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にこの庵

ひっそりと、にこ道をつづります。

観察日記 ~炙る女~

2010-09-27 | 観察日記
すっかり秋になりましたね。

私は今の仕事を始めて、丸半年が経過しました。
最初はどうなることかと思ったけれど、夏くらいになると幾分余裕を持って過ごすことができるようになりました。

しかし最近は、期の変わり目であることと、それにあわせて人の異動が発生し、
それに付随する業務や様々な資料の作成などなどで、またしても多忙な日々を送っております。

よりによって、こんな時に新しい製品の発売も重なってバッタバタ!

電話は立て続けにかかってくるし、車が故障しました、修理の手配してくださいとか、
あれはどうしましょう、これはどうしましょうとか、そういった疑問質問にもぱっぱと対応しなきゃいけない。
そんな中で荷物はドンドコ送られてきて、フロアの一角が秘密基地みたいになっちゃってる。
髪の毛をふりみだし、時に呆然としながら、ダンボールの山にうもれつつ、ややパニック状態で毎日過ごしています。

そんなバタバタな日々の合間に、先日、職場内の送別会が開催されました。

私が所属する部署では、下期に向けてメンバーの半分近くが入れ替えとなります。
半年という短い期間しかお付き合いの出来なかった方たちとは、接する時間が非常に少なかったように思います。
普段、私は中で留守を守っていますが、みなさんは外勤をされてることが多く、2~3日姿を見ないこともザラ。

送別会は、そんな方たちとの、最後の語らいの場となりました。

そんな送別会でのこと。
その女は波乱を呼びました。

最初はいい具合だったのです。
職場からさほど遠くない場所にある、こじんまりとした素敵なお店を借り切りで、
おいしいワインをいただきながら、楽しく語らっていたのです。

転出される方たちは、みなさんそれぞれにそこでのお仕事歴は違いますが、
私の知らない頃からそこでやってきた方たちですから、それはそれは色々と語ることもございましょう。
美味しいお料理とともに、和やかな楽しい雰囲気で時間は過ぎていきました。

やがて、残されるメンバーひとりひとりから、転出される方へ感謝の言葉を述べる時間となり、
続いて転出される方たちから、みなさんへご挨拶の言葉があり、記念品の贈呈、写真撮影など終えて
まぁ、いい具合に終わったのです。

しかし。
舞台の幕は、その後にあがったのです。

ほとんどの人が、自然な流れでそのまま2件目に突入。
その女も「少しだけ」といって、皆さんと一緒に2次会の会場となるお店へ向かいました。

そしていきなり店の前で派手にコケて、「いたいーいたいー!」と騒ぎ立てます。
店の前でそんなんされてもいい迷惑なので、周りの方が「はいはい、痛かったよね」となだめにかかりました。

なだめられつつお店に入った後も、どれほど痛かったかを熱く語ります。
とりあえず騒いで気が済んだのか、その後大人しくなり、しばらくは周りの方たちと楽しく過ごしていました。

しかし。

今回転出されるあるおじさんが、ステテコ姿で芦屋雁之助の「娘よ」を熱唱し始めると、
突如ライターを手にし、そのおじさんの、あらわになったスネのスネ毛を炙り始めたではありませんか!

スネ毛を炙られるおじさんも、最初は気にも留めない様子で気分良く「娘よ」を熱唱していましたが、
この女の炙り方が尋常じゃなかったようで、最終的に「アチー!」ってことで、炙られタイム終了。

炙り終えて、今度はなぜか床に寝そべるスネ毛炙られおじさんのその背中を、ブーツで踏みつけにし、
満面の笑みで写真撮影にこたているではありませんか!

周りが囃し立てるのもいけないんだと思うんですけど、いささか酒が過ぎちゃいませんか。

写真撮影に満足すると、しばらくはまた周りの方たちと語りあっていましたが、
そろそろお帰りの時間がせまり、他の方たちより一足お先に失礼することになりました。

まぁね、女性ですから、じゃぁ駅まで誰か送っていけということになって、
親切にも護衛がついていったのですが、その護衛に見事に乱暴狼藉を働いたそうなのです。

本人はそれに関してよく覚えておらず、「かすかに乱暴したような…」と、記憶があやふやな様子。

後日談ですが、わざわざ駅まで送ってくれた護衛の方の目をつぶそうとしたらしいです。。

「ちょっと目が赤くなっちゃいましたけど、でも今は全然大丈夫ですよ」と護衛した方はおっしゃっていましたが、
ねぇ…
ちょっとやりすぎですよね。そう思いませんか?

