未だ梅雨には入らず
6月も第3週。
今年の夏至は、22日だそうで。
1番夜が短い日、あっという間に朝が来る日。
安定の、ショートランが続いている。
ここ数日は、運転席側の窓枠も盛大にきしむ。
アルミテープで、押さえねば。
そんなことを、思いつつ
ホームセンターからの帰り道。
自宅から2km程度の府道で
ヒッチハイカーと、思われる青年を見つける。
「あぁ、これは止まらないと!」
っと、思うも、相変わらずの荷物が
方々に、散らかっており諦めて通り過ぎる。
そして、通り過ぎてから、一抹の後悔が残り
荷物を押しのけかため、引き戻す。
回れ右し、クラクションを鳴らし合図をすれば
ニコニコと笑顔で、こちらに歩み来くる。
いつもなら
どちら方面に行きたいとか、都道府県などが書かれた
プラカード的サインを、もってるのだけど
今回は、親指を立ててクルマを止めると云う
外国方式。
さすが外国人。
で、どこに行きたいのかを、カタコトの英語で問えば
カタコトの英語と日本語で返ってくる。
なんでも、近くのコンビニに行きたいらしい。
ATMで出金、もしくはトイレならば急がねばなるまい。
そんなことならお易い御用と、助手席、もといリアに座ってもらい
用件は何かと更に聞く。
さらに、国道ではなく、なぜこんな府道を歩いているのかと
合わせて問うと、ハイキングコースを歩いているとのこと。
コンビニには、とにかくお腹がすいたので、何か食べるものを買いたいとのこと。
それなら、うちもすぐそこ。
「青年よ、何でもよいのなら家で食べて行きなさい」
っと、告げ自宅に招く。
(誘拐ではない。)
で、乗せること3分。
自宅到着。
「ウエルカムどーぞ、シッダウン」
とかいいながら、冷蔵庫をあけ、何を作るかしばし考える。
飲みのもを出しつつ、カタコトの英語で尋ねると
スペインから来たこと。
関西国際空港に4日前に着いたこと。
ここまで歩いてきたというとこ。
目的地は東京ということ。
そして、40日くらいをかけて、1人で東海自然歩道を
野宿しながら歩くと云う、チャレンジの途中らしい。
「東海自然歩道」というのを、すぐさまググり見ると。
下記
東海自然歩道は、東京都八王子市高尾の「明治の森高尾国定公園」から
大阪府箕面市箕面の「明治の森箕面国定公園」までの
11都府県約90市町村にまたがる長さ1,697 kmの長距離自然歩道である。
なんとなく、聞いた言葉ではあったのだけど
改めてググってみると、そこを全て1人で歩くとなると
とても壮大なチャレンジ。
歳の頃は23歳。
娘と変わらぬ歳で、なんと天晴。
肉まんと、ラーメン、おにぎり。
冷蔵庫にある食べ物を、片っ端から振る舞う。
フォークではなく、チョップスティクオーケーと云い
律儀に正座で食べ
食べ終わった食器を、片付けると云ってくれたり
とても、好青年。
そして、チンクや部屋を褒めてもらい
自分はビーチに落ちている、流木やプラスチックゴミでインテリアを作ったりしていたと
スマホの写真を見せてもらったりと、しばし歓談。
私は、自分の英語力の無さにイライラしながら
娘の写真や、仕事の写真を見せる。
気が付けば、一時間ほど経過。
ノットハングリー、もといアーユーフル?と問えば
ジェスチャーで、お腹をポンポンたたく。
万国共通か。
今後のピンチの時、何かの足しにと
家にあるお菓子などかき集め
袋に入れて渡し、サンセットがスーンなので
早々に、家から2kmほど北の府道まで送る。
目的地に着いたら、連絡をしてくれると約束をして
これからの旅の無事を祈り、グッドラックと告げ別れる。
つい2時間前までは、知るよしもなかった
1人の青年の旅を
私も僅かながら、一緒に想いをはせ
味わえ、しみじみする。
言葉もわからない外国で、さぞかし心細い時も
あるだろうと思う。
そして
今ごろ、どこを歩いているのかなぁなどと想う。
旅は始まったばかりなのだ。
っというようなことを、想いつつ
娘に報告をすれば、いつもより喰いついてくる。
good luck!
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