会津の鋸鍛冶屋です。目立てを習得して頂きたく、Youtubeに目立て関係の動画をアップしています。お目通し下さい! 

目立てを身に付けたい方に仕事場にて実習支援しています。勿論、無料。
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まさか!の大鋸

2019年05月17日 14時10分32秒 | 日記

過日、Youtubeに 目立てには関わらない動画をアップしてところ、

決まって、励みになるコメントをSMSで伝えて下さる方がいる。

今回は、「古道具屋に行った際に参考になる」の文言がありました。

即!思い出されたのが、二.三日前のこと。

「栃木県の骨董市で手に入れた大鋸を見てほしい」と

目立て支援で、数回の来宅がある人で南会津町の住人M氏。

見せてくれたのが!

歴史を感じた、武骨な大鋸。

直ぐに刃先を見ると、当然のように刃が付いていない。

目の隙間の錆などを取り除こうとしたが!? 詰まっているモノが動かない。

裏面を見て、驚きと合点‼ そして 悦び。

下の写真を見れば理解できます。

早い話。 これは未完成品に他なりません。

上は、銘を切る表側。 下は裏側。

鏨を使って、目の形に抜こう!としているが、厚い玉鋼を貫き損ねている。

親方の指示で、お弟子さんが大槌を振るった事でしょうね。

表面の凹凸、一つ一つに職人さん達の息遣いが感じられます。

 近江の鍛冶屋さん。

鋸身の整えが出来ていませんので、峯側を見ると、

 グニャグニャ曲がったままです。

未完成品が世に出る事は皆無と思って居ただけに

「これは貴重な資料!」

手を加えることなく保管するようにと、お願いした次第です。

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この人 Mさんが骨董市に出かける際に持参するのが、{会津の手語り}。

骨董品を見極める資料として活用している、との事。

此のことを翌日に来宅した{会津の手語り}の著者・赤沼氏

知らせた時、氏の表情は 驚愕!そのものでした。

まさかの使い道!と笑顔での懇談になりました。

 

古道具屋に出掛ける際は、一冊の荷物を持つのも、一興かも知れませんね。