PCが描く奇妙な画像集(数学的万華鏡と生物形態等の世界)

・インタープリタBASICによるフラクタルとカオスの奇妙な画集。

286『ブッダブロ画像』『貫通画像』『ループ内画像』について

2014-07-21 15:47:53 | Z^2マンデルブロー集合
Z^2マンデルブロ画像における計算過程の点Z(X,Y)の推移は三つの場合がある。

(1)巡回ループを脱出する。・・・『ブッダブロ画像』となる。(以下で説明する)
(2)巡回ループを貫通する。・・・『貫通画像』となる。(以下で説明する)
(3)巡回ループに留まる。・・・・・『ループ内画像』となる。(以下で説明する)

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ブッダブロ画像は(1)の場合の、始点Zoから脱出するまでの点Znの集合画像であった。
これを(2)及び(3)に適用して、(2)の場合は、巡回ループを貫通する場合で、その場合の、始点Zoから貫通するまでの点Znの集合画像も考えられる。
この画像を便宜上『貫通画像』と名付ける。
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(3)の場合も同様に考えられる。巡回ループの最大巡回数をNmaxとしたとき、その回数になっても巡回ループを脱出もせず、また貫通もしない場合である。
この場合の始点Zoから、Nmaxまでの点Znの集合画像も存在し、その画像を便宜上『ループ内画像』と名付けることにする。
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今、実軸:-2.5<X<0.5 虚軸:|Y|<1.1の複素平面座標を考え、これらの全て点についてマンデルブロ集合画像の計算過程を行う。この座標の点が始点Zoに相当するが計算過程は上記三つのいずれかの経過をたどる。その、いずれかの点列の集合画像を形成する。
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巡回ループを脱出する条件は、計算過程での点Zが半径2の円を超えたときとする。
またNmax=500とする。
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ここで、N-loopを脱出しない場合の点列の集合画像を『非脱出画像』と名付ければ、『ループ内画像』の点集合は、『非脱出画像』の点集合から、『ブッダブロ画像』と『貫通画像』の点集合を差し引けばよい。「差し引く」という意味は、同一座標点の回数(濃度:m)を差し引くという意味である。
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以下に『非脱出画像』、『ブッダブロ画像』、『貫通画像』、『ループ内画像』を示す。
点集合を{}で表せば、

{『ループ内画像』}={『非脱出画像』}-{『ブッダブロ画像』}-{『貫通画像』}

なお、この減算において、m<0となる場合は、m=0としている。








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{『ループ内画像』}と{『非脱出画像』}との画像の主要部分のLOG(m)分布は、ほとんど変わっていない。子細に比べれば、画像の周囲部分が若干変わっている。
これは、{『非脱出画像』}のmの分布は、LOG(m)レベルでは、{『ブッダブロ画像』}+{『貫通画像』}は問題になるほど大きくはないということだろう。

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下図は『ループ内画像』とマンデルブロ集合画像の周辺部との重ね描きである。
両者の座標は一致させている。『ループ内画像』の点列は、マンデルブロ集合の座標より一回り大きいことがわかる。



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下図は『ループ内画像』のLOG(m)の分布グラフである。このグラフからもLOG(m)が最高となるのは、『ループ内画像』の中央右あたりの円部内で約LOG(m)=7.5~8だと分かる。即ち、m=e^7.5~e^8=1808~2980程度である。


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