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SUVかBセグか マツダ「CXー3」が狙ったもの

2015-03-18 02:31:39 | キャリア・教育

 SUVかBセグか マツダ「CXー3」が狙ったもの


 

 [写真]マツダのコンパクトSUV CX-3がデビューした。メカニズム的にはデミオのデザイン的にはCX-5の兄弟車である


  マツダからCX-5のサイズダウン版「CX-3」が発売された。CX-3はCX-5のデザイン文法をほぼそのまま踏襲している弟分であり、エンジニアリング的にはデミオをベースに作られたBセグメントのSUVだ。手始めにまずひとまずサイズを比べてみよう。


旧型の立体駐車場に入る車高

 [図表]マツダ各車との比較表


  CX-3の各部寸法図面と、比較表をご覧いただきたい。何をどう比べたらいいのかという指標は概ね以下の通りだ。SUVの場合その性格上、室内の広さをまず見るべきだ。この手のクルマでは車高を上げてエアボリュームを稼ぐのが定石だから、まずは高さからだ。
 
  すると意外なことに、CX-3の室内高はBセグメントのデミオと同一である。つまり上方には大して広がっていない。ちょっと期待外れである。室内が狭いのかと、デミオの数値をよく見てみるとクラス上のCセグメントのアクセラの方がむしろ小さい値になっていることがわかる。つまりベースのデミオはそもそも頭上空間にはあまり不自由をしていないとも言える。だからこそ屋根のかさ上げをせずにCX-3に流用ができたわけだ。CX-3の室内のエアボリュームは巨大ではないが大きい方ということになるだろう。
 
  それにしても、なぜ広さを求めるSUVの室内高がデミオと同じなのかと言えば、CX-3は基本的成り立ちがデミオベースであり、同じシャシーをベースにしていることも理由の一つにあるだろう。しかし、どうもそれだけではない。


 [画像]CX-3各部の寸法図面


  ちょっと外形寸法の車高の値を見てみて欲しい。1550ミリという数値になっている。この1550ミリというのはマジックナンバーで、旧式の立体駐車場の制限寸法なのだ。クルマのカタログを眺めていて、1550ミリという車高の数値に出くわしたら駐車場の制限を気にして作られていると考えてほぼ間違いはない。
 
  つまりCX-3はSUVの割にスペースユーティリティに特化していないということがわかる。むしろ日々実用のアシとして使う時の自由さを確保するために室内高の贅沢はほどほどに留めたという折り合いが見られるのだ。その結果、屋根をかさ上げするような大工事も行わなくて済んでしまったわけだ。
 
  次に、実質的に一番広さを感じる室内幅を比べてみる。流石にCX-5は広い。CX-3と比べると10センチ近い差だ。CX-3はここでも僅かながらデミオに負けている。外寸の車幅ではデミオ比で7センチも拡幅されているが、それはほぼフェンダーのフレアというデザイン要素に食われている。


リアシートが弱点ではあるが

 [写真]インパネやメーター、シートなどはデミオと基本的に共通化されている


  室内長はフロントシート優先で見るならあまり大きな意味はないので、リアシートを積極的に使いたい人以外はあまり考える必要はない。リアシート優先で使いたいとなれば、そもそもBセグメントでは足りない。そこはCX-5を選択すべきだろう。CX-3の後席は空間の広さそのものは、頭上も含めて思ったよりある。しかしリアシートの出来は背もたれの倒れ具合に対して座面の後傾角が足りないし、ひざ裏のサポートもあまり考えられていないし、左右方向でもヘリの硬さが足りないためお尻が落ち着かない。全部が柔らかいダメなソファーの様だ。多分CX-3の一番顕著な欠点はここだと思う。しかし、繰り返すが、リアシートに大人をしっかり乗せようと言うのは本来、Bセグメントの用途外だと思う。
 
  さて、数値で見る限り、意外にも広くないCX-3だが実際に乗って見ると、良い意味で極めて普通。フロントシートが背もたれを立てたアップライトな姿勢を前提に作られているせいで広さ感を感じるのかもしれない。しかし、その背中の立った着座姿勢でも頭上空間が狭いとは感じない。かと言ってSUVならではの大空間という感じもなく、普通のセダンに乗っている感覚に近い。それでも違和感がない程度には視点が高いから、若干の見下ろし感によって前方も見やすく、車両の感覚も掴みやすい。つまりあれこれが薄めのスペースユーティリティ感なのだ。そうなるとSUVと言っていいのかどうかだ。


