皇居の落書き

乱臣賊子の戯言

象徴天皇に必要なこと

2024-06-29 21:43:51 | 皇室の話(3)
令和6年6月29日、天皇皇后両陛下が英国御訪問を終えて、御帰国になった。

お疲れ様でした。


国の象徴というお立場は、国内における効用もあるけれども、対外的な効用もまた特別なものがあると実感する。

今回の御訪問の素晴らしい内容については、既に多くの報道がなされているところであるが、相手国との代々続く長年の御縁というものが、大きな土台としてあるのだろうと感じる。

やはり、世襲制であればこそなのであろう。


そして、また、何よりも、天皇陛下のお人柄、人間性、人物像というものが大きい。

どのような人生を歩んで来られたか。

どのように人々に接してこられたか。

どのようなことに価値をおいて過ごしてこられたか。

その集積の上での存在感。

御表情、お言葉、仕草などなど。

やはり、その役割は、凡人に務まるものではない。


そういうと、そんなことは当たり前じゃないかと怒る人もいるかもしれない。

しかしながら、象徴のお立場に即かれる方が、非凡の素晴らしい方であることを担保する制度上の仕組みはあると言えるだろうか。

現実的に必須の要件であるとしつつ、その要件を確保するための仕組みがないというのは、恐ろしい欠陥というしかないのではないか。

このことについて、もっと広く認識されて欲しいものである。

この欠陥については、これまで、皇室の御家庭の中において、親から子への御養育、御教育によって、辛うじてカバーされてきた。

結局のところ、生身の方々に依存するしかないのだ。


このように考えれば、象徴という役割を果たしていただくためには、単に血統が繋がっているということだけでは、不十分なのは明らかである。

天皇陛下の血統とともに、その君主としての徳を受け継ぐことができるのは、愛子内親王殿下しかおられないであろう。

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