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恋愛・結婚

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「NPOやりたいっす!」な君のために

2015-02-09 09:41:50 | キャリア・教育
「NPOやりたいっす!」な君のために 

ブーム到来

  • <noscript></noscript>スタッフとくつろぐ駒崎代表(中央手前、高梨義之撮影)
  •   「僕もNPOをたちあげたいんです!」

      そう言ってキラキラした目を僕に向ける若者が、最近とみに多くなった。僕が大学を辞めてフリーターになってNPOを起業したあの時に比べたら、隔世の感がある。

      あの頃ITベンチャー社長を辞め、フリーターになってNPOをたちあげようとしていた僕に向けられた眼差(まなざ)しは、決して温かいものではなかった。良くて胡散(うさん)臭く見られ、悪くて憐憫(れんびん)。行った合コンで「仕事なにやってんの」と聞かれ、本当のことを言えず、「ボーキサイトを輸入して、アルミつくってる」と下を向いて答えたのが、嘘(うそ)のようだ。

      今ではNPOやソーシャルビジネスに対する関心は高まり、社会的ステージも上がった。社会起業家なんて便利な言葉も生まれ、僕も起業家扱いしてもらえ、外国の大学や日本の省庁からも色んな表彰を頂けるようになった。今ほどNPOを起業しやすい時代もないだろう。
     

    乏しいノウハウ

      しかし、だ。じゃあこれからNPOを立ち上げようという若者に、そのノウハウを伝えられる人間はどれだけいるんだろう。起業家の世界は、色んなコンサルタントの人がいたり、起業家仲間のコミュニティがあったり、経営学者もわんさかいる。けれど、新参者のNPOやソーシャルビジネスの世界には、ビジネスの世界ほど潤沢にノウハウ本やリソースパーソンがうろついているわけでもなく、ともすれば精神論が跋扈(ばっこ)し、「働けど働けど我が経営楽にならず」という石川啄木的な情景が広がってしまうことになる。

    • <noscript></noscript>病気で外に出られない子供の保育に使う風船(高梨義之撮影)

        これを何とかしたい、と思った。10年近く前にNPOをたちあげ、それなりに潰れずに何とかやってきたおっさんの自分が、次世代のNPO経営者に残せるとしたら、たくさんの失敗談と、ほんの少しの成功話、そしてそこから抽出できる普遍的なフレームワークの数々だ。

        そんなわけで、日本で類例のない、NPO・ソーシャルビジネスの起業と経営に関する実践的なノウハウの公開を行ってきたいと思う。マニアック過ぎて誰も読まないかもしれないが、どこかにバトンを渡す相手がいないとも限らない。そのまだ見ぬ後輩達に向け、精一杯僕の闘いの軌跡とそこから得た教訓達を綴(つづ)っていきたい。


大進撃AirBnB、「家の短期レンタル」合法化へ

2015-02-09 09:41:50 | キャリア・教育
大進撃AirBnB、「家の短期レンタル」合法化へ 

広がるシェアリングエコノミー

 

  • <noscript></noscript>筆者が以前AirBnB経由で借りた東京の一室
  •   昔、日本の短編小説のコンテストに選ばれた作品で今でも心に残るものがあります。

      それは、ある一人暮らしの男性のところに間違い電話がかかって来て「3丁目の山田だけどラーメン一つ。早くしてね」といった感じのことを言って切れてしまう、というもの。それを受けた男性は、なるほどラーメンか、とごそごそインスタントラーメンを取り出して作り山田さんの家に届ける、というストーリーでした。ミソは、間違い電話だと切ってしまわずに、言われた通りラーメンを作って届ける主人公の奇妙な真剣さにあるわけですが、最近しみじみ「あの話は来るべくシェアリングエコノミーを予言するものであったのだ」と思うのです。

      シェアリングエコノミーとは、個人間でモノや時間やスキルをシェアし合うこと。知らない人同士で車や家を貸し借りする、自分の車を運転して知らない人をどこかに連れて行く、連れて行かれる、知らない人に犬を預ける、預かってもらう、知らない人に料理を作る、作ってもらう。そんな奇妙な商取引が今や「世界のあちこちで普通の人が一般的にやっていること」となりつつあります。

