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◇新エネルギー◇新神戸電機、電力貯蔵システム「Seflaシステム」の事業を強化

2011年04月07日 08時42分42秒 | 電池

 新神戸電機は、東日本大震災以降深刻化しつつある電力不足に対応し、電力貯蔵システム「Seflaシステム」の事業を強化する。

 新神戸は、Seflaシステムを2000年に企業のコスト削減を支援するESCO(EnergySolution Company)用途として事業化した。

 本年3 月11 日の東日本大震災後に発生した東京電力、東北電力管内での電力不足による経済活動の停滞は震災復興の妨げともなり、事業者は政府・電力会社の計画停電等の節電策に協力しつつ、経済活動の水準を維持・拡大していく必要がある。

 その有効な対策の一つとして同社は電力貯蔵システムに着目した。供給余力のある夜間電力を蓄電池に貯蔵し需要が逼迫する昼間に給電することで、昼間の電力需要の引き下げと事業活動の維持を同時に実現していく手段として、新神戸は本システムを新たに提案していくもの。

 新神戸は2009年より大規模風力発電の電力貯蔵用途に数MW級の長寿命LL形鉛蓄電池(LL電池)の納入を開始しているが、同電池をSeflaシステムにも搭載することにより長寿命化を図った。

 さらに自社の産業用大容量リチウムイオン電池を搭載することにより省スペース化にも対応。

 新神戸は電力貯蔵システムの普及が重要と考え、その為にSeflaシステムとして自社事業の立上げを図るとともに、同様のシステムを計画する電源機器メーカーにもLL電池やリチウムイオン電池を供給していく。

 なお、新神戸は名張事業所(三重県名張市)に風力発電など新エネルギー発電用途の需要拡大に備えてLL電池の専用製造ラインを今年3月までに増強した。

 また、埼玉事業所で生産していた産業用大容量リチウムイオン電池も今年1月から生産拠点を名張事業所へ移管作業中であり、4月以降は名張事業所で量産設備の稼働を開始する。

 1.Seflaシステムの概要

 Seflaシステムは電力貯蔵用蓄電池(LL電池やリチウムイオン電池等)と双方向電力変換器(PCS:Power Conditioning System)で構成され、電力系統に連系して電力を供給するシステム。電力不足対策用途のSeflaシステムには停電時の再起動が可能なように自立運転機能を付加している。

 また、この度はスケジュール運転機能を追加し計画停電に備えて効率運用が可能なシステムとした。新神戸では2003年より水処理施設に非常用発電機の機能を持たせたSeflaシステムを納入しており、既に停電対策用途のシステム稼働実績を有している。新神戸のPCSは3相200Vまたは400Vの構内電力系統に連系し50kW~400kWまで5機種の容量だが、より大規模な要望にも対応できる準備をしている。

 また、給電時間は蓄電池の容量を変えることにより停電時間に合わせて自由に選択することが可能であり、顧客の要望にフレキシブルに対応する予定。Seflaシステムは、屋内・屋外いずれへの設置にも対応している。

 2.住宅蓄電用途への対応

 新神戸は太陽光発電と組み合わせた3kWの住宅蓄電システムも既に開発済みであり、群馬県太田市でNEDO技術開発機構の実証設備として550戸の住宅に設置した実績を有している。

 3.将来のスマートグリッド対応

 蓄電システムはスマートグリッドを構成する主要なシステムの一つであり、NEDO技術開発機構などが既に複数の実証設備を建設中。新神戸はSeflaシステムをスマートグリッドの一部として機能できるようにインターフェースを準備中で、電力不足が緩和された後でもBEMS(Building Energy Management System)、FEMS(Factory Energy Management System)のキーシステムとして使用できる。

 電力不足対策としては自家用発電機の導入が検討されているが、その燃料は重油などの化石燃料を使用する為に地球温暖化ガス抑制の世界的な方向には合致していない。そのために、Seflaシステムは、電力不足に有効であるとともに環境対策にも効果的である為に、新神戸は工場設備用途だけではなくオフィスビル用途にも提案を強化していく予定。


◇新エネルギー◇住友電気工業、世界初の溶融塩電解液電池開発

2011年03月07日 10時03分28秒 | 電池

 住友電気工業は、世界初となる新型電池を開発し、大阪製作所で構内試験を開始した。

 今回開発に成功した新型電池は、電解液に溶融塩のみを使用した二次電池(溶融塩電解液電池)であり、290Wh/Lという高エネルギー密度を有するとともに、完全不燃性であり、組電池の小型軽量化を実現する。
 
