失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「愛して愛して愛しちゃったのよ」 原由子&稲村オーケストラ 1990年

2008-07-31 | 桑田・バンド
映画「稲村ジェーン」サントラからのシングルカット。
ジャケ左下には「サザンオールスターズ アンドオールスターズプレゼンツ カバースペシャル・VOL、1」と書いてある。

Produced by 小林武史&桑田佳祐

①愛して愛して愛しちゃったのよ 原由子&稲村オーケストラ
作詞・作曲:浜口庫之助、編曲:小林武史&桑田佳祐
田代美代子/和田弘とマヒナスターズによる1965年の大ヒット曲をカヴァー。もともと男女の掛け合い曲なので桑田との夫婦デュエットという線も当然あったと思われるが、ここはあえて原由子のヴォーカルのみで。原由子の声は個性的だとは思うが、リードヴォーカリストとしてはパンチが足りない感じ。やっぱり「コーラス声」なんだな。この曲では、誰もが認める「主役声」の桑田さんがひかえめなコーラスをつけている。終盤のコーラスなんて、ビーチボーイズっぽい。いや、達郎っぽい。ふと思ったが声の関係性は山下夫妻は逆だな。どうしたって主役体質のまりやさんに、やっぱりコーラス向きの達郎。
そしてスティール・ギターはオリジナル奏者の和田弘を迎え、ハワイアン・ムード歌謡の真髄を聴かせる。
ちなみにマヒナスターズのヴォーカル三原さと志は、小山田圭吾のお父さんね。

②LOVE POTION No.9 稲村オーケストラ
作詞・作曲:Mike Stoller & Jerry Leiber、編曲:小林武史&桑田佳祐
The Searchers (1963)がオリジナルだと思い込んでいたが、今調べたらThe Clovers (1959) が先だった。このシンプル&キャッチーなリーバー&ストーラー・ナンバーをウクレレ中心のアレンジで。おそらく一発録りだろう、ざっくりした印象の2分強。こちらのリードヴォーカルは桑田佳祐。バッキングが薄いので桑田さんのガナリ声の魅力がよく出ている。
そしてこちらの目玉は、コーラスの大貫妙子。大貫ファンの期待に応えるほど目立ってはいないが、サビのキメで「♪LOVE POTION No.9」とクールにハモるところ、ピリッと効いてる。桑田さんと大貫さんなんてちょっと意外な組み合わせだが、当時ふたりをプロデュースしていた「もうひとりのTK」こと小林武史を介してつながったのだろう。

定価930円、中古で50円。
葉っぱと折鶴に、シンプルな縦書きの黒文字。一筆箋のイメージ?なんだか妙に地味なジャケで。

関連「コーラス:大貫妙子」
星の降る夜」安田成美
ドクトクくん」竹中直人 クレジットは「Doku-Toku Voice」
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星が降る率が高いのは、偶然か必然か。



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