    大半が違法だったAirBnBのシステム

     

      そうしたシェアリングエコノミーの中でも最も成功している会社のひとつであるAirBnBは個人間の家の短期レンタル仲介サイト。以前ご紹介(「家まるごと、短期で貸します!」2012年10月10日)したこともありますが、現在AirBnB上には200か国、60万件の物件が掲載され、昨年1年間の利用者数は600万人。一度に数泊する人も多いので、毎日数万人がAirBnB経由でどこかに泊まっていることになります。さらに昨年のAirBnBの売り上げは2億5000万ドル(約250億円)と噂(うわさ)され、この4月に100億ドル(約1兆円)の時価総額で4億5000万ドル(約450億円)を増資するという大進撃です。

      しかしながらこれまた以前ご説明したのですが、世界中のほとんどの都市でAirBnBは違法です。ホテル税を払っていない、ホテルの営業許可を受けていない、ゾーニング規制上ホテルが営業できない場所にある、賃貸物件をまた貸ししている、といった問題が一般的。中には、大家がアパートまるごと賃借人を追い出してAirBnBで貸しに出すことで賃料規制などのルールをかいくぐる悪質なケースもあるようで、ニューヨークを筆頭にいくつかの都市で「AirBnBつぶし」の規制が高まる機運も出始めました。

    地場経済への「好影響」データでロビーイング

     

      そんな中、AirBnBではGlobal Public Policy(世界公共政策)のチームを作り、事業を合法化するためのロビーイング活動を推し進めています。ニューヨークやサンフランシスコといったアメリカ国内だけでなく、パリ、ロンドン、ベルリンなどのヨーロッパでもさまざまな活動をしており、その一環としてデータを行政に提供するため「AirBnBが地場経済に与える影響」を調査、公開しています。

      その結果わかったのは、AirBnBで貸し出しを行っている人の7~8割は自分が普段住んでいる家を貸しに出しているということ。自分が住みながら一室を貸し出すこともあれば、貸し手がついた時だけ自分は別のところにしばらく泊まるというケースもあるようですが、いずれにせよ「AirBnBのせいで一般の賃貸住宅が減っている」という恐れは現実的ではないことがわかりました。また、フリーランサー、個人事業主、パートタイマーなどが貸主で、こうした人たちがAirBnBというサイドビジネスで副収入を得られることにより、伝統的なフルタイムの仕事以外のキャリアを持つことが可能になっているケースも多いという調査結果も出ています。平均より収入が低めの貸し手も多く「AirBnB収入のおかげで家賃を払うことができている」という人もたくさんいます。一方、借りる側は、従来のホテルに泊まるよりも長期滞在し、より多額の費用を使い、地元文化を知ろうとする、という、地場産業にとって望ましいタイプの観光客であることもわかりました。

    合法化の動き

     

      こうしたデータに基づき、米国内では家の短期レンタルに関して新しい規制を設けた上で合法化する動きが出始めています。さらに、ハンブルク、アムステルダム、パリなどでは既にAirBnBが有利な方向で法律改正が行われました。新しいルールの多くが「普段住んでいる自宅を時々貸すのは問題なし」というもの。フランスでは、自宅を貸す限り何の許認可も必要ないという非常におおらかな決まりになっています。

      さて、こうして法的な整備が進む結果、今後、自宅の一室、または全部を時々貸すことが世界的に一般化していく可能性があります。

    貧富の差拡大で様々なシェアリングが日常化?