しかも、この女、帰宅後に風呂場で2時間以上眠りこけ、完全にふやけた状態で溺死しそうになったのです。
いい大人が何をしてるんですかね、親の顔が見てみたいってもんですよ。

そしてこの飽きれた女、何を隠そう私のことなのですよ。
はっはっは。

にこ

観察日記 ~数字に弱い営業マン~

2010-07-29 | 観察日記
営業マンとして、どうなんでしょうね~
数字に弱いって。

営業マンのくせに、数字に弱い男、Nさん。

Nさんは、よく日付を間違えます。
未来日付でなくてはならないものが、過去日付で起票される書類をこれまでに数度お見かけしました。

あと、数字の記入が必要な部分に、数字が入ってないなんてこともしばしば。
「で?いくつ必要なの?ん?」です。

これらは数字に弱いというか、それ以前の問題であるような気もしますが…

精算書類なんかはとくに要注意ですね。
前任者から、「Nさんの精算書類は気をつけてじっくりチェックしてあげてください」との引継ぎがありました。

あとは上司の名前を間違っちゃう。
これはサラリーマンとしてやっちゃダメでしょ~

さすがに上司もブチ切れで(まぁ、もともとキレやすい上司なのですが)、
即座にNさんの携帯に電話をかけて、「お前、オレの名前間違ってんじゃねーかよ!」とほえまくります。
えぇ、ただそれだけのためにわざわざNさんの携帯に電話しちゃってます。

様々なシーンで「?」なことが度々おこるので、「これ、おかしくないですか?」とNさんのもとに聞きにいくと、
「自分、たまに意味不明なことするんで!申し訳ないです!根気強く付き合ってください!宜しくお願いします!」
とかって、すんごい体育会系な感じで非常に礼儀正しくお願いされちゃう。

そう、Nさんはとっても礼儀正しくて、腰が低い。

誰に対してもその姿勢は変わらず、新参者の私に対してもまた丁寧に接してくれます。
外出中のNさんに用事があって、携帯に用件をメールすると、
「お疲れ様で御座います。---どうぞ宜しくお願い申し上げます。」と、とても丁寧な返事が返って来る。
でも、数度やりとりをすると、「o(^^)o」みたいな顔文字がくっついてきたりするので、ちょっと笑っちゃう。

だから、最近ではNさんを観察するのがちょっとした楽しみなのです。
Nさんの動きを見ているだけで、いや、もう、その存在自体が私の中で面白いものと認識され、
Nさんを眺めていると、頬が自然とにやけてしまうのです。
はたから見れば、まるで私がNさんに恋している乙女のようにうつっているかもしれません。

こんなNさんの小ネタは、ネクタイマイク。
飲み会の時などに、ネクタイをくいっと口の前に持ち上げて、マイクに見立ててしゃべります。
なんてことないことかもしれませんが、私初めて見たときに笑いが止まらず、涙さえ流したほどでした。

こういう小ネタ、好きなんですよ。

そんなNさんですが、学生時代には柔道でかなり優秀な成績をおさめられていたそうです。
仕事に接待に忙しい今でも、時間のある時には子ども達に柔道を教えに行っているんだそうな。
教員免許もお持ちだとのこと。あの礼儀正しさは、そのあたりくるのかね~。

引き続き、Nさんの観察を続けていきたいと思います。

にこ

観察日記 ~総理!~

2010-07-10 | 観察日記
この観察日記の輝かしい第一回目を飾ったのは、S社のボヤッキー。

そのボヤッキーの前任者について、今日はお話しましょう。

ボヤッキーの前任者、それは総理。
総理といっても、元総理。
元総理っていっても、2代前。

麻生さんです。

顔が麻生さんそっくりにゆがんでるの!

しかも超横柄!頭パンチパーマが伸びたみたいにふくらんでるしっ!

