リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

穴あき○○と○め○

2007-02-08 17:25:24 | アユの流し目/雑記帳
「100年に一度の大雨」に対応するとした浅川のダム計画で、県は最大降雨量を130ミリ(1日あたり)と設定している。台風23号では、ダム計画で想定した降雨量に近い125・5ミリを記録。しかし、長野市富竹の水位観測所の最大流量は、毎秒260トンが想定されるのに対し、実際は6分の1の毎秒44トンだった。

 朝日.com 2004/12/01より

 穴あきダムでなにをとめるのか。
 共同通信より信濃毎日は詳しくて、1m四方の穴が下部に開いているという。そして、その穴から放流できない流量はいったんダムに溜めてから流すということだ。
 浅川の流量はどのくらいなのかと検索したら上記の記事があった。これによると浅川の治水計画がかなり過大なものだったということなのだと思う。今度計画されているダムの高さが50mで以前の計画が59mということは、流量の想定自体を見直したわけではない。

 結局、新規の取水をやめたので、穴が空けられました。めでたし。ということか?
 それでも100億円という金がかかるわけだが、本来問われたのは、コストに見合った投資としてのダムの必要性だったのではと思う。

 ため池と組み合わせてというのが、いまひとつわからないが、ダムの下流に貯留スペースを作ってポンプで排水する(千曲川にくみ上げる)ということかな。
 なにやら、普通のダムをつくるよりも割高だし、メインテナンス費が余計にかかるのではないかとおもうのだが?

長野県が「脱ダム」転換 「穴あきダム」を建設へ(共同通信) - goo ニュース

☆テキスト版

長野県が「脱ダム」転換 「穴あきダム」を建設へ
2007年2月8日(木)11:49


(共同通信)


 長野県は、田中康夫前知事の「脱ダム」宣言でダム建設計画を中止した浅川の治水対策について、旧計画より規模を縮小、川の流れ止めないよう下部に穴のある「穴あきダム」を建設する方針を決め、村井仁知事が8日発表した。県は昨年9月に就任した同知事の下で、浅川の整備計画の見直しに着手。同11月に「脱ダム」の方針を転換し、穴あきダムとため池を組み合わせた代替案を軸に国土交通省と協議していた。


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浅川「穴あきダム」08年度着手へ 知事が発表

2月8日(木)

治水専用ダム(穴あきダム)と河川改修などで浅川の治水対策を行うと発表する村井知事=8日午前11時5分、県庁会見場
 村井知事は8日午前、県庁で記者会見し、前県政が県営ダム計画を中止した浅川(長野市-上高井郡小布施町)について、下部に穴の開いた構造の「穴あきダム」を建設する新たな治水対策案を発表した。ダム本体の高さは約50メートルで、旧ダム計画(59メートル)をやや下回る。本体事業費はおよそ100億円。県は3月末までに治水事業実施の前提となる河川整備計画の原案を策定、今秋をめどに国の認可を得て、2008年度の事業着手を目指す方針を示した。

 知事は会見で、田中前知事が01年に打ち出した「脱ダム」宣言について「口では(ダムの)代替案を示すと言っていながら、現実には何もできなかった」と批判。「自然と調和する最善の治水対策として、穴あきダムと河川改修を組み合わせるのが最も望ましいと判断した」と説明した。

 ただ、今後の県の治水政策や、他の河川を含めた対応については「一般論で答えるのは難しい。今回は浅川という具体的な事例についての判断を示した」として明言しなかった。

 計画する穴あきダムは、本体下部に約1メートル四方の穴を設け、通常は川の流れをせき止めない構造。洪水時の貯水容量は110万トン。旧ダム建設時と同じ治水水準を確保する。当初計画した利水は取りやめる。

 知事は、ダム建設反対の住民が予定地の断層や地滑りの危険性を指摘している点について、「国土交通省とよく協議して結論に至った」と述べ、問題はないとの見解を示した。原悟志県土木部長は、穴あきダムとすることで、旧計画より安全性が高まると説明した。

 また、知事は河川整備計画の原案に、下流部の長野市長沼地区で浅川の水が千曲川に流れ込めずあふれる「内水氾濫(はんらん)」対策として、ポンプで千曲川に水を排水する「排水機場」の増強を盛り込む考えも明らかにした。

 今後の流域住民への説明については、原案を策定後、2、3カ月かけて公聴会などを開いていく考えを表明。ただ「基本的にはこの案で行きたい」とも強調した。

☆なぜ」「当然」 「穴あきダム」分かれる評価

2月8日(木)

 田中康夫前知事の「脱ダム」宣言以降、迷走を続けてきた浅川(長野市-上高井郡小布施町)の治水対策。村井知事が8日午前、県庁で「穴あきダム」による治水案を発表した会見には、この問題に関心を寄せてきた住民も詰め掛けた。「大胆に決断していくことが必要」との知事に対して、決定を知った県民からはさらなる説明を求める声もあった。

 会見は2時間弱に及び、会場に駆けつけた住民のうち4人が決定に疑問を投げ掛ける質問をした。「地滑りの危険がある場所になぜ、ダムなのか」「地質からして大雨の際に1度に大水が出る可能性がある」と指摘。知事は「あの場所の地質はいろいろな学説があると承知している」「水がたまらないダムで、決壊の危険はないと思っている」と応じた。

 質疑を聞いた自営業男性は「決定の根拠があいまい。納得できない」と話した。

 会見は県庁1階県民ホールのモニターでも流れた。長野市内の70代の男性は、浅川下流域に知人が多いといい、「いつ起きるか分からない大水にいつもおびえて暮らしている。当然の結論だ」と肯定的な受け止め。短大非常勤講師の男性も「これまでの6年間は何も進まなかった。今回の決断も賛否両論あるだろうが、将来に向けた大きな1歩だと思う」と評価した。

 待ち合わせで県庁を訪れた上水内郡内のパート従業員の50代女性は、自然保護の観点からできればダムは造らない方がいいと考えており、「今後こそ十分な説明が必要」と話した。同市内の女性も「穴あきダムの他県の状況や住民の声などを判断材料として、県民の前に示してくれればいいと思う」と話していた。




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