 溶融塩は、不揮発性や不燃性、高イオン濃度など、電池の電解液として優れた特徴がある。しかしこれまで、塩を溶融状態に保つためには高温が必要であり、100℃未満に融点をもつ溶融塩(イオン液体とも呼ばれる)を電解液とした電池は実現されていない。
 
 同社は、京都大学(エネルギー科学研究科 萩原研究室)と共同で、57℃という低融点の溶融塩(NaFSAとKFSAの混合物)を開発し、また、これまで培った電池技術をベースに充放電管理や電力系統への連系などの蓄電池システム化技術を確立するとともに、セルメットやタブリードという同社独自の部品材料を採用することにより、高エネルギー密度かつ高出力の二次電池の開発に成功した。
 
 今回開発した溶融塩電解液電池は、資源豊富なナトリウム化合物からなる正極及び負極、溶融したNaFSA・KFSA混合物の電解液で構成され、充電時にナトリウムイオンが正極から出て負極に入り、放電時にはナトリウムイオンが負極から出て正極に入る。
 
 <溶融塩電解液電池の特長>
 
 (1)高エネルギー密度:ナトリウム化合物を正極に採用しており、290Wh/Lという高エネルギー密度を実現。

 (2)完全不燃性:不燃性材料のみで構成されているため、地震や事故などの衝撃により外部から空気が混入しても発火することはない。また、過充電や電池温度の上昇による、いわゆる熱暴走現象も発生しない。

 (3)組電池の小型化が可能:溶融塩電解液電池は、稼働温度領域が57℃~190℃と他の電池と比べて広く、また、不燃性材料で構成されているため、排熱のためのスペースや防火・防爆装置が不要であり、電池を高密度に配置することが可能。同社の試算では、同じ容量の組電池の場合、リチウムイオン電池の約1/2、ナトリウム硫黄電池の約1/4の体積となり、小型化が実現できる


◇新エネルギー◇セイコーインスツル、コイン形リチウム二次電池を発売

2011年03月04日 13時41分10秒 | 電池

 セイコーインスツルは、放電容量を大幅に向上し、直径4.8mm高さ1.4mmと小形でありながら、世界トップクラスの高容量2.0mAhを実現したコイン形リチウム二次電池「MS414GE」を発売した。量産および出荷は2011年4月からの予定。

 コイン型リチウム二次電池は充放電を繰り返すことができ、主にデジタルカメラ等の小型携帯機器でリアルタイムクロックのバックアップ用電源として広く利用されている。SIIの新製品「MS414GE」は、電解液および電極材料を改良し、同サイズ比較で放電容量を2倍に向上させ、世界トップクラスの容量を持つ、リチウム二次電池です。

 デジタルカメラ、スマートフォン、タブレットPCなどの小型携帯機器では、主電池の交換やトラブルに備えてバックアップ期間の長期化が求められるとともに、機器の高機能化も進んでいる。このため、バックアップ用の電池でも高容量化、小型・薄型化が要求されている。SIIでは「MS414GE」をこのような分野を中心に広く販売を進めていく。

 <主な特徴>

 1.高容量:従来の標準的なコイン形リチウム二次電池(φ4.8×H1.4mm)の1.0mAhに比べて、2倍の2.0mAhの放電容量を持つ。

 2.優れた充放電サイクル特性:3.3V~2.0Vの充放電条件(放電深度100%)において、50サイクル以上の充放電ができる。

 3.優れた過放電特性:0.0Vまで放電した後も、安定した放電容量を示す。

 <主な仕様>
  
 公称電圧 :3.0V
 公称容量 :2.0mAh
 内部インピーダンス:100Ω
 寸法 :φ4.8mm×h1.4mm
 質量 :0.08g

 <用途例>
  
 携帯機器のメモリー、時計、電源管理ICのバックアップ他

 <量産開始>
  
 2011年4月予定

 <サンプル価格>
  
 100円

 <販売目標>
  
 年間500万個


◇新エネルギー◇日立マクセル、4種類の機能をワンパッケージ化した電池ユニットを開発

2011年03月01日 14時17分40秒 | 電池

 日立マクセルは、コイン形リチウム二次電池「Coin type Lithium rechargeable Battery (CLB)」を搭載し、電池制御に必要な4種類の機能をワンパッケージ化した小型・高出力の電池ユニットを開発し、5月からサンプル出荷を開始する。