この総理、客を客とも思わない横柄ぶりと、荷物をどっかんどっかん乱暴に積み重ねていく態度の悪さに誰もが閉口し、
総理が訪れる時間が近づくと、「あぁ、そろそろ総理がやってくる…」と、どうしても憂鬱な気分になってしまう。

毎日のことだから、そりゃイヤなもんですよ。

ピンポーンと来客を告げるチャイムがフロア中に鳴り響き、机上に備えられたドアフォンの画面に映る総理の顔を見ると
「あぁぁ、今日もとうとう来たか…」と落胆しつつも、のんびり座ってなんかいられない!

やりかけの仕事そっちのけですぐさま席を立ち、その辺に歩いている人を押しのけて荷物搬入口まで一直線に走りぬき、
すばやくドアを開け、満面の笑みで「おはようございまーす!」とお声をかける。

すると総理は、「や、ごくろう」ぐらいな超横柄な感じで、あとはどっかんどっかん荷物を運び込んでくる。

もうちょっと愛想よくできないもんかねー。
仮にもこちらがお客という立場なわけですしねー。
ヘコヘコしろなんて思ってなくて、ただ、毎日のことだから、お互い気持ちよくやりとりしたいじゃないですかー。

そんなこちら側の気持ちにも気付かず、総理は毎日不機嫌な顔でひたすら荷物を運び込み、
時にはなぜかキレ気味だったり、時にはやたら言い訳がましかったり、もう、辟易していまいました。

特に、雨の日と、荷物が多い日は最悪。
総理、超不機嫌。

私の職場は駅のすぐ近くなため、荷物搬入の際に長い時間をかけたくないんだそうです。
ほら、駐車違反の取締りが厳しくなったでしょ。

だからパッパと終わらせたいらしい。
だから荷物が多くて一度じゃ運びきれない時は、トラックとの往復が何度も発生し、それが総理の神経を逆なでするらしい。
だから荷物どっかんどっかん。

それで雨なんか降られた日にゃ、もう最悪よ

少しでもこちらがもたついたら、片足に重心を置いた状態で腰に手を当てて、
荷物が間違ってないか確認する私たちを超威圧的な態度で見下ろし、
こちらがすべてを確認し終えて「OKです」と言うやいなや、伝票をひったくるかのようにしてとっとと去っていく。

そもそも荷物が間違ってないか確認する作業は、そちらのお仕事かと思うのですが…

特に私が入社間もなかった頃は、この作業に慣れずに手間取って、非常にプレッシャーでした。
必ず他の人も一緒に確認をしてくれるので、どうにかやっていたのですが、
時々どうしても他の人が手を放せずに、私1人で確認作業をしなきゃいけないときとかあって、
そんなときは焦っちゃって、心臓バクバク。ほんと、この総理の訪問が憂鬱でした。

しかし、私が入社して2ヶ月目くらいにいきなり担当替えがあり、総理は別ルートへの配達となったのです。
そのため、代わりに配達に訪れるようになったボヤッキーのぼやきに耳を傾ける日々が訪れたわけですが。。

ですが、時々この総理がやってくるのです。
ボヤッキーがどっか遊びにいっちゃったのか、ボヤッキーがぼやきすぎで具合でも悪くしちゃったのか、
その事情は知りませんが、週に1回くらい、総理がやってくる。

ボヤッキーに担当が代わってから、穏やかな日々にすっかり安心しきっていたのですが、
ある時ドアフォンに、再び総理の苦虫を噛み潰したような顔が映ったときの衝撃といったら!

「なんで?なんで総理がいるの?ボヤッキーはどうしたの?ちょっと待ってよ、聞いてないよそんなの!」
とか、パニック状態になりながらも、でも習性というものはすごいですね。
私、すぐさま席を立ち、搬入口まで一直線!
同じタイミングで誰かに話しかけられても無視!総理が待ってるから!!

ところがね。
最近、総理の態度がずいぶん柔和になったのですよ。

大量の荷物の搬入が必要な担当から外れて清々したのか、プライベートで何かウキウキすることでもあったのか。

おかげさまで最近では私もすっかりこの作業に慣れましてね、1人でちゃちゃっとこなせるようになったんですよ。
で、てきぱきと確認作業を終えて、「ハイ!OKです!」と言う私の姿を見て、
まるで父親が娘の成長を喜ぶかのような暖かなまなざしで私を見つめてね、
穏やかな声で、頬には笑みをたたえて、「どうもありがとうございました」なんて言うんです。

