令和5年3月末まで港北区スポーツ推進委員連絡協議会(第33期)会長をつとめた小松賢吉さん(新羽地区)は、令和4年11月に文部科学大臣表彰を受賞されたことから、港北区スポーツ推進委員広報委員会はインタビューを実施し、活き生きスポ進(港北区スポーツ推進委員広報誌)第75号に掲載しました。
耳が聞こえない障害を持つ小松さんが地域活動に関わるきっかけとなった事件のことや、そもそも、なんのための地域活動なのか、そして、障害者の立場で考える"共生社会"とはどんな社会なのか、ご自身の言葉で語られています。
インタビューに答える小松会長
【令和4年度スポーツ推進委員功労者表彰(文部科学大臣表彰)を受賞 港北区スポーツ推進委員連絡協議会 小松賢吉会長】
スポーツ推進委員(体育指導委員を含む)として永年にわたって地域スポーツの推進に功績顕著な者を文部科学大臣が功労者として表彰するもので、令和4年度は全国で84人、横浜市からは3人の委員が選ばれました。
---以下、活き生きスポ進第75号の記事より抜粋---
【スポーツ推進委員功労者表彰(文部科学大臣表彰)受賞インタビュー】
<Q1 文部科学大臣表彰を受賞した感想をお願いします。>
⇒耳の聞こえない私が27年間もの間地域活動を続けることができたのは、障害者でも活躍できる場を用意してくださった地域の先輩諸氏。できないことを手助けしてくださった各区・各地区会長の皆さん、地域の皆さん。そして、市民局、港北区役所事務局の適宜適切なご支援のお陰です。受賞は、横浜市と港北区の地域活動を評価していただいたもの。嬉しいです。
<Q2 地域活動は始めたきっかけを教えてください。>
⇒平成7(1995)年1月に「阪神淡路大震災」が、3月に「地下鉄サリン事件」の発生を機に、ご近所や地域の助け合いが〝命を繋いでいる〟ことや、親の目の届かないところで子どもたちの安全を守ることができるのは、地域住民の眼差しだということに気づいたことから地域活動に参加するようになり、平成11(1999)年から横浜市体育指導委員として活動しています。
<Q3 スポーツ推進委員活動の魅力とは何でしょうか。>
⇒スポーツを推進することは、"人と人との出会いを創造すること"に通じます。住民の皆さんが顔見知りになれば、それだけで安心できますし、子どもたちを非行や犯罪被害等から守ることにもつながります。
スポーツは多くの人々に嬉しさ、共感、感動を与え、世代を超えた絆を醸成し、人々の心をひとつにする力を持っています。スポーツの精神に則って地域の和を育むことは、顔の見える地域を創造し、健康で安心して暮らせるまちづくりに貢献することができます。
<Q4 小松会長ご自身も障害をお持ちで活動されていますが、共生社会を築いていくためにスポーツ推進委員としてできることは何でしょうか。>
⇒理想は「共生」そのものが意識されない社会。健常者と障がい者が同じ土俵で一緒にプレーしたとして〝違和感を感じることがない〟ことがスポーツにおける真の「共生」だと思っています。いつも一緒、身近な存在であることが最も必要なこと。
そのためにも、団体や組織のなかで一緒に活動していただいたり、地位のケアプラザや福祉施設と協力して健常者と障がい者が一緒にスポーツを楽しめる機会を作ったり、大会やイベントを実施する際は、様々な境遇の方に自由に参加していただけるよう配慮するなど、自然な交流ができる環境を作っていくことが大切です。
<Q5 「共生」そのものが意識されない社会って、どのような社会でしょうか。>
⇒車いすで移動するのに時間を要したとしても、手が不自由で書類に署名することができなくても、顔面麻痺があって笑顔を作ることができなくても、耳が聞こえなくて議事内容は議事録でしか確認できなくても....そのことに誰も違和感を覚えることがなく、必要な手助けや支援についても、「特別に対応している」といった意識や感覚がない風土です。
あらゆる境遇の方がさまざまな社会で活躍されるようになれば、想定できないようなあらゆる事態が起きる可能性が出てきます。そのような状況に対し、臨機応変に手助けや支援ができるようななることで、自然は「共生」が育まれていくと思います。
<Q6 港北区スポーツ推進委員の皆さんにメッセージをお願いします。>
⇒第33期は、コロナ禍で思うように活動できませんでしたが、来年度は少しづつ活動できるようになると思います。スポーツ推進委員の活動は横浜市公務員としての職務であることを常に忘れることなく、何事も俯瞰的に考え、第3期横浜市スポーツ推進計画と港北区運営方針、特に「安全に、安心して暮らせるまちづくり」のために誇りをもって活動していただきたいと思います。
