blueglassの向こう側

厚木市議会議員「奈良なおし」の思うことをそのままに

台風9号、厚木市では19万人に避難勧告

2016-08-22 23:47:57 | 厚木のこと
まずはじめに、今日の水害警戒にあたった消防団や行政のみなさま、お疲れさまでした。
(写真はfacebook友達や、LINEつながりの方から頂戴致しました)





台風9号の接近に伴う大雨が関東を襲い、厚木市内を流れる荻野川や玉川で氾濫危険水位を越え、11時ごろから避難勧告が相次いで発令されました。こういう事があると、いろいろと話題になるわけですけども、「22.5万人の厚木市で19万人に対して避難勧告を出したって、収容できる避難所なんて無いじゃないか!」というご意見を頂戴しました。そうですね。その通りです。

この場合、どのように読み取るべきか?なんですが、「避難してください」は「避難所に逃げてください」では無いんです。

まず、災害に関する情報は危険度の低い順に「避難準備情報」「避難勧告」「避難指示」とあって「避難準備情報」は、今後、避難勧告が発令される可能性が高い時に一般住民に避難の準備を促す段階で発令され、お年寄りや身体障害者など、移動に時間がかかる災害時要援護者を、早期に避難させるため呼びかけるものとして用いられます。

次に「避難勧告」は、災害の発生する恐れがある場合に、避難のため立ち退きを勧めるものとして用いられ、最後に「避難指示」は、災害が発生している、もしくは発生する恐れが非常に高いと判断された時に出され、避難勧告よりも危険が切迫し、避難のため立ち退きさせる目的で発令されます。



そして「避難してください」という意味ですが、避難行動は屋外の安全な場所へ移動する「立ち退き避難」と、屋外が危ない場合は緊急的な「屋内での安全確保」の2類型があります。日本では長らく「立ち退き避難」が主だったのですが、2013年に定義の変更が行われ、屋内での安全確保も避難行動に含まれるようになりました。

自治体などが指定する避難場所への移動が危険な場合は、自宅、近隣、親戚、友人の家や、今回のケースは水害想定となる為、団地、マンションなどの高い建物などへの移動などなど、考えられる範囲での安全確保が本質であって、その範囲内の行動が適切とされています。

従って、今いる場所が水害被害の想定が明らかに無い場所であれば、或いは、土砂災害のリスクが無いと考えられれば全員が全員逃げる必要はないというのが答えになります。ただ、この辺の意識が醸成されないままかれこれ3年近く経過し、本当に危ない場所なのか、どうなのか?という部分も置き去りにされている背景は否めない状況であるので、本当の緊急事態に対応できるかどうかが極めて難しくなっているような気がしています。

ハザードマップ作りも急務ですが、その土地土地に併せて水害リスクがどうなのか、土砂災害リスクがどうなのか?を今以上に細かく取捨選択してわかりやすくする必要性はあるでしょう。

もうひとつ「防災無線の声なんか聞こえないよ!」という意見も頂きました。我が家でも家族がいましたが、聞こえなかったようです。防災無線の設置は音の問題があり、なかなか難しいのも現状で、それを補完する意味で、2011年から厚木市ではエリアメール(他、auやソフトバンクも対応済み)も使えるようになったはずですが、今回は使わなかったようです。おそらく市で使っているケータイSOSネットで告知したから良い…と判断したのではないかと思いますが、そうだとすれば、甘く見ているのではないか?と指摘させていただきます。

ケータイSOSネットは登録者のみが使え、NTTドコモ等が提供するエリアメール等(他のキャリアもあります)はその地域にある携帯キャリアすべてが対象です。私も昨日、一番雨がひどかった9時台に横浜へ移動していましたが、相模原市や町田市からのエリアメールを受信しています。私の情報では伊勢原市も活用したとの情報を得ていますが、厚木だけやらなかった状態のようです。







市内では飯山、栄町や中町では冠水被害もあり、たかが30cmの冠水…と思ったのでしょうが、相模原市では30cmの冠水でも死者が出ています。こうした情報もいち早く届け、危うきに近寄らせない情報提供は必要なのではないか?と思うばかりです。



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