     

      話は飛びますが、IT化、ロボット化でロースキルな仕事が減る一方、そうした技術を使ってよりハイスキルな仕事ができる一部の人たちだけに富が集中している今日この頃。結果として世界の多くの場所で貧富の差が拡大しつつあります。当面、減って行くロースキルな仕事をする人たちの収入の伸びは期待できません。

      となると、近未来の社会では、そうした人たちが数家族で助け合い、週末や観光のピークシーズンには1つの家にみんな集まって寝袋生活をしながら空いた自宅を貸し出す、といったライフスタイルが一般的になるのかも。さらに、持てる資産やノウハウの全てをシェアリングして稼ぐべく、お父さんはその時だけ自分の車でタクシー運転手になり、お母さんは自転車で地元を見て回るツアーのガイドになる。そして月曜はまた普段の仕事に戻る……そんな風にいくつもの仕事を持ちながら生活を成り立たせていくことが普通の暮らしになる日は意外に近くまで来ているのかもしれません。


クラウドファンディング、未来への出資

2015-02-09 09:41:50 | キャリア・教育
 
  • <noscript></noscript>Ubuntu Edgeのクラウドファンディングサイト
  •   リナックスのスマートフォンを買ってしまいました。

      正確に言うと、まだ買ったわけではなく、クラウドファンディングのプロジェクトに出資したところです。

     

    多数の人から少額ずつ資金調達

     

      クラウドファンディングは、多数の人から少額ずつお金を集める資金調達の仕組みで、演劇などのアートプロジェクトからバンドのアルバム作り、ハイテクの製品作り、もしくはベンチャー企業そのものまで、いろいろなものがこの仕組みで資金調達をしており、いまやそれをサポートするサイトだけで400を超すという大セクターです。

      私が出資したプロジェクトは「Ubuntu Edge(ウブントゥ・エッジ)というリナックスのスマートフォンを作るからお金を出して。695ドル出してくれた人には完成したスマートフォンをあげます」という「予約販売会」的なもので、8月21日を締め切りとして進行中です。

     

    アップル製品の将来の優位性を憂慮

     

      なぜこれに出資したかというと、iPhone・Macというアップル製品を将来代替するものを探しているからです。私、恥ずかしながらiPhoneが世に出てからずっとiPhoneユーザで、今のところ大変満足しています。iPhone購入を機にPCもWindowsからMacに宗旨替え、90年代前半まではアップルユーザだったので出戻りですが、Macも気に入っています。

      しかし、この先3年~5年経(た)った時点でもアップル製品が現在のような優位性を保てるかどうかについては大いに憂慮しています。卓越した先見性、テイスト、カリスマを持ったジョブズという偉大なリーダーが亡くなった時点で懸念を感じましたが、それがより現実的な心配に変わったのは去年のこと。「パチンコガンダム駅」で話題となったiPhoneの地図アプリを見た時です。

      この地図アプリは、ロンドンの一部が突然ブランクになっていたり、ヘルシンキの中央駅が公園になっていたり、ニュージーランドの駅が海の中にあったりと、世界に衝撃を与えました。地図アプリは携帯アプリの中でも一、二を争う重要なものなのに……。地図アプリ作りは本当に難しいもののようですが、だからといって中途半端なものを出すとはアップルにあるまじき行いです。

     

    新たな代替製品・サービスは登場するのか?

     

      この地図で思い出したのが、まだ私がWindowsに乗り換える前のアップルユーザだった 90年代初頭のできごとです。Macを会社で買って立ち上げたところ「チュートリアル」というアイコンがあったのでクリックしたのですが、「このプログラムは未完成のためフリーズします」といったような文章が表示され、本当にフリーズしてしまったのです。「パチンコガンダム駅地図」は、このときの衝撃を思い出させるものでした。(もちろん、現時点ではまだアップル製品は素晴らしいのですが)。

      「Androidがあるじゃないか」と思うかもしれませんが、Androidはやはりまだエレガントさに欠けます。それに、携帯だけではなくPC環境も重要ですが、Mac並みのスムーズな環境を提供してくれるのは誰になるのでしょうか? こちらもグーグル? しかし、サーチやメールでグーグルを多用する中、携帯やPCのOSまでグーグルというのも恐ろしいものです。

      そういうわけで、アップルでもグーグルでもない新たな代替製品・サービスは登場するのか?ということに大いなる関心を持っています。

     

    21日までに32億円集まらなければご破算

     

