新潟久紀ブログ版retrospective

活かすぜ羽越本線100年20「新発田駅以北・私の提案(その5)」

■JR羽越本線100年を機に新発田地域の振興を考えます。
******************************************************************
◆新発田駅以北・私の提案(その5)

 テレビのバラエティ番組やドラマにおいては、昭和や平成の時代を回顧するようなものが常に一定数ある。未だテレビを当てにしている我々年輩世代をノスタルジーでつなぎとめようというのか、テレビらしく世代間ギャップのある家族などの団らんづくりのネタとなることを企図しているのか、少し”いやらしさ”も鼻につくことがあるが、平成後期以降の若者にしてみれば「現在では見当たらない」モノやコトを純粋に面白く受け止めている者も少なくないと聞く。
 現代の子供が分かるはずもない昭和ネタばかりのテレビドラマ「不適切にもほどがある」が若い世代にも意外にもウケていると聞いて思いを強くしたのが、ヒトは自分自身の、もしくは、親など自分が関係するヒトの、「昔の有り様や来歴などを紐解きたい」という根源的な欲求を持っているのではないかということだ。
 自身や関心ある人の家系や血筋を遡って調べてみたり、戦争や災害で亡くなった係累の者の生涯を調べてみたくなったり。自分は何処から来て何処に向かうのかという哲学にも似た思いが、多かれ少なかれイメージはどうあれ、どんな人にも内在しているように思えるのだ。
 その琴線に触れるかのように動機づけにつながるのが「タイムカプセル」というのはあまりに飛躍しているだろうか。昭和後期にはしばしば話題になったことからも、先に述べた昭和レトロブームに乗れるアイテムだし、展開する地と内容次第で、円筒形の茶筒型やスクエアな菓子缶型などの形状や、メッセージやお宝など中に何を入れるのかも、様々なバリエーションが考えられる柔軟性がある。
 私の狭い情報収集網の範囲ではあるが、大々的にタイムカプセルを人寄せに展開している事例は聞かないし、「タイムカプセル」を使うアイデアを雑談で話すと地域活性化に比較的意識の高い人から「面白そうだね」と言ってもらえることがある。似たようなことが取り組まれる前に先駆者としての利益とプレゼンスを得たいものだ。
 「櫛形山脈」は裾野から稜線に至るまで、多様な入口とアプローチルート、その途中では単に登山道や散策道のみならず、桜の名所広場や里山公園のような設えが、しかも各々が結構なスケール感で点在していて、正に老若男女が思いのまま好き好きの楽しみ方ができるフィールドだ。
 基本としては、「緑の里山に触れて心身をリフレッシュするとともに、植樹や植栽管理などの美化や保全にお手伝いしてくれませんか」と都市住民に語り掛けたい。里山が清涼なる水源として田畑を安定して潤して美味しい米や野菜などの供給ができていることや国家的大動脈である国道7号安全など国土の保全にもつながっている中で、この地を出て行く若者が多くて地域保全の担い手が足りないので是非とも応援にお力を貸してくださいと、具体的な地域課題を掲げながら故郷の自然の大切さが自分にも関係する事であるとリアルに意識させ、それを背にして転出した者としての罪悪感も少し染みての”放っておけない”気持ちも引き出したいものだ。
 そもそもこんな呼び掛けに関心を持ってくれるのは、社会的に意識の高めの人であろうから、脱炭素とSDGsを背景に「来訪は是非とも鉄道で」ということを半ば要件的に打ち出しても、「主催側も真摯に考えている」と好感が得られるだろう。都市住民への来訪の呼びかけに際しては当然ながら新発田地域の観て遊んで食べての魅力もセットで情報発信することになると思うが、野放図なスポット案内で「車でないと不便だな」と思わせてはいけない。間延びした観光資源の中で電車でのスマートな往来方法などを示し、それに適わないスポットは捨象するくらいの”選択と集中”が必要かもしれない。
 新潟駅までは新幹線。そこからの信越線や羽越本線など鉄路を利用したスマートな観光地間の移動と組合せを、AI活用で提案するアプリなどを開発してくれるヒトが居ないものかと思う。今回の「新発田駅以北の鉄路を活かした盛り上げ案」に関わらず、脱炭素の時代に適した志向だと思うのだが。

(「活かすぜ羽越本線100年20「新発田駅以北・私の提案(その5)」」終わります。「活かすぜ羽越本線100年21「新発田駅以北・私の提案(その6)」」続きます。)
☆ツイッターで平日ほぼ毎日の昼休みにつぶやき続けてます。
https://twitter.com/rinosahibea
☆現在進行型の仕事遍歴あります。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「羽越本線」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事