 マクセルが2009年4月に開発した充電が可能で高出力のコイン形リチウム二次電池は、機器に搭載して実用化するには、機器側での電池制御の回路設計が必要となるが、小型化や設計の簡素化が課題となっていた。

 このたび開発したコイン形リチウム二次電池ユニットは、(1)充電制御機能、(2)電池保護機能、(3)電圧変換機能、(4)残量検知機能をワンパッケージにし、電池、回路部品、基板を独自の積層構造にすることで小型化を実現した。

 これまでのように電池制御の回路設計をする必要がなく、機器側の多様なニーズに対応し、小型で高出力のコイン形リチウム二次電池を比較的簡便に機器に搭載することができる。なお、同電池ユニットの機能や構造に関して、特許、意匠を出願している。また、電圧変換機能を搭載したことで、一次電池を使用していた機器が、既存の回路設計を活かして二次電池に対応可能となるほか、機器の小型化や高出力化、さらに設計期間の短縮が期待できる。

 サイズについては、直径20.5mm、厚さ5mmの小型ユニットとなっているほか、最大140mAの高出力放電も可能であり、今後発展が期待される高機能なウェアラブル情報端末など小型通信機器への展開を進めていく。

 <電池ユニットの機能>

 充電保護機能で充電電圧や充電電流を制御して最適な充電を行い、電池保護機能で過放電時の放電停止や過充電時の充電停止などの制御を行うなど、安全対策を施しているだけでなく、電圧変換機能を搭載したことで低電圧(0.6V)~電池電圧(3.7V)までの範囲で電圧を変換できるため、一次電池からの置き換えなど幅広い用途に対応することが可能になった。

 さらに、残量検知機能を搭載しており、従来では検出が難しかった電池電圧変換後の電池残量の検知が可能となる。

 <電池ユニットのサイズ>

 一次電池のCR2032に近い、直径20.5mm、厚さ5mmとなっており、小型化を実現した。凹凸の少ないコイン形状となっており、機器の電池搭載スペースをコンパクトにできるため、小型化が求められるウェアラブル情報端末などに適している。


◇新エネルギー◇三洋電機、充電池「eneloop」のグローバル累計出荷数量が1億5,000万個達成

2011年01月05日 15時54分06秒 | 電池

 三洋電機は、同社が“くり返し使うライフスタイル”を提案する充電池「eneloop(エネループ)」の、グローバル累計出荷数量が2010年12月末で1億5,000万個を達成したと発表。

  「eneloop」は、2005年11月の発売以来、「あらかじめ充電済みなので買ってすぐ使える」という乾電池に匹敵する使い勝手の良さと、充電すればくり返し使え、使い終わった後にはリサイクルが可能という、優れた経済性と環境配慮に対して、市場から高い評価を得ている。

 同社調査においても、90%以上のユーザー満足度を獲得し、各社のさまざまな機器で「eneloop」同梱販売や使用推奨を得ている。販売国数もグローバルで60カ国以上に及び、出荷数量も年々堅調な伸びを見せている。

  2009年11月14日には、「材料・製法・構造」を進化させ、くり返し使用回数 約1500回を実現。さらに「グリーン電力証書制度」を活用し、出荷時の充電を太陽光発電によるグリーン電力で賄うことで“energy(エネルギー)” の“loop(循環)”というコンセプトも進化させた。

 また、2010年6月には、「eneloop」のエントリーモデルとして、電池容量を抑えたことで、より求めやすく、くり返し使用回数も業界をリードする約2000回を実現した「eneloop lite(エネループ ライト)」がラインアップに加えた。発売以来、性能はもちろん、コンセプトやデザイン性、電池を使う楽しさまで進化を続け、2010年11月14日には発売5周年を迎えた。

  5周年にあたっては、、8色のラメ入りカラーパック「eneloop tones glitter(エネループ トーンズ グリッター)の限定発売や、「eneloop」と一緒に撮った写真を募集する「エネループといっしょ!」プレゼントキャンペーン(2010年12月1日~2011年1月31日)、2010年の年末から放映されているテレビCMなどを通して、“くり返し使うライフスタイル”の提案を拡大している。

 


◇新エネルギー◇米IBM、「空気で充電できるバッテリー 」など5つのイノベーションを発表

2011年01月04日 11時15分20秒 | 電池

 米IBMは、人々の働き方、生活、遊び方を一変させる可能性を持った一連のイノベーション「Next 5 in 5」を発表した。今年で5回目となる「Next 5 in 5」は以下の通り。

