会津の鋸鍛冶屋です。目立てを習得して頂きたく、Youtubeに目立て関係の動画をアップしています。お目通し下さい! 

目立てを身に付けたい方に仕事場にて実習支援しています。勿論、無料。
メールからの日程調整を致しましょう。

金物屋さんの目立てで

2019年02月22日 10時35分22秒 | 日記

今が忙しい果樹剪定。しかし使おうとしたが、切れない。

これ迄通り、金物屋さんに依頼したが「もう、出来ない」と

伝左衛門を紹介されての来宅。

 頭部

 

腕程の太さ対応の手曲がり鋸、二丁。

未経験者のヤスリ使いで、アサリも無くなっている。

驚いたのは、この目立てに料金支払いがあったこと。

先代の店主は鋸鍛冶で目立て経験者だったが、亡くなられてしまっている。

目立て依頼があると、サービスと捉えてヤスリを使っていたのでしょうね。

しかし、如何せん経験なしの仕業ですから写真のようにもなりますね。

使い勝手は悪くても、尖っただけの効果はあったでしょう。

左側に挽くので 黄色で揃えば良いのですが、数本手前では赤印ですから、ひっこきを強くせねば!

幸いにも?短い目が多いので、十分に刃先を太くできますね。

 

二つ上の赤矢印の下刃は根元を右側に寄せなければなりませんね。

 手元部分。

上目も擦りすぎて、ご覧のとおりですから、全体調整は容易にできますね。(よかった)

愉しめる皆さんが、自分が居ます。

 過日の画像「刃先ポイントは?」も意識して

角度合わせ工程の作業です。

,,,,,, あとは 完成図をイメージして、鑢使い~ひっこき~アサリ出し

お疲れさまでした!


 

 


刃先を整える

2019年02月14日 14時06分42秒 | 日記

 

昨日、アップした大鋸の刃先。

この刃先をどうするか

ヤスリを使い始めるのは、目詰まりになる

サビを、ある程度 落としてからですが、

肝心なのは、太くなっている刃先の

どの部分を刃先にするか!  です。

斜めですか、上記写真で解説。

緑矢印で示したピンクラインが、

ひっこいた線。

   

この三ポイントの内の、

何処を刃先にするか?で

目の角度が変わり、挽く抵抗が変わります。

白 が最も強くなり、緑 ですと、

引っ掛かりが弱くなり、挽きやすくなります。

ある大工の親方さんが「引けない!」と言うので、

見てる前でヤスリ使いをしての試し切りが、

スンナリ! いい音で。

本職の鋸活用度は、高い!

目の角度がポイントでしたとさ。

 


鍛冶史写真集掲載の鋸鍛冶屋製が

2019年02月13日 15時43分00秒 | 日記

 

先述の鍛冶史写真集「会津手語り」に掲載されている

鋸鍛冶屋 {中屋市右衛門氏} の初代が製作したと思われる 大鋸 の目立て依頼があった。

持ち主は、写真集に姿、顔、関わる文言が

掲載されている、大工の親方さん。

持ち込んでくれたのは、鍛冶史写真集の著者 赤沼博志氏。

「この銘は、市右衛門と読めますね 」

見ると、市 右 門 とは読める。

丸みを強調した見事なデザイン性!

タガネを指先で器用に操作している動きが目に浮かぶ様です。

 

中屋市右衛門の三代目は私と同年代である。

先代様とは面識も有ったが、流石に先々代様とは、お会いした事も、写真を見た事もない大先輩様。

その方の製品を目にして、お会いした感覚を持てた。

 

刃先の処置が辛かったが、楽しい時間を持てましたよ。