「ヒマ」「地図がない」 守屋里衣奈 1998年

アゲント・コンシピオではシングルしか出なかった女性アーティスト。

1997年、コンシピオレコードオーディションに合格した。翌年のデビューシングルと2ndシングル。2枚ともProduced by 高橋幸宏。

左の透けるジャケットが、デビューシングル「ヒマ」。

①ヒマ
作詞：NOKKO、作曲：川村結花、編曲：高橋幸宏
新人の一曲目にしては地味な印象かな。タイトルから想像されるとおり、レイジーで落ち着いた雰囲気。サビで張り上げ気味の声を聴くと、高校時代ドリカムのコピーバンドをやってた、という経歴に納得。

②SPEAKER
作詞：NOKKO、作曲：川村結花、編曲：高橋幸宏
聴いてるうちに①と区別がつかなくなってくるほど自然な流れ。CDには記載がなかったが、コンシピオのサイトによればレーベルメイトの徳武弘文とKYONが参加しているとのこと。多分2曲とも、だろう。

③④カラオケ

定価1020円、中古で300円くらい。
透明のビニール（クリアファイルとかの素材？）にカットモデルのような守屋さんの写真が印刷されてる。やはり透明のプラスチックトレーはジャケと完全に分離しており、白い8cmCDが下にくるように挟まれていた。さらにトレーの裏に貼りつくように薄くて白い紙があり、裏ジャケットの歌詞が透けるのを防ぐとともに、写真をくっきり見せる役割を担っている。あー文章で説明するとややこしいな…凝ったデザインであることは確かだ。

右がセカンドシングル。

①地図がない
作詞：戸沢暢美、作曲：高野寛、編曲：高橋幸宏
やはりレーベルメイトの高野寛作。高野くんはギターはもちろん、ベースも弾いてるようだ。守屋さん、がんばってるんだけど、サビで張り上げるときの声がやっぱちょっと…

②ノアズ・アーク～はこぶね
作詞：森雪之丞・高橋幸宏、作・編曲：高橋幸宏
ここで幸宏作品。わりとシンプルなロックナンバーで、4曲の中では一番好きかも。こちらのゲストギタリストは故大村憲司。なんだかゲストが豪華過ぎ！

③④カラオケ

定価1020円、定価で買った。
ブルーバックに青いシャツ。ショートヘアで美人度アップ。凛々しいお姿です。

アゲント・コンシピオ・ディスコグラフィーを見ると、もう1枚、最後の8cmとなった「花・月・人」（なぜかこれだけクレジットが一切書いてない）を1999年にリリースしている。その後、アーティスト名を「里衣奈」に変え、マキシシングル「Skin Colored Sky」を発表。4曲入りで、白井良明とウルフ・トゥレソンが2曲ずつプロデュースしてる。またコンシピオを離れた後の作品に、守屋里衣奈名義でのミニアルバム「弾丸と花」(2002)がある。現在の活動は不明。残念ながらブレイクには至らなかった。端正なルックス、優等生的ヴォーカルスタイルは「コンシピオの平家みちよ」的な運命だったのかなあ。まあこのレーベルには「モー娘。」はいなかったけど。

上記ディスコグラフィーをざっと見たら、このレーベルから短冊型8cmシングルをリリースしたアーティストは鈴木博文と竹中直人（それぞれ１枚ずつ）と守屋里衣奈（3枚）の3人だけのようだ。あと「花・月・人」が揃えばレーベルコンプリート（8cm限定）だっ！あ、ドクトクくん白黒ジャケも探すべきか…