PCが描く奇妙な画像集(数学的万華鏡と生物形態等の世界)

・インタープリタBASICによるフラクタルとカオスの奇妙な画集。

290 マウス・クリックでの点列画像:復習(その1)

2014-07-22 08:17:46 | Z^2マンデルブロー集合
ここで少し点列画像の補足説明(復習)をしておこう。
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複素平面での画像表示座標を適当に選ぶ。
ここでは実軸:-1.5<X<0.5,虚軸:-1<Y<1とする。
この画像表示座標の一点Zoを任意に選ぶ。

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ここで、Z(X,Y)←Z(X,Y)^2+Zo の巡回計算を行う。但し、変数:X,Yの初期値はOとしておく。従って巡回の初回計算での右辺は、Z(0,0)^2+Zo=Zo (∵Z(0,0)=0)
従って左辺は、Zoとなる。従って巡回計算初回目で点はZoとなる。

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次回の計算の右辺は、Z(Zo)^2+Zoとなり、この値が左辺:Z(X,Y)となり、これをZ1で表す。次次回の計算の右辺は、Z(Z1)^2+Zoとなり、この値が左辺となり、これをZ2で表す。この巡回計算を繰り返すと、点列:Zo,Z1,Z2,・・・が得られる。この点列は複素平面上の点列として表せる。

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この点列において、点の座標原点からの距離:|Z|>2となった時点で巡回計算を終わらせる。ここで巡回の回数の上限を決めておき、それをNmaxとする。

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Nmaxまでに、点列の点ZNmaxが|ZNmax|>2にならないとき、その点列:Zo,Z1,Z2,・・・,ZNmaxを『貫通点列』と名付ける。

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Nmax以前のNmで点列の点Zmが|Zm|>2となったとき、巡回計算を終了し、その場合の点列Zo,Z1,Z2,・・・,Zmを『ブッダブロ点列』と名付ける。

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次に、画像表示座標の他の任意の一点Zoを選んで、上記した計算手順を繰り返せば、
その点Zoに対応した『貫通点列』ないし『ブッダブロ点列』が生成される。

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下図はマウスをクリックすることで、点Zoを選んだときの『貫通点列』(赤色)と『ブッダブロ点列』(青色)の画像である。点Zoは、マンデルブロ集合の各『こぶ』の縁(ふち)を選んでいる。

















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『貫通点列』ないし『ブッダブロ点列は、Zoの位置によって大きく変化する。ちょっとクリック点を変えただけで、点列が出たり出なかったりする。出る場合でもちょっとしたクリック点のズレだけで点列の形は大きく変わる。

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上図でのマンデルブロ集合の上下の対応した『こぶ』で点列を求めたが、それらの点列の形は同一にはならなかった。もしかしたら、厳密に対応点を選べば点列の形は相似になるのかも知れない。しかし、ならないのかも知れない。

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いずれにしても、マウスでクリックしてZoを選ぶのは厳密さに欠けるが、点列の様子の概要は分かると言えよう。




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