失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「海」 芳本美代子、本田理沙 1990年

2011-08-21 | 桑田・バンド
オリジナルはジューシィ・フルーツ、1984年。同じ年にサザンオールスターズがアルバム『人気者で行こう』でセルフカヴァー。6年後、偶然か申し合わせたのかふたりの微妙なアイドルが、ともにシンガーとしてのキャリア末期に8㎝でカヴァー。

左、5月1日リリースの芳本美代子盤。

②海
作詩・作曲:桑田佳祐、編曲:小林信吾
1985年デビューで、意外とシングル19タイトルもリリースしていたみっちょん。どれも大して売れなかったけど、これは最後から2番目の、かなり苦戦したであろうシングル。レイジーな大人感を醸し出すには元気っ子のイメージが強すぎた?本田理沙の妙に大人びた歌唱と対照的に、80年代アイドルらしさ全開の稚拙な歌いっぷり。ま、1990年にはもうテレビやコンサートで歌う機会はほぼなかっただろうから、ちょっと背伸びしてみたんだろう。スタジオレコーディングならなんとかごまかしがきくと思ったら、そうでもなかった。メジャーからリリースされたサザンのカヴァーの中では、おそらくワースト作。対抗馬があったら教えて。

②The Last Shadow Dance
作詩・作曲:田口俊、編曲:亀田誠治
スイミングマニア「海はビーチ~She is a Beach~」、C.C.ガールズ「エピキュリアン・ブルー」に続き、またまたヴァン・マッコイの「ザ・ハッスル」モノ。いかに日本でこの曲の(このピッコロリフの)人気が高いかがうかがえる。サビは「ダンシング・クイーン」みたいだし、ディスコ・ミュージックへのオマージュなんだな。

定価930円、中古で50円。
船の舳先に寂しげな表情で座りこむみっちょん。歌の雰囲気に合わせたアンニュイ系を狙ったのだろうけど、ちょっと暗すぎ。だいたい舞台が川か湖にしか見えないし。


右、本田理沙の6thシングル「ドキュメンタリー/海」は5月21日にリリース。こちらも最後から2番目のシングルとなった。


では、しばらくお休みします。Bis bald!



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2 コメント

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え?そうだったの? ()
2011-09-08 02:53:27
>オリジナルはジューシィ・フルーツ

…そ、それは全く知りませんでした。そうだったんだー!
イリアが??長い事好きな曲だけど、それはそれは…。

>おそらくワースト作。対抗馬があったら教えて
わはは!どう突っ込んでいいのかわからないじゃないか。しかも本田理沙に関しては説明1行で終わりって!!

色々な人が歌っているのを聴いた事があるけど、やっぱりこの曲はサザンのが一番好きです。桑田さんの声以外で「こんな気持ちになる」事はなかったなあ。イントロもやっぱサザンですね。当時の色々な切ない想いを思い出します(遠い目)。

なんつって。
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そうそう (nakamura8cm)
2011-09-09 00:19:03
シングル「萎えて女も意志をもて」のB面曲だったんですね。YouTubeで前に聴いたけど、今は削除されてるみたい。ベスト盤のラストに入っていて、Amazonで試聴できます(45秒だけど)。

この曲はかなり難しいと思うのに、アイドルによるカヴァーがふたつも存在するのはなんでなんだろう?ディープ桑田マニアにも知られてなさそう(そもそも必要とされてない)。
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