
そして、その奇跡的な組み合わせを作り出しているものは、愛や光だと答えた。」
「・・・はい。」

それを、『宇宙』と表現する者もいるし、
『サムシンググレート』と表現する者もいる。
すべてのものを生み出す根源は、『愛』というエネルギーなのじゃ。」
そう言うと、なんでも仙人は一呼吸おいた。
わたしの頭の中はビックバン状態。さっぱり分からない。

人を思いやる優しさ、人の痛みが分かる優しさ、これすべて愛。
子を思いやる母の愛もある。
この形では表現できない『愛』というものを、
なぜ人はもっていると思うかね?」
「えっ?」
なんでも仙人は笑顔をむけたまま、じっとわたしの言葉を待っている。
わたしは何も言葉が出てこない。
そんなこと考えたことがない。
なんでも仙人がわたしに投げかける質問は、
今までに一度も人から聞かれたことのない質問ばかりだ。
確かに人間は愛をもった生き物だと思う。でも愛っていったいなんだろう?
じっくり考えると分からなくなる。愛って目に見えるものじゃない。
形としてとらえるよりも、むしろ心で感じるものだ。

「えっ?」

「もしかして、なんでも仙人は人の心の中が読めるんですか?」

すました顔で答えるなんでも仙人。
むむむっ・・・。

「言ってませんよ、そんなこと!」

さて、人が愛をもっているのはな、
一人一人の魂が、このすべての根源である愛とつながっているからからなのじゃよ。」
「すべての根源である愛とつながっている・・・?。」

じゃが、たった一人で生きている者など、この世の中には誰一人としておらぬのじゃ。
みな大いなる愛という存在と繋がり、見守られている。
すべての魂はつながっているのじゃよ。」
「・・・・・。」

これを生きている者に理解しろというても、無理であろうなぁ。
まぁ今はそれでよい。いずれ分かる時がくる・・・。」
よく分からないけれど・・・、
なんだかキツネにつままれたような気もするけど・・・、
わたしたちの魂はすべて繋がっていると言った時のなかんでも仙人の言葉には、
包み込むようなあたたかい愛のエネルギーを感じた。
頭では理解できないけれど、心は何かを感じたようだ。