 友人との通信も3Dで
 空気で充電できるバッテリー
 あなたも地球を救う市民科学者
 私にぴったりのマイ・ルート
 コンピューターを都市生活のエネルギー源に
 
 「Next 5 in 5」は、私われわれの生活を一変させる可能性を持つ市場・社会の動向や、こうしたイノベーションを実現させる世界中のIBM研究所が持つ新たなテクノロジーを基にしている。

 「空気で充電できるバッテリー」の概要は次の通り。

 ラップトップ・パソコンのバッテリーが充電なしで一日中もってくれたらと考えたことはありませんか?あるいはポケットに入れているうちにいつの間にか充電してくれる携帯電話は?

 今後5年間でトランジスタと電池技術が進歩し、デバイスの連続使用可能時間は現在の約10倍になる。それだけではなく、小型のデバイスではバッテリーそのものが必要なくなるかもしれない。

 現在使用されている重いリチウムイオン電池に替わり、私たちが呼吸している空気を高エネルギー密度の金属と反応させることで、長時間使用を妨げている主要な原因を解消できるバッテリーの開発が進められている。成功すれば、電気自動車から家電製品まで幅広い用途に使用できる軽量かつパワフルな充電式電池が実現する。

 しかし、バッテリーそのものを完全になくすことができたらどうでしょう。IBMでは、電子機器の基本的なビルディング・ブロックであるトランジスタを見直し、トランジスタ1個あたりのエネルギー容量を0.5ボルト未満に抑えることを目指している。エネルギーの必要量をここまで低減できれば、携帯電話や電子書籍リーダーなど一部のデバイスではバッテリーそのものが完全に必要なくなるかもしれない。

 その結果、エネルギー・スカベンジングと呼ばれる技術を用いて充電するバッテリー不要の電子機器が実現する。この技術は既に一部の腕時計で実用化されており、時計はねじを巻く必要がなく、腕の動きによって充電が行われる。これと同じコンセプトで携帯電話などを充電することができる。方法は簡単、「振ってダイヤルする」だけ。


◇新エネルギー◇NEC、「有機ラジカル電池」の出力を従来比1.4倍に向上

2010年11月09日 13時26分15秒 | 電池

 NECは、薄型フレキシブルな特長を持つ「有機ラジカル電池」において、従来の課題だった信頼性を向上するとともに、出力を従来比1.4倍に向上し、実用化に向けて大きく前進した。

 このたび開発した有機ラジカル電池は、電極の負極部分にリチウムイオン電池と同じ炭素材料を採用することで、充放電を繰り返しても初期の電池容量を十分に保つ。また正極部分には、高い導電性をもつ新たな電極を開発、採用し、従来比1.4倍の高出力を実現。

 同技術を用いて、薄さ0.7mm、500円玉サイズ、容量5mAhの有機ラジカル電池を試作した。試作した電池を用いることで、10回以上の連続フラッシュ発光を約2万回行えるなど、小型の二重層キャパシタでは難しかった高輝度LEDフラッシュの連続発光が可能となる。また、フレキシブル性と高い出力が求められる高機能ICカード、ウェアラブル端末、フレキシブル電子ペーパーなど次世代ユビキタス端末への応用も可能となる。

 このたび開発した技術の特長は、以下の通り。

 1.負極に炭素材料を使用し、高い信頼性を実現=電池の負極部分を、従来の金属リチウム薄膜から、リチウムイオン二次電池と同じ炭素材料に変更。これにより、約1/10の低コスト化の実現と、フル放電とフル充電を繰り返す充放電サイクル試験において、市販のリチウムイオン二次電池並みの高い信頼性を実証。

 2.正極を新しい複合電極とすることで、従来比1.4倍の高出力を実現=電極の正極部分に用いる固体の有機ラジカル材料をゲル状にして、炭素材料との複合化における均一度合いを向上し、より高い導電性を持つ新たなナノ複合電極を開発。これにより、電池単位あたりの出力を容量5mAhタイプで、従来比1.4倍の7kW/Lと高出力な電池を実現。


◇新エネルギー◇日立製作所および米ジョンソンコントロールズ、先端蓄電分野で提携

2010年10月18日 13時34分43秒 | 電池

 日立製作所および米ジョンソンコントロールズは、先端蓄電分野における提携に関する覚書き(MOU)に調印し、長期的な事業運営の構想と先端蓄電分野への取り組みについて合意した。