      さて、リナックス・スマートフォンのUbuntu Edgeですが、これはリナックスの中でもUbuntuというOSを搭載したスマートフォンで、ハイエンドのデスクトップPC並みの性能を持ち、モニターにつなげばそのままUbuntu PCとして使うこともできるという1粒で2度美味(おい)しいものです。是非試してみたい、と興味津々でクラウドファンディングに参加しました。

      しかし、ここで大いなる問題があります。それは、今回のクラウドファンディングの目標額が3200万ドル(約32億円)であるということ。クラウドファンディングは今や大きな動きとなっていますが、それでも、これまでの最高調達額はPCゲームのStar Citizenによる1500万ドル(約15億円)。しかもこれは10ヵ月近くかけたもので、最初の1ヵ月にStar Citizenに集まった金額は600万ドル強しかありませんでした。

      Ubuntu Edgeはファンディングを開始してから2週間強の現時点で900万ドル近くを集めており、クラウドファンディングとしては素晴らしいペースですが、それでもまだ目標額の4分の1。あと2週間で目標を達成するのはかなり険しい道のりです。7日には金融情報のブルームバーグが8万ドルで100台購入(出資)すると発表して話題になりましたが、まだまだ3万台以上売らないといけません。そして、目標額に達しないとこのプロジェクトはご破算で、それまでに集まったお金は出資者に返金されてしまいます。

      うーむ、やはり未来はグーグルにあるのでしょうか。もちろん、アップルが持ちこたえて素晴らしい製品を世に送り出し続けてくれればそれでも全く問題ないので、是非アップルさんに頑張って頂きたいと思う今日この頃です。


「大家族」で育ったボクが、なぜ若者就労支援をするのか

2015-02-09 09:41:50 | キャリア・教育
「大家族」で育ったボクが、なぜ若者就労支援をするのか 
  • <noscript></noscript>韓国での講演風景。近年、海外からの視察や講演依頼が増えている(2012年)
  •   物心ついたときから、血のつながらない、入れ替えのある「家族」20名から30名くらいで暮らしていた。

      私の生まれた1977年、両親は、不登校生らを集めた塾を始めた。全国から学校や地域に居場所がない10代、20代の男女が集まり、生活をしながら復学や就職を通じて自立を支えていく場を提供する。それが両親の仕事であり、私が生まれ育ったユニークな環境だ。不登校経験者、障がい者、触法青年、ひきこもっていたひとなど背景はさまざまであったが、みんな素晴らしいお兄さん、お姉さんだった。

     ◇

      私、工藤啓は、2001年に育て上げネットを設立し(2004年にNPO法人化)、これまで約1万名の“働きたい想い”を持つ若者を支援してきた。連載を始めるにあたり、どうして、私がこの仕事を始めたのか、まずは皆さんにお伝えしたいと思う。

     

    説明できない両親の仕事

     

      いまも小学校では、両親の仕事についての作文を書かせているのだろうか。曖昧(あいまい)な記憶ではあるが、小学校3年生か4年生頃に、親の仕事を作文にする宿題があったが、まったく書くことができなかった。自宅や地域にいることが難しいひとたちと一緒に暮らしながら自立を支援する仕事をどう表現すればいいのか皆目見当もつかなかった。

      野菜を売っている。車を売っている。家を建てている。毎日、会社で遅くまで頑張っている。どれも小学生らしい表現だが、ウチの両親は何も売っていない。毎日自宅にいる(親が外で働いている「鍵っ子」がうらやましかった)。いまでは理解できるが、幼心には、仕事をしているというより、預かっている子どもたちと遊んでいる印象が強かった。もちろん、自分も血縁関係など無関係に、一緒に暮らしているひとたち、親やスタッフと楽しく遊んでいた。

     

    もっともやりたくない仕事は対人支援

     

      中学生になると、同じ学年の子が一緒に暮らすようになる。親はそれとなく「○○君よろしくね」と言うわけだが、思春期真っ只(ただ)中では簡単に受け入れられるものではない。自分の小さなコミュニティーが荒らされるようにすら感じ、家業とは距離を置き始める。

