気分はいつも、私次第

刑事フォイル~差別の構図

ウェスカー少佐
「誰かの死を望んでいるわけじゃない。
 うそじゃありません。
 ただ・・・最後に欲しかっただけです。
 自分に・・・ちょっとしたご褒美を・・・・
 それくらい許されるでしょう。
 こんなに頑張ってきたんだ・・・ダメか・・・」


まぁ・・・吹き替え担当が、てらそままさきさんなので
「はい、犯人決定!」とは思って見ていました(笑)

原題『KILLING TIME』 = 暇つぶし 時間つぶし

この原題は
本国への帰還を待つアメリカ兵が、暇つぶしに行っていた
賭けボクシングなど、さまざまな暇つぶしが舞台となって~もありましょうし
また~まぁウェスカー少佐は、
給与を盗むことも、
マンディに関係を強要し、そして脅され殺すことも
あまり負担に思っていない・・・・
ちょっと語弊があるかもしれませんが、暇つぶし程度だったのかも。
私は最初、このウェスカー少佐の心理を、暇つぶしと当てはめたのですが
どうでしょ?一般的じゃないのかな??

そういう感じのラストに思えました。

ただ・・・・KILLING TIMEのKILLは、やはり凶悪さがあるので
単純な暇つぶしとは、またちょっと意味合いに含みがあるように考えた方が
ベターではないか、と私は思っております(ペコリ)

ドラマは、アメリカ軍の基地に駐留するアメリカ兵たちの姿。
そして黒人(ここではこう記します)の恋人との間の子供を産んだマンディ。
この2つを主軸として進みます。
横糸には・・・アダムとサムの下宿家に滞在する人々と
マンディに好意を寄せるトミーを配して。

事件としては、戦争成金(失礼)を狙う男女の強盗、
そして途中で殺されたマンディの事件があります。

と言いつつも・・・
どうしても目に映るのは、アメリカ兵の中にある差別の構図。
そのまんま邦題になりますがね(苦笑)
駐留するアメリカ兵のトラブルの苦慮するヘイスティングズのお偉いさん方。
差別ではなく区別だ・・・と言葉を駆使しながら
白人兵と黒人兵の“区別”を町に持ち込もうとする。

カルフーン軍曹を前面に!出して!!
黒人兵への差別と暴力を映し出します。
その差別は、黒人兵ゲイブと英国女性マンディの関係でも同様で。

ゲイブの子と出産したマンディに対する実母の仕打ち。
「そこまで・・・?」と、今の感覚で思ってしまいますが
いやいや当時は・・・
日本でも、アメリカ兵との間の子供達は、同じように差別で苦しんだ時代もあったし。

そのような描写の中でも
ダンスパーティ会場で、壁の花状態の女性たちは
黒人兵と踊ったから、白人兵が踊らないのだ、という説明があり
そこまで徹底か?と思いました。

一緒にアメリカへ行こうと誘うマンディを誘うゲイブ。
娘と一緒に暮らそうと・・・
しかしその夢を現実に戻すカルフーン軍曹。
もしアメリカに帰ったら・・・
白人女性と関係を持った黒人男性はどうなるか?
自分が育った町での出来事を語り、マンディを考え直させようとする。
リンチにリンチが重なり・・・・最後は無惨な死に方とする。
NYだからって・・・・安全だといえるか?

しかし英国も同様。
マンディの娘の顔を見て、「黒人との間に子供を」と嫌悪感を顕にして
下宿家を立ち去る男性。
マンディの母親も同じ。
郵便受け(ですよね)から小銭を投げ出す様子は・・・そこまでか?と

マンディと一緒になろうと町に帰ってくるトミー。
元ボクサー・・・しかし兵役を拒み労働奉仕に行っていた。
帰ってきても、町の人々の視線は冷たい。
トミーにはトミーなりの理由がある。
WW1で兵士だった父親は、帰還後自死を。
母親も同様・・・・戦争が全てを奪った。戦争など無ければ・・・
しかし国の自由と正義のためにと信じ戦った人々
また家族を戦地で失った人々は
そのようなトミーの言葉に耳を傾ける気もなさそうだ・・・・

また強盗を行う夫婦。
他人の不利をして下宿家に滞在している。
片手を失った男性が発するのは、戦争の無惨さと・・・
「そうして自分が・・・」という世の不条理さ。
その反面戦争で利益を得ている奴らがいることも確かで・・・・

フォイルが
そのような差別や、そして正義を求めて戦ってきたのに
戦争が終わって、戦った意味は?価値は?一体どこへ・・・
という意味合いの言葉を何回か繰り広げますが・・・

う~ん、勝ったから=正義、自分たちが正しいってことになっちゃいますが
本当ですか?って問いもあるかと。
まぁ私は日本人ですので・・・・
もし勝敗が反対になったら
原爆や空襲などなどは、当然非人道的だ犯罪だといわれて裁かれるでしょうし。

勝ったから、連合国軍は正しい・正義だ、は・・・・
と考えてもよいかも、です。


フォイルさんは、いつも以上に目立たんし(笑)
そしてサムのと所に関係者がワラワラと集まるのは・・・いつもどうりだし(笑)

カルフーン軍曹の差別主義がコレでもか!と出てくる~のですが
最後の黒幕で極悪は、ウェスカー少佐で。

記事の冒頭で書きましたが
ウェスカーの異常さが出ていますね。笑顔で語るし。
元々自身が持っていたものなのか?
戦争という経験でこうなったのか?
そこまで分かりませんがね・・・・
まぁ、てらそまさんだし・・・・コレかい???(笑)

ゲイブとマンディの結婚に対して、前向き発言があったので
ラストの「「あんたかい」感はかなりあったかな?
でも、てらそまさんだし・・・・ごめんなさい、てらそまさん(ペコリ・笑)

マンディが殺される展開には、ヘッ?と驚きましたが。
こ、子供は~ですよね。
児童福祉局がやって来ましたが・・・
えっと・・・・一応(でいいよね?)ラストでは
ゲイブが除隊してアメリカから迎えに来る。
その間は・・・ジミーの夫婦を一緒に・・・トミーが面倒をみるって言っていますが。
大変申し訳ないのですが・・・
ジミーって・・・・誰???
というか、トミーが良い人過ぎて・・・・大丈夫か?
ゲイブがキャサリンを引き取りに来たら
「俺は渡さん!」と生き甲斐状態になっていたら・・・とひとり心配で(笑)


う=ん、でも駐留するアメリカ兵に困った困った英国って雰囲気は
ちゃんと伝わっていたなぁ~とは思いましたね。
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