ある種のユニバーサルデザイン

 [画像]デミオをベースにしながら共用部品は1割から2割程度という。ただし、多くの部品は部材の厚みが違うなどの僅かな仕様変更で差異が生じているだけ。生産設備などを共用できる合理化に抵触しないように仕様を変えることで最適な部品を安価に作れるシステム化がなされている


  マツダはいちいち理屈をこねる会社なので「CX-3はSUVではなくクロスオーバーです」と力説する。まあ確かに言われてみると、その絶妙な高さ感は乗用車の自然さとSUVの視界の良さという長所が上手くクロスオーバーしている。なるほどクロスオーバーなのかもしれない。
 
  と書くとマツダに「そうじゃない」と言われそうだ。「乗用車とSUVのクロスオーバーではなく、ユーザーのライフスタイルのクロスオーバーです」という説明だった。マツダは良いことを言うのだが、いつも分かりにくい。書き手の方がちゃんと翻訳しないとただの宣伝文句に見えてしまう。どうにかならないのだろうか?
 
  「ライフスタイルのクロスオーバー」という言葉でマツダが言いたいのは「いかなる用途にも使える」ということだ。車高の話もその一つの現われだ。SUVっぽくするために着座位置をグーンと上げれば乗り降りがしにくくなる。かと言ってスポーツカーの様に低過ぎるのもダメだ。
 
  マツダは一番自然に、つまり体に負担をかけずに座れるシートの高さを600ミリだと判断した。これだとよじ登ったり、膝を曲げてかがんだりする必要がないから、筋力に依存しない。例えばシニア層であっても自然に乗り降りできるわけだ。ラクに使えるのはシニア層だけではないから、これはある種のユニバーサルデザインだとも言える。
 
  そして車高をむやみに上げなければ、前述の通り駐車場問題でも自由が広がる。日々使いやすいわけだ。従来のセダンより少しだけ高い見下ろしの視点に設定することで前方視認性が上がり、車両感覚も掴みやすい。何よりもボディサイズがコンパクトで、狭い路地でも気兼ねなく入っていかれるし、小回り性能も良いので取り回しの面でもネガが少ない。こういうクルマを使う現実のシーンのあらゆる面でユニバーサルな解を求めて行った結果がCX-3だとマツダは言いたいわけだ。だからマツダはCX-3をして「次世代のスタンダード」だと主張するのである。


「次世代のスタンダード」に

 [写真]マツダではこの新ジャンルのポテンシャルが2020年には2倍になると考えている


  商品としてCX-3は売れそうな予感がある。ここまで書いてきたように、普通の人が普通に使う乗用車としてかなり普遍性が高い。端的に言って使いやすそうだ。一番上で300万円。下で240万円という価格にはちょっと割高感があるが、その分Bセグメントにどうしても漂う貧乏くささは完全に払拭できている。確かにデミオはそういうものと真っ向から戦ったし、相当以上に善戦したと思うが、サイズそのものが漂わせるクラス感だけは如何ともしがたく残っている。CX-3はCX-5のデザインを上手く踏襲したことで、どこのクラスに属するのか一見よくわからない商品に仕上がっているのだ。
 
  デミオは「クラス概念を打ち破る」と言ってクラスの内側からクラスを壊そうともがいた。そのチャレンジの結果として「Bセグメントにしては高級感がある」あるいは「これまでのBセグメントとは違う」というものになったと思うが、そういう諸々を出し抜いて、Bセグメントだと分からないところへ行ってしまったCX-3は、クラスそのものに縛られずに済んでいる。
 
  純粋なクルマの走りではデミオに軍配が上がると思うが、使い勝手や見栄えといった商品性の話になるとCX-3の勝ちだろう。経済的に余裕があって、ただアシとして普通のクルマが欲しい人にとって、ちょっとくらい割高だとしてもCX-3は魅力的に映るに違いない。
 
 (池田直渡・モータージャーナル)


 本記事は「THE PAGE」から提供を受けております。
 著作権は提供各社に帰属します。



<街ぶら>職員が「セレッソTシャツ」でお仕事 ── 大阪の区役所・香川、柿谷のユニホーム展示も

2015-03-13 16:51:18 | キャリア・教育

 <街ぶら>職員が「セレッソTシャツ」でお仕事 ── 大阪の区役所・香川、柿谷のユニホーム展示も


 

