■『藤山敏子陶芸展~花柄たちと~』・晩翠画廊
■『藤山敏子陶芸展~花柄たちと~』
5月25日、仙台市青葉区国分町の晩翠画廊で開催されている『藤山敏子陶芸展~花柄たちと~』へ行ってきました。
今回、行くきっかけは、齋藤ダンスガーデン スタジオブログで代表齋藤嘉昭氏が書き込みをしていた『陶芸展のご案内』を見てでした。
晩翠画廊は、以前、ステンドグラスや絵画の作品展があり何度か訪れたことのある画廊でした。
お忙しい中、藤山氏からお話を伺う機会がありました。
元々、油絵を描いていて、その後、木彫りに取り組み、陶芸は18年前から始めて現在に至るということでした。
1998年、今から18年前、メルボルンで1年間、BOXHILL TAFFで陶芸を学んだのがきっかけで、1999年、浅野治志先生に師事、3年後には朝日現代クラフト展入選、以降、朝日陶芸展入選、日本陶芸展入選、萩大賞展入選など輝かしい成績を残され、作品展をさくらの仙台店やメルボルン、warrandyteEXPO展へ出展し、現在、宮城県芸術協会会員としてご活躍されていました。
メルボルンへは娘さん(聞き間違いで妹さんかもしれません)が住んでいたことから行く機会があり、滞在していたメルボルンで見た松ボックリをモチーフにした作品が多く、藤山氏の個性溢れる陶器の原点がそこにありました。
藤山氏の作品は、粘土を丸めて薄くのばし、ペタペタと張り上げて形を作り、植物の種子を包み込む花殻の形が好きで、自然の中に植物の面白い形を見つけては家に持ち帰り、浮かんできた形を作品にしているそうで、個性豊かな作品に目を奪われながら鑑賞してきました。また、女性らしい優しさと温もりが感じられる花殻花器の作品ばかりで楽しく鑑賞してきました。
今回の陶芸展は新作が殆どなそうですが、2009年日本陶芸展入選作品『収穫のあと』3点の作品を展示していました。
『収穫のあと』という作品はどうして完成したのか聞いてみました。
メルボルンで陶芸を学んだ後、帰国した際に収穫を終えた田んぼで見た光景に、自然の営みの美しさを感じて作品にしたとお話していました。
刈り取った田んぼにもみ殻がうず高く積み上げられ、真ん中に煙突があり、もうもうと煙が立ち込め、そのもみ殻が焼けて黒くなり、更に灰がちらばっていた様子が目に焼き付いて、これらをモチーフにした作品で、『収穫のあと』と題名をつけたとお話していました。
今は、見ることの無い稲刈りが終わった後の田園風景ですが、私も昔見た風景を思い出しながら聞いていました。
藤山氏は、作家になりたかったそうで、今もその夢を捨てていないようで、繊細で情熱的な作品は、陶芸にも表れているのではと思いました。
コーヒーと手作りクッキーをご馳走になってきましたが、コーヒーカップは藤山氏の作品で、口当たりが薄くて飲みやすく、軽く、取っ手が太くて持ちやすく、1客3240円のコーヒーカップで美味しくご馳走になってきました。
作品展は、5月29日まで開催されていますが、私が行った当日、藤山氏をご存知の方や齋藤ダンスガーデンの生徒など沢山の方が来場していました。作品の展示即売会も同時に開催し賑わっていました。
久しぶりに陶芸の作品を鑑賞してきましたが、芸術家は、普通の人と違って目の付けどころが違うのかと感心し、どの作品も自然の植物をモチーフにしたもので感動し目の保養になりました。
私自身、持って生まれた自分なりの感性(?)を少しでもダンスに活かせたらと思いながら楽しい時間を過ごしてきました。
■SAITO Dance Garden 齋藤ダンスガーデン
5月24日のスタジオブログで『藤山敏子陶芸展』をご案内しています。