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(文責:新羽地区スポーツ推進委員連絡協議会書記)
耳が聞こえない障害を持つ小松さんが地域活動に関わるきっかけとなった事件のことや、そもそも、なんのための地域活動なのか、そして、障害者の立場で考える"共生社会"とはどんな社会なのか、ご自身の言葉で語られています。
インタビューに答える小松会長
【令和4年度スポーツ推進委員功労者表彰(文部科学大臣表彰)を受賞 港北区スポーツ推進委員連絡協議会 小松賢吉会長】
スポーツ推進委員(体育指導委員を含む)として永年にわたって地域スポーツの推進に功績顕著な者を文部科学大臣が功労者として表彰するもので、令和4年度は全国で84人、横浜市からは3人の委員が選ばれました。
---以下、活き生きスポ進第75号の記事より抜粋---
【スポーツ推進委員功労者表彰(文部科学大臣表彰)受賞インタビュー】
<Q1 文部科学大臣表彰を受賞した感想をお願いします。>
⇒耳の聞こえない私が27年間もの間地域活動を続けることができたのは、障害者でも活躍できる場を用意してくださった地域の先輩諸氏。できないことを手助けしてくださった各区・各地区会長の皆さん、地域の皆さん。そして、市民局、港北区役所事務局の適宜適切なご支援のお陰です。受賞は、横浜市と港北区の地域活動を評価していただいたもの。嬉しいです。
<Q2 地域活動は始めたきっかけを教えてください。>
⇒平成7(1995)年1月に「阪神淡路大震災」が、3月に「地下鉄サリン事件」の発生を機に、ご近所や地域の助け合いが〝命を繋いでいる〟ことや、親の目の届かないところで子どもたちの安全を守ることができるのは、地域住民の眼差しだということに気づいたことから地域活動に参加するようになり、平成11(1999)年から横浜市体育指導委員として活動しています。
<Q3 スポーツ推進委員活動の魅力とは何でしょうか。>
⇒スポーツを推進することは、"人と人との出会いを創造すること"に通じます。住民の皆さんが顔見知りになれば、それだけで安心できますし、子どもたちを非行や犯罪被害等から守ることにもつながります。
スポーツは多くの人々に嬉しさ、共感、感動を与え、世代を超えた絆を醸成し、人々の心をひとつにする力を持っています。スポーツの精神に則って地域の和を育むことは、顔の見える地域を創造し、健康で安心して暮らせるまちづくりに貢献することができます。
<Q4 小松会長ご自身も障害をお持ちで活動されていますが、共生社会を築いていくためにスポーツ推進委員としてできることは何でしょうか。>
⇒理想は「共生」そのものが意識されない社会。健常者と障がい者が同じ土俵で一緒にプレーしたとして〝違和感を感じることがない〟ことがスポーツにおける真の「共生」だと思っています。いつも一緒、身近な存在であることが最も必要なこと。
そのためにも、団体や組織のなかで一緒に活動していただいたり、地位のケアプラザや福祉施設と協力して健常者と障がい者が一緒にスポーツを楽しめる機会を作ったり、大会やイベントを実施する際は、様々な境遇の方に自由に参加していただけるよう配慮するなど、自然な交流ができる環境を作っていくことが大切です。
<Q5 「共生」そのものが意識されない社会って、どのような社会でしょうか。>
⇒車いすで移動するのに時間を要したとしても、手が不自由で書類に署名することができなくても、顔面麻痺があって笑顔を作ることができなくても、耳が聞こえなくて議事内容は議事録でしか確認できなくても....そのことに誰も違和感を覚えることがなく、必要な手助けや支援についても、「特別に対応している」といった意識や感覚がない風土です。
あらゆる境遇の方がさまざまな社会で活躍されるようになれば、想定できないようなあらゆる事態が起きる可能性が出てきます。そのような状況に対し、臨機応変に手助けや支援ができるようななることで、自然は「共生」が育まれていくと思います。
<Q6 港北区スポーツ推進委員の皆さんにメッセージをお願いします。>
⇒第33期は、コロナ禍で思うように活動できませんでしたが、来年度は少しづつ活動できるようになると思います。スポーツ推進委員の活動は横浜市公務員としての職務であることを常に忘れることなく、何事も俯瞰的に考え、第3期横浜市スポーツ推進計画と港北区運営方針、特に「安全に、安心して暮らせるまちづくり」のために誇りをもって活動していただきたいと思います。
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(文責:新羽地区スポーツ推進委員連絡協議会書記)