  「地元の誇り、セレッソを応援や~」──。地元のサッカーJ2「セレッソ大阪」を応援しようと、同チームの本拠地であるヤンマースタジアム長居も近い大阪市東住吉区役所職員が13日まで、チームのTシャツを着用して窓口業務などを行っており、区民らの間で話題となっている。また、同チームに所属していた香川真司、柿谷曜一朗両選手のユニホームやスパイクを展示。地元区役所としても、セレッソのJ1復帰を街全体で応援したいという心意気が垣間見える。


香川・柿谷両選手が実際に使用したユニホームも展示

 [写真]区役所の窓口対応職員はみんなセレッソ大阪のTシャツを着て対応=14日午前10時ごろ、大阪市東住吉区で


  このユニホーム着用は、15日午後5時から、同区のヤンマースタジアム長居で行われるセレッソ大阪対大宮アルディージャの試合で、同区に在住、在勤、在学者がカテゴリー5自由席に優待価格で入場できる「東住吉区民優待デー」の実施に合わせ行われるもの。
 
  また、それに合わせ正面玄関では、かつて同チームに所属していた香川真司(ドイツ・ドルトムント)、柿谷曜一朗(スイス・バーゼル)両選手が実際に使っていたユニホームやスパイクを展示。これは、セレッソ大阪から特別に借りたものだという。


15日のホーム開幕戦「東住吉区民デー」応援のため着用

 [写真]区役所の窓乳幼児健診準備もセレッソTシャツを着て作業する職員ら=14日午前10時ごろ、大阪市東住吉区で


  「区民デーを応援するために、職員は『セレッソTシャツ』を着て応援してるんです」と語るのは、同区役所政策推進課長代理の天満正一さん。自らもピンク色のTシャツを着用して、市民らの応対にあたる。だが「さすがに外出の時は、脱いでます」と笑みを浮かべながら話す。
 
  13日午前に同区役所を訪ねると、窓口の職員らがセレッソTシャツを着て対応。乳幼児健診の準備にあたっていた、保健福祉課健康づくりの職員らも、Tシャツを着ながら作業を行う。「これを着ていると、子どもさんらは『あっ、セレッソや』と喜んでくれるんです」と同課職員。中には、区民優待デーの試合前に、キックオフ前のフラッグベアラーとして参加予定の職員もおり「街ぐるみでセレッソを応援します」と話していた。


案内担当の職員、Tシャツ見せ「セレ女」使用です

 [写真]かつてC大阪に所属していた香川・柿谷両選手のユニホームもなども展示


  また、同区のキャラクター「なっぴー」の着ぐるみも、セレッソ使用となっており、香川選手のユニホーム横に一緒に展示されている。それを見守る案内担当の職員はTシャツを見せ「私も『セレ女』使用です」とうれしそうにTシャツを見せる。
 
  訪れた多くの区民もこのシャツに反応を見せており「セレッソは区民の誇りですから。J1に上がってもらえるよう頑張って応援します」と意気込んで話していた。
 
  展示は13日まで、同区役所正面玄関で。詳しい問い合わせは、同区役所(06・4399・9683)まで。
 
 地図URL:http://map.yahoo.co.jp/maps?lat=34.62216222999999&lon=135.52660055&z=14


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早咲きの河津桜が満開に ── 静岡県河津町

2015-03-02 16:19:41 | キャリア・教育

 早咲きの河津桜が満開に ── 静岡県河津町


 

 [写真]満開となった河津桜(撮影、林直樹)


  早咲きの桜として知られる静岡県河津町の河津桜が満開となり、多くの観光客が淡紅色の景色を楽しんだ。今週から来週にかけて見ごろが続くと予想されている。


 [写真]満開となった河津桜(撮影、林直樹)


  河津桜は、早咲きのオオシマザクラ系とヒカンザクラ系の自然交配種と考えられており、1975年に河津町の木に指定されている。


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様々な業界にビジネスチャンスが転がっている!

2015-02-28 05:03:18 | キャリア・教育

様々な業界にビジネスチャンスが転がっている! 

