない展開でした。自分の影を殺す、という命題も考えさせられます。
鳥かごが消える手品の種明かしはショックでしたが、これがヒュー・ジャックマンのダブルの運命を暗示しています。
中国人手品師のトリックがクリスチャン・ベールの瞬間移動のトリックの伏線になっているのもうまいと思いました。
ただ、スカーレット・ヨハンソンの存在感がちょっと薄かったのが残念です。


映画『プレステージ』公式サイト


(「プレステージ」2007年6月 松本 アイシティシネマにて鑑賞)

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4 コメント

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こんにちは! (アイマック)
2007-06-25 12:56:29
wancoさんも楽しめられたようですね。
ニコラ・テスラ、ご存知でしたか!
その筋では有名な方なんですね。
原作を読みましたが、あとがきにいろいろ書かれてあったな。
映画はノーラン流に変えられてありましたよ。

>自分の影を殺す、という命題も考えさせられます。

いわば分身の話ですよね。
そこまでしてしまう男の復讐も怖いですな。。

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ニコラ・テスラ (wanco)
2007-06-26 23:34:22
アイマックさん、こんばんは!

TB&コメありがとうございました。
久しぶりに興味津々、見入ってしまった映画でした。
原作を読まれたんですね。
今度、本屋であとがきを立ち読みしてみます。^^

それでは、こちらからもお邪魔しますね。
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こんばんは。 (ジョー)
2007-06-30 22:42:23
鳥かごが消える手品はショックでしたね。実際にああいう手品なのでしょうか。だとしたらこれからマジックを見る目が変わってしまいます。
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鳥かご手品 (wanco)
2007-07-01 09:11:02
ジョーさん、おはようございます。

TBとコメありがとうございました。
鳥かごが消える手品・・・、実際にあんなことをやったら動物愛護団体が大騒ぎするから、今はやってないと願っていますが。。
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