筑波峯(TUKUBANE)

奈良学友会(奈良大学文学部文化財歴史学科同窓会)関東支部報

奈良学友会関東支部 「房総のむら」見学会

2013-11-18 19:54:35 | 日記
 11月17日(日)、奈良学友会関東支部主催「房総のむら」見学会を行いました。
 当日は、天気の恵まれ、少し肌寒い中でも43名の参加者は充実した見学会を行いました。
当日の講師は、千葉県教育振興財団 粟田 則久先生です。
 「房総のむら」は、園内に江戸時代の商家を中心とした建物群、千葉県の農家を移築した建物群、そして100以上を超える龍角寺古墳群で構成されています。
敷地の広さも半端ではなく、1日ではとても回りきることはできません。


江戸時代の商家の町並み


本日の講師、粟田 則久先生

最初に、「風土記の丘資料館」を見学しました。


「風土記の丘 資料館

資料館の中は、古墳から出土したものを中心に、龍角寺遺跡を中心に千葉県での仏教の伝来の様子がコンパクトに展示してあります。


展示の様子

 資料館の中では、粟田先生により、展示物を資料に千葉県の古墳や埴輪、埋蔵物の時代的な変化とその背景について
詳しく説明をしていただきました。展示室を出て、白鳳の道を歩き龍角寺に行きました。
 龍角寺は、6世紀ごろ、当地の豪族によって建築された古代の大寺です。今日では当時の大きさをはかることはできませんが、
南大門の礎石、金堂の基壇が良好な形で残っています。当時の大きさをうらがい知ることができます。


現在の龍角寺


南大門の礎石


金堂の基壇

龍角寺を見学した後、「房総のむら」に戻り、古墳を見学しました。100基以上の古墳があるので、主だった古墳を見学しました。
最初に、101号古墳と名付けられた復元古墳を見ました。


101古墳について解説をされる粟田先生


古墳の周りには、武人や女性、円筒埴輪が置かれてます。

101古墳のように。武人や女性、馬や動物、円筒埴輪が整然と配列されていると、古代の豪族の
人々を納めた力の強さを知ることができます。

 最後に、粟田先生たちが中心になって調査されている屋古墳を見学しました。
岩屋古墳は、関東では一番大きな円墳です。3段で構成されています。写真からでも3段である様子がわかります。


岩屋古墳

粟田先生の説明では、1段目は土地そのものをるようして築いている。2~3段目は切り出しの部分を成型するときに
削った土を利用し盛り上げたとのことです。



岩屋古墳には2つの石室があり、公開されている石室は副葬者のものだそうです。それでも、良質の石材に乏しい千葉県ですが、
石室の大部分を地元でとれる貝化石医師を使い、天井や床には筑波石など硬い石で構成されていある様子がよくわかります。
 粟田先生のきめ細かい説明で、千葉県の古墳の変遷や当時の語族の様子がよくわかった見学会でした。

 奈良学友会関東支部では、古墳の見学会を始め様々な時代の様子がわかる楽しい見学会を計画して行きます。
皆さんもぜひご参加下さい。

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