      具体的な将来の夢はなかったが、少なくとも、もっともやりたくない仕事のひとつに両親の仕事があった。24時間365日預かった子どもたちを支えなければならない。風邪を引いても休み切れない。そういう意図はなかったにせよ、自分よりも預かっている子どもが優先されるときは地味にショックを受けていた。こんなに大変な仕事に関わるつもりはないと自然に考えるようになった。

     

    なりたい職業は“とりあえず”新聞記者

     

      大学に進学するかどうか迷った。高校を卒業して就職した方が、大学なんかに進学するよりもよっぽど面白いんじゃないかと、何も知らないくせに父親に相談をしたところ、大学に進学し、その時間を使って社会を見てはどうかと助言を受けた。確かに、小学校から高校までずっとサッカー部で、学校と部活が生活の大半だったので腑に落ちた。

      ただ、大学を選ぶにしても何か目標のようなものがないといけない。そもそも将来は何になりたいのかと担任に聞かれたので、しばらく考えて“とりあえず”新聞記者にした。大きな憧れがあったわけではないが、両親の仕事の関係で時折自宅に取材が入ると、その翌日からしばらくは電話が鳴り止(や)まない状況を見ていた。現代と比較できないほど、新聞やテレビの影響力が凄(すさ)まじい影響力を持っていたと感じていたからかもしれない。

     

    大1の夏に米国で会った台湾人に驚き、留学

     

      97年、日本の大学に入学するも、目的意識の希薄さにより学びへの動機も小さく、あまり学校にも行かなかったように思う。授業中もかなり寝てしまっていたし、部活にもサークルにも参加しなかった。いま振り返れば非常にもったいない話だ。たくさんの出会いや学びの環境が準備された大学という場をまったく活用していなかったのだから。その代わりアルバイトにはまった。深夜のコンビニ、ラーメン店、配膳、水質調査など、とにかく毎日、朝から晩までよく働いた。収入もそれなりであったが、とにかく各職場のアルバイトのなかでどうしたら時給が最も高くなるかを目標にした。

      時給の上がり方は、単純に技術や経験による場合もあれば、社員の業務の一部を引き受けること、社長や社員と仲良くなって交渉するなど、いろいろなケースがあって驚いた。

      大学1年の夏、米国のシアトルに旅行へ行き、そこで台湾人グループと出会った。留学理由を聞くと「いつ中国と台湾が戦争になるかわからないので、いつでも家族で逃げ出せるよう、米国で市民権を得るためだ」と、同じ年齢の人間が言うのだ。戦争? 国を逃げ出す? 市民権? あまりの強い衝撃に、何はともあれこの台湾人たちと一緒にいないとダメな気がしたので、日本の大学を辞めて米国に留学することにした。専攻は会計学。特に大きな理由はない。ただただ彼らと一緒にいるためだけに留学してきたので、学びたいことがなかったのだ。

  • 12

学生寮「上毛学舎」新築祝う…群馬

2015-02-09 09:41:50 | キャリア・教育
学生寮「上毛学舎」新築祝う…群馬 群馬県出身の学生を100年以上受け入れ、これまで3000人以上が巣立った学生寮「上毛学舎」(東京都世田谷区経堂)の新築工事が終了し、6日、関係者ら60人が参加して落成式が行われた。

  県教委によると、上毛学舎は1910年に東京都新宿区にあった建物を利用したのが始まりで、都内の地方学生寮としては最も古い部類に入り、詩人の萩原朔太郎(1886~1942年)も寮生だった。

  28年に県育英会東京宿舎として現在地に移転。56年建設の本館と72年建設の新館は老朽化が進み、4年前から新築工事が始まった。鉄筋コンクリート造り地上7階、地下1階、200室の建物が完成し、1日から寮生約90人が生活している。

  寮生はこれまで男子のみだったが、新年度から女子の入寮も始まる。新1年生は女子80人と男子45人を受け入れる。募集は締め切ったが、男子3倍、女子1・5倍の応募があった。寮費は新年度から1か月5万円(食費込み)と1万4000円上がる。

  前橋市出身の大学2年生小林拓郎さん(20)は「便利な施設になったので驚いている。大切に使用し、新しい施設でも学生同士の交流を続けたい」と話した。