 今後、両社は蓄電分野で、リチウムイオン電池をはじめとする先端蓄電製品とシステムに関する、研究開発、調達、生産、マーケティング、販売、国際標準化などの分野における協業を検討していく。

  日立グループは、2000年に世界に先駆けて、安全で高性能かつ長寿命な自動車用リチウムイオン電池の量産を開始し、その後、商業用ハイブリッドバス・トラックを中心に、鉄道車両等の用途も含めて累計120万セル*以上の電池を市場に投入してきた。

 同社はリチウムイオン電池を、日立が注力している“社会イノベーション事業”を支えるキーデバイスとして位置づけており、鉄道、建設・産業機械、電力貯蔵用などの“社会イノベーション事業”分野での適用をさらに拡大していく。また、制御と組み合わせた電池システムとして最適なソリューションをユーザーに提供していくことにしている。

  米国ウィスコンシン州ミルウォーキーに本社を構えるジョンソンコントロールズ社は、自動車用内装部品やビルのエネルギー管理、自動車用バッテリーの分野でのグローバルリーダーであり、「フォーチュン100」に選ばれた企業のひとつ。


◇新エネルギー◇三井物産、中国で二次電池製造・販売事業へ参入

2010年10月01日 09時25分56秒 | 電池

 三井物産は、中国における電気自動車、スマートグリッド(次世代電力網)向け二次電池製造・販売事業への参入を目的に、北京建龍重工集団有限公司と、同社傘下の天津市捷威動力工業有限公司への出資参画について基本合意し、9月30日付けで増資引受の関連契約を締結した。

 今後、中国政府当局の各種承認手続きを経た上で、本年12月を目処に同社は天津捷威の株式の20.98%を取得する予定。

 二次電池は、電気自動車(EV)やスマートグリッドに向けた需要の拡大が見込まれ、環境IT(ITを活用する環境事業)の中核として成長が期待される分野。中国では、自動車販売が2009年に13百万台となり、今後も世界の自動車市場を牽引すると予想されているが、今後の市場発展のためには、Co2排出削減に繋がるEVの普及が課題となる。

 中国では、中央・地方政府ともにEVの普及促進に積極的であり、これを目的として2020年までに約1兆3,000億円を投じる方針を中央政府は発表している。これに伴い、今後、EVとその関連産業が急成長することが予測されており、EVにおいて重要な要素となる二次電池市場も拡大が見込まれている。

 また、電力インフラ網の高度化と基礎能力向上のため、2020年までに統一されたスマートグリッドを建設すべく、中国国内で4兆元(約50兆円)が投資されると見込まれており、スマートグリッドにおいても重要な要素となる二次電池の需要拡大が見込まれている。

 天津捷威は2009年4月に設立された新興の電池製造・販売メーカーで、本年末から量産を開始する予定。当初は電気自転車(E-BIKE)や業務用小型EV向けのリチウムイオン電池を製造し、2012年以降は、EV用電池の量産、EV関連部品事業(モーター・インバーター等)やスマートグリッド向け大型容量蓄電池事業等にも順次事業を拡大していくことを計画。


◇新エネルギー◇パナソニック、「エボルタ ワールドチャレンジ」第3弾スタート

2010年09月15日 13時29分29秒 | 電池

 パナソニック アプライアンス・ウェルネス マーケティング本部は、「充電式EVOLTA」の、くり返し使用できる回数を業界No.1に向上させた製品を動力源にした「エボルタ ワールドチャレンジ」第3弾を9月23日よりスタートする。

 昨年のチャレンジ第2弾(2009年8月)では、単3形乾電池「EVOLTA」を動力源にオリジナル車両型ロボット「エボルタ」を走行させて、世界3大レースの1つ「ル・マン24時間」レースの舞台として有名なフランスのル・マンサーキットで長もち実験を実施して「長もち性能No.1」の認知を高めた。

 今回のロボット「エボルタ」も、前回に引き続き高橋智隆氏が設計・開発する。10月1日発売の新製品、単3形「充電式EVOLTA」を動力源にオリジナルロボットを走行させて、東京(日本橋)から京都(三条大橋)までの約500km走破を目指す。

 また、このチャレンジをテーマとしたスペシャルWEBコンテンツでUSTREAM使用の生中継やTwitterでの応援ツイート、ブログでのアーカイブ、オープンキャンペーンを展開する。