 デジタル領域の発達に伴い、デジタル上の最新技術や新しいアイディアを元に起業する若い起業家や会社が年々増えてきている。こういった新しい技術が武器になる昨今。そういった技術の導入が進んでなく、これから進んでいくであろう、”狙い目な業界”、”オイシイ業界”はあるのであろうか。


 今回は、デジタル上での技術をビジネス力に変えるデジタルハリウッド大学大学院の学校長 杉山知之氏をはじめ、ソニーで3次元コンピュータグラフィクス技術の研究に従事した後、現在は産総研技術移転ベンチャーであるミライセンス代表取締役を務める香田夏雄氏、マイクロソフトやマッキンゼー&カンパニーで企業戦略立案などを担当した後、現在は電通コンサルティングのシニア・マネージング・ディレクターを務める森祐治氏に聞いてみた。


 デジタルハリウッド大学大学院の学校長 杉山知之氏


 ――早速なのですが、現在、最新技術であったりデジタルの力の導入が遅れている業界で、これからそういった変化が起こるであろう業界を教えてください。


 杉山:米GE(ゼネラル・エレクトリック)とソフトバンクが提携して“インダストリアル・インターネット”を推進することが発表されました。しかし、そうした先端的な技術導入ができる大規模な産業も、これまでウェブサービスを柔軟に開発してきたITベンチャーも、IoTとコンテンツを利用した消費者に近いサービス業への活用は、まだこれからの分野です。ビジネス、クリエイティブ、ICTを融合した視点で技術導入やビジネス開発を進められる人材が必要ですが、その能力に加えて、リーダーシップを発揮できる人がもっと必要な現状ですね。


 香田:今の時代、新しいテクノロジーが矢継ぎ早に発表されています。日本のIT業界やモノづくり業界全般に言えるのですが、単体の技術開発にはとても優れているんです。ですが、それら新テクノロジーを素早く調査研究し、それを高度に組み合わせることにより、これまでになかったまったく新たな価値を生み出すことのような能力に関しては、欧米に対して大きな遅れがあると感じています。


 森:先端的なメディアアートなどで実験的に用いられている技術、例えば“AR(拡張現実)”や“プロジェクションマッピング”といったテクノロジーは、具体的な目的があって初めて現実の社会に取り込まれる“ツール”です。テクノロジーの知見があることを前提に、想像力があり、その導入コストとメリットを計算できる人間がいて初めて都市デザインなどといった我々の日常生活に近いところに導入される機会を持ちます。どのような業界というよりも、どこにでも新技術の導入は常に可能性があると考えてもいいのではないでしょうか。


 ――なるほど。では、最新技術を武器とした起業を行った場合、ビジネスチャンスが多く埋まっていると考えていいのでしょうか?


 杉山:IoTの潮流は、誰でも活躍できるインターネットの領域と、グローバルで大規模なビジネスを結ぶものです。個人の能力開発の観点からもビジネスプランの構築の観点からも、飛躍の時であり、いつ・誰が・どのような方法でイノベーションを起こしても不思議ではありません。重要なのは、自らのやりたいことを見つめ、半歩先の未来に向かって具体的に行動を起こしてみることです。“できる人”ではなく“やる人”というリーダー志向が重要です。


 香田:現在、モノづくりは誰でもアイデアさえあれば、可能になっています。アイデアをベースに、しっかりとしたビジネスモデルを構築し、資金を集めることができれば、大手メーカーに負けないようなプロダクトを個人で製品化することもできます。たとえ、それが電化製品であってもです。最近は、多くの部品メーカーや商社がスタートアップベンチャーに注目しており、手厚いサポートを受けられます。また、このようなベンチャーの製品開発を支援するような製造を請け負う中間的な会社も多く出てきています。まさにモノづくりのチャンス到来です。


 ミライセンス代表取締役を務める香田夏雄氏


 ――香田さんや森さんはビジネスの最前線に身をおきながらも、大学院で教授として実際に教壇にも立たれていらっしゃいます。そこでは、具体的にどういったことを教えているのでしょうか。


 香田:ここ数年は、IoTに関連したモノづくりに必要となる技術(マイコンやセンサー等)と、そのビジネス化のためのノウハウを中心に指導しています。私自身がアメリカシリコンバレーにも拠点を持つ、ハードウェア系ベンチャーの代表を務めているので、その活動を通して得た、最新の話題や情報をいち早く展開して、世界の動向にリアルタイムに追従した指導ができるように心掛けています。


 森:大学院では、ゼミ「コンテンツ戦略ラボ」と講義「Introduction to Anime Business」をそれぞれ担当しています。ラボでは、1年間をかけて修了指導を行っており、修了課題のテーマとしてはいわゆる“コンテンツ・ビジネス”には限定せず、ソーシャル・ビジネスや選挙、スポーツなど幅広い領域でメディアやコンテンツ、あるいはその産業、利用者に関わるものすべてをなんらかの学術的フレームワークで捉え、学術論文を完成させることを行っています。講義は、英語で日本のアニメビジネスの構造分析を、成立経緯などを通じて明らかにするという内容で、留学生が数多く受講しています。もちろん、自分の大好きなアニメというテーマを通じて、アカデミック・プラクティスを学ぶという機会として活用している日本人の学生もたくさんいます。


