失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「夢見るジョー」ヴァネッサ・パラディ 1987年

2005-10-11 | フレンチ
JOE LE TAXI / VANESSA PARADIS 1987

これもカイリーと同じパターンで、87年の曲を88年に8cmでリリースしたものと思われる。フレンチ&「夢見る」シリーズで、前回からの流れも完璧。惜しむらくはゲンズブール・ナンバーではないことか。彼女のセカンド・アルバム「Variations sur le Meme T'Aime」はかなりセルジュが関わってるのだが。

この当時、15歳。正にフレンチ・ロリータ、といった風情をジャケットから漂わせているデビュー曲「夢見るジョー」。日本語タイトルは、フレンチだから「夢見る」にしとくか、みたいなノリが垣間見られるイージーさ。

①マノロ・マノレーテ Manolo Manolete (Version Courte)
(Etienne Roda-Gil/Franck Langolff)
ラテン・ナンバー。②に比べると、ロリ度は低め。セカンド・シングルとしてリリースされたアルバム未収録曲。

②夢見るジョー Joe Le Taxi (Version Longue)
(Etienne Roda-Gil/Franck Langolff)
もう、ロリロリ。そのスジのマニアにはたまらない、幼い声を張り上げるヴァネッサ…本国フランスで120万枚の大ヒットと裏に書いてある。すごいね。
フレンチといえば思い出す、バーキン、シャルロットなどのウィスパー系ではない、単純に未成熟な声(15歳だから当たり前)、なのになぜか妙な色気がある。ヴァネッサ主演の「白い婚礼」という、中年高校教師がヴァネッサ演じる少女に夢中になり破滅していく映画があったが(公開当時はポルノまがいの宣伝を打たれていて可哀相だった)、そんな話に説得力を与えてしまう、ヤバいオーラが彼女にはあった。
レニー・クラビッツによる3rdアルバム(1992)は傑作だったけど、このデビュー盤のような危険な香りは、既に消えていた。15歳にあって、20歳にはないもの。失われることが分かっているからこそ美しい。そんな一曲。

③①のロング・ヴァージョン
④②のスペイン語ヴァージョン

定価1300円、中古で52円。
ヴァネッサ・マニアのページに8cmシングルが4枚紹介されてたが、この「夢見るジョー」は含まれていなかった。レアなのかも。

現在公開中の、どう見てもB級映画「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」ちょっと気になる…見とくべきかな。うーん…


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2 コメント

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Unknown (石ばし)
2005-10-11 02:05:22
ああ本当に完璧な流れですよー。

「夢見るジョー」は小悪魔フレンチ・ロリータの決定版です。人生棒に振りそうになります。はは。



「エイリアンvs~」は邦題が素晴らしいですよね。そりゃ見たくなりますもん(笑)サントラには新曲が6曲収録されるそうで、こちらもちょっと興味があります。



TBさせてもらいますねー。
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Unknown (nakamura8cm)
2005-10-11 13:40:33
やばい、やばいっすよ、石ばしさん(笑)!

>人生棒に振りそうになります。はは。

ははって…女子が近づきにくい世界になりつつありますって(笑)。

でも、ヴァネッサはまだ人前で聴けますよね。

シャルロットのファーストは女子の前で聴くのははばかられるほど(人によっては生理的不快感を示すほど)の問題作でしたからねえ。あのオヤジったら、やっぱスゲえ。



「エイリアンvs~」もし見たら感想を教えてください!

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