「そ…総理…」

その変貌ぶりに驚き、立ち去った総理の後姿をしばらく見つめてしまいました。

その後も時々総理がやってきます。
じめじめとしたイヤな雨の時期にもかかわらず、総理は穏やかな笑みを浮かべて、
時々私たちの事務所へ荷物を搬入しにやってきます。

頭は相変わらずパンチパーマが伸びてふくらんだようなスタイルです。

にこ

観察日記 ~4ヶ国語を操る男~

2010-06-21 | 観察日記
英語と、ドイツ語と、スペイン語と、母国語である日本語(ついでにイタリア語も少々)を操る男。
(さらについでに、現在中国語も習得中)

そんな他国語に通じた人が、私の職場に存在します。
仮にKさんとしましょう。

Kさんと私の会話は、周りの人が聞いたら「???」な感じで始まります。

Kさん:「グーテンターク!」
わたし:「Kさん、メルハバ!」

…ごにょごにょごにょごにょ……
(このあたりはほぼ日本語)

Kさん:「ポルファボーレ!」
わたし:「タマム!」

Kさん:「チャオ~」
わたし:「ホシュチャカルン!」

れっきとした日本企業で、スペイン語とトルコ語が飛び交う職場。
毎日少しずつドイツ語が覚えられる職場。
学びのある職場、プラスαのある職場。

なかなか素敵な職場だと思いませんか?

言葉って面白い。
ひとつの事物を示すのに、いろんな言い表し方がある。

そんな思いが共通する私たちは、時にスペイン語で、時にドイツ語で、時にトルコ語で、
時にフランス語を交えながら、そしてほんの時々鹿児島弁と秋田弁も交えながら、
「次は何がでてくるかな?」ってワクワクしつつ、いろんな言葉でコミュニケーションを楽しんでいます。

4年ほど前にすっかりトルコ語から離れた私ですが、
これを機に少しはトルコ語を思い出してみるのもいいかな?と思っています。

でも、時々外から電話をかけてくるKさんが、「はい、〇〇会社でございます!」って電話をとった私に、
わざとドイツ語でわわわーっと話し出すいたずらをするのには、本気で焦ります。。

知らない外国人からの電話かと思って、「あ!あ!あ!」って口をぱくぱく、鯉のような顔で固まってしまう。

そんな私は、ハタから見たらさぞ滑稽なことでしょう…

にこ

観察日記 ~ティッシュを盗む男~

2010-05-30 | 観察日記
私の職場には50名ちょっとの人間がいます。

所属が3つに分かれておりますが、パーティションはなく、全体が見渡せるようになっています。
特に私の席は一番はじっこの島にあり、全体が見渡せる向きで座っているので、
顔を上げれば、いろんな方の表情や動きをみることができる特等席なのです。

今日は、そんな私がよく目撃する、ちょっと気になるシーンについてお話いたしましょう。

その人は、私が座る席がある島から、ひとつ島をはさんだ向こうの島の住人です。
所属が違うのであまり接する機会がありませんが、席が近いのでさすがに名前と顔は知っている程度です。

仮にTさんとしましょう。

Tさんは、ティッシュを盗む男なのです。

いっつも、となりの島の人の机の上に置いてあるティッシュケースから、ティッシュを3枚抜き取るんです。

もくもくとパソコンに向かっていたかと思うと、くるりと後ろを振り向き、姿勢正しくスタッ!と席を立ち、
それが何かの儀式の始まりを合図するかのように、決まって3枚、
「シュッ!シュッ!シュッ!」とキレの良い音を立てながらティッシュを抜き取り、
続いて、これでもか!ってくらいに豪快に、「ブフーッ!ブフーッ!」と鼻をかみます。

さっき鼻をかんだと思ったのに、またしばらくすると、
「シュッ!シュッ!シュッ!」、「ブフーッ!ブフーッ!」がオフィス内に木霊します。

Tさんは鼻炎なのでしょうか?