 ――そもそも、”起業したい”と思う人が大学院に通うメリットとはどこにあるのでしょうか。大学院でしか学ぶことができないと思うスキルについて教えてください。


 杉山:ソーシャルネットワークの発達により、人脈やネットワークが広がっているように感じられていますが、人や物事を動かすための実際的な力が身につくようなリアルな世界はむしろ狭くなっていると感じます。現在、自分が属している組織なりコミュニティではない場所に身を置き、多様性に向き合う人間力が社会人大学院で向上されるビジネススキルの中でも最も本質的なもののひとつです。学校という場所は会社(=オフィシャル)でも友人(=プライベート)でもない第三の環境として、特別な価値があります。リーダーとしての力に目覚めていく場所であると思います。


 香田:どんなに素晴らしいテクノロジーがあったとしても、それがそのままビジネスになることは、きわめて稀です。ビジネス化するには、まずそのテクノロジーがどのような立ち位置にあるのかを分析し、その素性とと投入時期が適切かを見極めます。さらに“NABC”と呼ばれる、ニーズ(Needs)分析、それに対するアプローチ(Approach)設定、誰にも驚かれるアプリケーション(Benefit)開発、競合との明確な差別ポイント(Competitive)の導出が必須になります。デジハリ大学院では、これらのスキルを体に刷り込むように、実践的に習得していきます。


 電通コンサルティングのシニア・マネージング・ディレクターを務める森祐治氏


 森:最先端のビジネス・ケースについてもテクノロジーについても、情報はネットで何でも収集できる時代です。しかし、それらの社会的位置づけを検証したり、自身が持つ印象から仮説を導出し、それを議論・検討する。評価をするといったことは、大学院という“場”でしかできないと思います。大学院でしか学ぶことができないスキルというよりは、大学院でしか体験・実感できないスキルがあるといったほうが正確ではないかと思います。


 ――最後に、デジタルハリウッド大学大学院の強みをお教えいただけますか?


 杉山:ひとつ目に院生の層が多様であること。エリート志向の方が集まるビジネススクールも素晴らしいですが、本学は同質的な環境をつくることよりも、異なるバックグラウンド、異なる能力を持つ人が集まる多様性のある、創発的・協働的環境をつくることに力を注いでいます。ふたつ目が世界でも類を見ない“コンテンツ”という切り口でつながる広い研究領域を持っていることです。すべての産業をつなぐ“デジタルコンテンツ”に軸足を置いて、ビジネス・クリエイティブ・ICTの融合により半歩先の提案をすべての産業に向けて行うことができます。そして3つ目がビジネスプラン+デモコンテンツというアウトプットへのこだわりです。勉強そのものを目的に置いているのではなく、自らのアウトプットを出すことにカリキュラムや教員の指導が収斂されるようになっています。修了と同時に、自分だけのビジネスプランがビジネス・クリエイティブ・ICTの面から検証・開発されているというゴールが設けられているのは本学ならではと言えます。


 香田:シリコンバレーで活動していると、驚くような大手ベンチャーのキーパーソンと気軽に会うことができ、カジュアルな雰囲気の中で、最新技術やビジネスに関してのディスカッションができるような機会が多くあります。一方、国内では仰々しいしきたりがあってなかなかそのような人と会うことは難しく、会えたとしてもとても堅苦しい雰囲気の中での話になりがちです。おそらく、このカジュアルな雰囲気こそ、イノベーションの原動力と私は感じています。デジハリ大学院はまさにこのカジュアルな雰囲気に満ち溢れています。実は、なかなか会うことができないようなすごい経歴の教授たちがゴロゴロしていて、声を掛ければすぐにディスカッション開始!イノベーション創出に最適な環境ではないでしょうか。


 森:専門職大学院として、テクノロジーやビジネス、あるいはクリエイティブの領域の最先端の事象の目利きとして活動を実践している教授陣が大学院の仕組みの中で学生のみなさんと切磋琢磨するというのが最大の魅力だと思います。学術のみではなく、また実践だけでもないという絶妙のバランスを築き上げています。


