JSR、東京エレクトロン、イビデンの3 社は、「次世代LIC 総合技術研究組合」を設立した。
世界のトップクラスである JSR の材料技術、東京エレクトロンの装置システム化技術、イビデンのパッケージ開発技術・セル実装技術を結集し、回生・再生エネルギー有効活用の鍵となる蓄電デバイス:次世代リチウムイオンキャパシタ(LIC)の開発に取り組む。
有力な蓄電デバイスとしては、他にリチウムイオン電池(LIB)がある。このLIB に比べ、LIC は急速な充放電が可能で、特にエネルギー回生用途に適しているとされている。現在、LIC は瞬時に大エネルギーが得られる特徴を活かし、瞬時電圧低下補償装置等の産業機器に採用されている。
同技術研究組合では、従来のLIC の適用範囲を拡大し、さらなる成長が予想される環境・エネルギー分野での事業拡大を図る。2012 年度までの3 年間で、革新的なセル構造及び新しい材料などを用いた独自の組み立て技術を展開し、エネルギー密度を現行LIC の約5 倍に向上させた、コンパクトで生産性の高い製品の実現を目指す。
また、LIC は、LIB との併用も可能であり、自動車、太陽光・風力発電など幅広い分野への展開が期待されている。
なお、同組合の活動は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のイノベーション推進事業「次世代戦略技術実用化開発助成事業」の助成対象(2010~2011 年)として採択が決定している。