日に何度となく繰り返されるこの光景。
何度となく繰り返すのなら、自分の席に一個ティッシュケースおいときゃよさそうなものを、
Tさんはいっつも後ろを振り返り、席を立ってとなりの島の人の机の上に置いてあるティッシュを盗みます。

その辺に新品のティッシュケースがごろごろ置いてあるにもかかわらず。

ですが、この光景が見られるのは、盗まれているティッシュケースの持ち主が外出で不在の時に限ります。
やはり、人の机の上に置いてあるティッシュケースから、
毎日毎日無断でこんなにティッシュを大量に抜き取ることに、罪悪を感じているのでしょうか。

もし、Tさんと仲良くなる機会があれば、ティッシュを与えてみようかと思います。

にこ

観察日記 ~ボヤッキーの憂鬱~

2010-05-29 | 観察日記
今日から〇回シリーズで、「観察日記~わたしのとなりのあの人は~」をお送りしたいと思います。

この4月から新しい職場でお仕事させていただいていて、はや2ヶ月。
最近は、入社した頃よりはだいぶ落ち着いて仕事に取り組めるようになり、
まわりを眺める余裕も少しずつうまれるようになりました。

そこでよく見てみたら、結構面白い人いるじゃん!ということに気付きまして、
これはぜひ情報共有しておきたいな(誰と?)と思ったので、書き留めていこうと思った次第です。

記念すべき第一回目を飾ってくれるのは、「S社のボヤッキー」。
社内の人ではないのですが、毎日訪れる運送会社のおじさんにスポットを当てたいと思います。

私の職場には、毎日沢山の荷物が送られてきます。
5~6箱って日もあれば、100箱くらい届いちゃう日もあって、
それらをせっせと開けて所定の場所に移動したり、ほしがっている人に渡してあげたり、
そんな力仕事も(こんなか弱い乙女たちが)やってるんですよ。

さすがに100箱近くもダンボール届いちゃうとうんざりしちゃって、時々裏でダンボール蹴っ飛ばしてます。
ずっしり重いダンボールの荷物を扱うのは、ほんとにしんどくて、
「またぎっくり腰になったらどうしてくれんのさ!」などと小声で言いながら奮闘しつつも、
電話が鳴ると1オクターブくらい高い声ですっごく丁寧に、清流のような響きで、
「はい、〇〇会社でございます」なんていえちゃうので、今んとこトラブルもないんですけどね。

で、これらの荷物を毎日せっせと運んできてくれる運送会社は、
Y社とかN社とか何社かいるんですけど、今回取り上げたいのは、S社のおじさんです。

S社は毎日午前中に必ず荷物を届けに来ます。
つい最近、担当ルートが変更になったらしく、新しく配達にきてくれるようになったおじさんが、
しばらくの間、おじさんなのかおばさんなのか分からなくて、ちょっと気がかりでした。

多分、おじさんなんだと思うんですけど、
河童みたいな髪型してて、その髪の毛が年のわりにやたら黒々しててハリがあって、目がすごくつぶらで、
多分、おじさんなんだと思うんですけど、
もしかしたらおばさんを通り越しておばあさんなのかな?とか時々思うんですけど、
でもおばあさんにはこんなに重い荷物、たとえ台車を使っても運べないだろうから、
最終的にはやっぱりおじさんなんだろうなって結論に達したんです。

で、このS社のおじさんの外見については、今日のお話には全然関係がないのでおいとくとして、
このおじさん、やたらぼやきが多いんです。

荷物を運んできて所定の場所に置いて、数やあて先に間違いがないことが確認できた後、
必ず憂鬱なぼやきが入るのです。

どうもね、丁寧な仕事を心がけてやってたら、同じ会社の人に「お前、配達遅いんだよ!」って怒られたみたいで、
しぶしぶ自分のやり方をまげて、早く配達できるやり方に変えたらしいんだけど、
そのやり方だとやっぱり納得いかないみたいで(完ぺき主義者?)、そこでぼやきが入るんです。

「はぁ~ぁ、また遅いって言われちゃってさ…」とか、
「こういうやり方しろって言われたけど、このやり方じゃ(荷物が正しいか)分からなくなっちゃうんだよね…」とか、
しまいにゃ、「はぁ~、やんなっちゃうよね…」なんてぼやいちゃいます。

そんなに毎日ぼやかれても、こちらも「やんなっちゃうよね」ですよ。

まぁ、ぼやいても最後には「ありがとうございましたー!」って元気に挨拶して出て行くので、
おじさんにとってはここは唯一ぼやけるオアシスのような場所なのかな?と思うことにして、
おじさんのぼやきに耳を傾けることにも抵抗を感じなくなりました。

今度、きゅうりでも与えてみようかな。

にこ