買い物帰りに自転車の利便性を満喫しつつ、細かな道を気ままに進んでいたら、
以前にも立ち寄って職人同士のコミュニケーション時間を楽しんだことがある小さな作業場の前を通ることになっていた。
古い造りの戸が開いて、音が聞こえていたので自転車から降りて御挨拶。
近く展覧会に出品するという木工品を見せて頂きつつ会話を楽しんでいた。
昭和10年生まれの木工職人さんの作業場には数十種類の鉋が出番を待っている。
多様な道具を見ているだけで、気持ちがほぐれて来る!
「いいなぁ!」
「ところで、この鋸を目立てして貰えないか?」と古い時代を感じさせる鋸を差し出した。
「目立てをする人が居ないからホームセンターの鋸を使っていたが、この通りだ!」と
目がボロボロに折れている鋸を数枚 見せてくれた。
「プロが使う道具ではないですねぇ」
古い鋸を見ると確かに刃が目立てを要する状態であったし、狂い(曲がり)も複雑な状態であった。
「これは何としても活用できるようにしなければ私が鋸鍛冶屋です、勿論 目立てもやっています」とは言えない。
「喜んで、やらせて頂きます。 料金は***で結構です」と言うと
「そんな安くやって貰えるの?」 と。
「職人として・人生の先輩に喜んで貰えるなら幸せですよ」 との気持ちを伝えると喜んでくださった。
目立てを施した鋸が下の画像です。
試し切りをしましたが、自身を持って納品できることで、大満足! 良かった!
職人さんが納得いく仕事をするための役に立てたら --- 大満足!!
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私は鋸鍛冶屋です。
マド鋸・ガガリ(縦挽き)鋸の製作と目立てをしています。
中屋伝左衛門鋸工場のホームページURLは下記
(上のURLのサイトが広告が邪魔になりません)
または
http://www43.tok2.com/home/metateya/
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