汚染食品、もはや食べ物では無く放射性廃棄物

ドイツのテレビ局ZDFが、「福島で今、何が起こっているのか？」をテーマに福島で取材をして制作した、「フロンタール21」と言うシリーズ番組の8月26日放送分が、ユーチューブにアップされ、ネット上の一部で話題を呼んでいる。

番組では、日本では全く報道されない福島の姿が映し出されており、ショッキングな内容となっている。
放射性物質が検出された食品に付いて、「これはもはや食べ物では無く、放射性廃棄物です」と指摘。
日本政府の対応に付いては、「文明国の遣る事とは思えない」と批判。

そして、「権力を握る電力会社、政治家、官僚が、原発のあらゆるスキャンダルを隠蔽し、大した事が無い様に見せて来た。この判断は間違い無く多くの子供を死に至らしめるだろう。人類史上最悪の惨事」と、「原発村」やら「原発マフィア」と呼ばれる悪しきシステムに付いても、ズバリ指摘している。

日本のマスコミは、これらの情報を全く報じていない事も問題なのだが、ユーチューブにアップされていた、この「フロンタール21」の動画が、何と日本のテレビ局によって削除されたのだ。
削除依頼したのは、日本テレビの系列局である「福島中央テレビ」で、ユーチューブには「この動画は、Fukushima Central Television さんによる著作権侵害の申し立てにより削除されました。」と記載されている。

削除されたのは8月30日の深夜(正確には8月31日午前)で、私が2時前後に閲覧した時には普通に見れたのだが、削除されたとの情報を得て、3時前に確認した所、既に削除されていた為、2時半位に削除されたのだろう。
私は丁度、2ちゃんねるにある「フロンタール21」のスレを見ていたのだが、「2日で28万回の再生回数だぜ」とか「この動画は消されないかな」等のレスを読んでいた所で、「削除キタ━━━(゜∀゜)━━━ッ!!」と言う一報があった訳だ。

削除理由は著作権が云々と言う事だが、「フロンタール21」の番組中に福島第一原発の爆発映像が使用されており、著作権に引っ掛かったとすれば、爆発シーンが該当するのかな。
確か、爆発映像は日本テレビのスクープか何かだった筈で、とすれば撮影したのは福島中央テレビなのだろうか？、だから削除依頼したのかね？。

まぁ、何れにせよ一時的に動画は削除されていたが、既に転載は済んでおり、現在では何事も無く見れると思うので、一度は見た方が良いかも知れない。
番組とは関係無いが放射性物質の話をすると、国と東京電力は8月17日、福島原発から放出されている放射性物質の量が、1時間当たり最大で2億ベクレルと、1か月前よりも5分の1に減ったと発表。
この値は、事故直後の3月中旬と比べると1000万分の1に減った事を強調しているのだが、2億ベクレルだよ、2億。

東京電力が7月19日に公表した試算では、原発からの放射性物質の放出量は、6月下旬現在で1時間当たり10億ベクレル程度と評価し、その結果、新たな放出による敷地周辺での被曝線量は、最大で1年間に1.7ミリシーベルト。
原発の外には既に大量の放射性物質が放出されていて、最も多いとされる事故直後の3月15日には、今回の評価の1000万倍となる1時間当たり2000兆ベクレルが放出されている。

2000兆ベクレルもの放射性物質を垂れ流しておきながら、国民には一切の情報を公開せず「後出しジャンケン」なのだから、政府と東電等は物凄く質が悪い。
こう言う体質を厳しく指摘するのが、海外のメディアばかりと言うのも実に情けない。
東電から多額の原発マネーを貰ってウハウハな日本のマスコミには、核心を突く報道は無理な話なのだろうかね。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】