 ――ありがとうございました。


 マルチメディアやデジタルクリエイティブを学ぶ専門スクールとして、他校に先駆け1994年に開校したデジタルハリウッド。通称“デジハリ”と呼ばれる業界のパイオニア的存在である同校が、2005年に株式会社立大学として新たに設立したのがデジタルハリウッド大学だ。さらに、同校の中でもより高等教育機関として位置づけられるデジタルハリウッド大学大学院は、他の大学院に比べて高い技術力も身につけることができると年々評価を上げている。


 今回話を聞いた3人は全員デジタルハリウッドの大学院で教壇に立っている。ビジネスの最前線で活躍する彼らの言葉に耳を傾け、ビジネススキルを磨けば、大きなビジネスチャンスをつかむこともできるのではないだろうか。


杉山知之
 1954 年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科(工学博士)、マサチューセッツ工科大学のMITメディアラボ客員研究員を経て、94 年10 月デジタルハリウッド設立。2004年デジタルハリウッド大学大学院、翌年デジタルハリウッド大学を開学し、現在、同大学の学長、およびデジタルハリウッド学校長を務めている。Facebookで「学長日記」スギヤマスタイルを連載中。
 
 香田夏雄
 1968 年東京都生まれ。ソニーにて、3次元コンピュータグラフィクス技術の研究を中心に、ゲーム、カーナビなどの製品開発にも参加。2007年ヒュージスケールリアリティを設立し、さまざまな3DCG応用技術を研究開発する。現在はミライセンス代表取締役を務める。
 
 森祐治
 1964 年愛知県生まれ。認知社会心理学、メディアコミュニケーションを学んだ後、米国へ留学。マイクロソフト、マッキンゼー&カンパニーで企業戦略立案を担当し、アニメへの投資やグローバル化支援のファンドを経営。現在は電通コンサルティングのシニア・マネージング・ディレクター。
 


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(4)「特認校」学区拡大と独自性

2015-02-13 20:52:51 | キャリア・教育
(4)「特認校」学区拡大と独自性 
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  •   東京都の一部などで見直しが進む学校選択制だが、大阪市は昨春、導入を始めた。

      住民らから「地域のつながりが弱まる」などとの反対もあり、区ごとに協議。「学校の活性化につながる」として、昨春は全24区のうち6区の小学校と12区の中学校について、区内やその一部で選択できるようにした。今春は小学校が21区、中学校は23区で実施する。

      その一方で、市は、学校選択制の一つで、市全域から児童生徒を集める「特認校制」をこれまでに2校で導入し、今春さらに1校増やす。特定の学校について学区を広く設定することで、児童生徒数の減少を食い止める「切り札」になると、全国で注目されている方法だ。

      3校とも施設一体型小中一貫校。小1から英語を教える。小3以上には全員にタブレット型端末を配布。市独自の予算などで国の標準より手厚く教員を配置する。

      昨春、JR新大阪駅近くの啓発小と中島中を統合して誕生した「むくのき学園」(東淀川区)もその一つだ。

      今年1月下旬、7年生(中学1年生)の数学の授業では、生徒約30人がそれぞれの端末で三角すいや円柱の底面に色をつけ、電子黒板に転送された画像を基に、教員が「立体と空間図形」について解説した。ほかに3人の教員も指導にあたった。学区外から電車通学する男子生徒(13)は「疑問があれば、すぐに先生に聞ける」と喜ぶ。

      統合前、啓発小と中島中の児童生徒数は計290人だったが、現在は約1・3倍の368人。このうち103人は学区外から集まった。昨秋の調査では学区外からの入学希望者が受け入れ上限を超え、抽選になった。

      井川秀一校長(56)は「特認校制と特色ある教育で市全域から入学者が集まった。9年間かけて丁寧に教え、学力を伸ばしたい」と語る。

      一方、他の2校は学区外の入学希望者が上限に達していない。市教委は「教育内容を市民に伝え、理解を深める」とする。

      文部科学省の2012年調査で、特認校制を導入したのは小学校が103自治体(2校以上ある自治体の7%)と06年調査より15自治体増加、中学校は45自治体(同4%)で4自治体増えた。

      横浜市では5校が特認校制だ。全学年1学級だった千秀小では06年度に導入され、少人数指導をアピール。全児童202人のうち33人が学区外から通い、2年生は2学級になった。PTA会長、中丸道江さん(42)は「クラス替えができてありがたい。地元以外の友人もできる」。

      最終回は、賛否が割れる学校選択制の是非を識者に聞く。