カフェオレ色の午後

見ているだけで幸せな気持ちにしてくれる
大切な猫たちと過ごす大好きな時間

好きな場所の一つ

2008-11-15 09:40:07 | et cetera
11月13日は祖父の命日でした。
2日遅くなりましたが早朝お墓参りに行って来ました。

父方の祖父は私が生まれた年に脳溢血で倒れてそのまま亡くなり
私は写真でしか祖父の顔を知りません。

バスの横に立って微笑む祖父の写真。

祖父は「雲仙」で県営バスに乗務していました。
国立公園として、また避暑地としても有名だった当時の「雲仙」は
日本人だけでなく外国人の別荘も多く夏は特に賑やかだったそうです。

祖父にとって私は4人目で初めて女の子の孫でした。
「やっぱり女の子は可愛いね」
両親が私を連れて遊びに行くと
そう言いながら祖父はずっと抱っこし続けていたそうです。

もちろん祖父の記憶など何もありません。

でも幼い頃、私は11月13日が近付くとなぜか急に雲仙の事を話し始め
そう言えばもうすぐ・・・と両親は命日を思い出していたそうです。

高校の時に亡くなった母方の祖父や、
その後に亡くなった二人の祖母ともたくさんの楽しい思い出
可愛がってもらった思い出があります。

でも毎年命日を忘れずにいるのは、
写真でしか知らない記憶も思い出もない祖父。
2月に生まれた私とわずか9ヶ月足らずしか過ごしていない祖父だけなのです。

祖父に抱っこされていた赤ん坊の私は
果たしてニコニコと機嫌良く笑っていたのか・・・

     

幸い今住んでいる所から祖父のお墓は近いので時々早朝お参りに行きます。
朝日が昇り背後からお墓を照らす瞬間が好きです。

     

隣では大きく茂った山茶花の木がたくさんの花を咲かせていました。

まだ喋れない赤ん坊の私にきっと優しく語りかけてくれたであろう祖父。
そんな祖父に何もしてあげられず、時間さえなかったから
返事のないお墓に今は私が話しかけます。

     「じいちゃん、しばらく来れなくてゴメンね」



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