◎平成22年度学位記授与式開催 震災犠牲者へ黙とう捧げる

　平成22年度学位記授与式が、 神戸ポートアイランドホールで行われた。 学部卒業生2606人に学士、大学院修士・博士前期課程・専門職学位課程1286人に修士の学位が授けられた。式辞や答辞では東北地方太平洋沖地震について触れられ、犠牲者を悼む黙とうが捧げられる場面もあった。【3月29日　神戸大NEWS NET＝ＵＮＮ】


　今年度の学位記授与式は、東北地方太平洋沖地震の犠牲者を悼む黙とうで始まった。福田秀樹学長は、学部や大学院研究科ごとの代表に学位記を手渡した後、式辞で被災者にお見舞いの言葉を述べ、可能な限りの支援について語った。

　式辞で、福田学長は北京やブリュッセルのオフィス、世界中の同窓会などを例にあげ、神戸大の「国際性」を強調。また、神戸大の「学際性」についても触れた上で、それらが大規模災害や地球環境問題の解決策につながるとした。

　卒業生代表の百武亜希子さん（工・4年）も、答辞で震災を話題にあげた。「神戸は阪神・淡路大震災で多くの支援を受けた。私たちも何かできることを探して役立てたら」と話した。

　学位記授与式後には例年、学部学科別の謝恩会が行われるが、今年度は東北地方太平洋沖地震に配慮し、海事科学部の謝恩会が中止となった。(記者＝田中郁考)


【写真】学位記を授与する福田学長（3月25日、神戸ポートアイランドホールで　撮影＝田中郁考）