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次亜塩素酸による空間除菌消臭・空間安全濃度

2019年07月21日 | Weblog
空間除菌、次亜塩素酸水で歯周病、虫歯、口臭、わきが、足臭をなくそう、 蚊、蟻、ダニ防除

次亜塩素酸空間の安全濃度

次亜塩素酸の空間中の環境基準は決められていません。
次亜塩素酸に近い物質として塩素が挙げられます。
ATSDR(アメリカ毒性物質疾病登録機関)により塩素ガスに対する毒性の最小リスクレベル(MRL)が導出されています。
塩素ガスに対する毒性の主な標的は呼吸気道と眼です。
塩素の毒性は、曝露期間と曝露濃度、およびガスと接触する表面の水分量(例:呼吸器上皮または結膜)に左右されます。

ATSDRの最小リスクレベル(MRL)
日数       濃度
14日以内   0.06ppm
15~364日   0.002ppm
1年以上   0.00005ppm
塩素と次亜塩素酸は水分の存在下ではPHの変化により容易に相互に変化するので、周囲へ同程度の影響をもたらすものと考えられます。

人もしくはペット等の居る周囲空間へ次亜塩素酸を放出して使用する場合には
以下のことを守ることが必要であると考えます。

使用自主基準として
1、眼・喉気管支に違和感を受けないこと
2、常に0.06ppm以内であること
3、短時間居る場所は0.002ppm以下が望ましい
4、長時間居る場所は0.00005ppm以下であること、

 寝室で0.001ppmにして過ごしたケースでは翌朝、喉にいがいが感を受けた例がある。0.00005ppmでは喉・気管支・眼に違和感を受けた例は聞いていません。
(身体へ以上をきたす:目視、解剖等により異常確認可能)

日本産業衛生学会 許容濃度等の勧告(2018年度)
許容濃度 0.5ppm
があるが、労働条件下の基準であり、8H/日、40H/週の負荷、個人のばらつき因子が小さい、など環境基準に比べると格段に緩い条件となっているので、許容濃度は一般生活環境における安全濃度としてはふさわしくない。

室内環境の次亜塩素酸濃度測定
実環境の次亜塩素酸濃度測定は濃度が希薄過ぎて容易には検出することができない。
このため、希薄化前の気化装置からの放出量を測定し、部屋の換気量で除して濃度を算出する。
次亜塩素酸濃度(ppm)≒放出量(mg/h)/(部屋の容積(m3)x換気回数(1/h))x0.345(ppm/(mg/m3))

また安定後の、試験機内次亜塩素酸濃度xポンプ送風量=部屋の次亜塩素酸濃度x部屋の換気量であるから
実験例(測定下限値):風量0.8Lのポンプを4秒オン44秒オフで間歇運転する。このとき、検知管測定値が検出下限値の0.05ppmであったとする。この次亜塩素酸気化装置を8畳間32m3の部屋に置き、換気回数を0.3回/Hとすると、
部屋の次亜塩素酸濃度(ppm)=0.0008x4/48x60x0.05/(32x0.3)=0.000021ppm(=0.021ppb)

次亜塩素酸気化量の簡易な測定


精度を求める場合には次の方法を参考にしてください。
独立行政法人国民生活センター
二酸化塩素による除菌をうたった商品 -部屋等で使う据置タイプについて-
図9


何故、塩素は猛毒、次亜塩素酸は安全と言われるのか
塩素の事故はボンベで供給した塩素ガスが利用の過程でガス漏れを起こす、あるいは次亜塩素酸ナトリウム6%水溶液を使用する過程で間違って酸を混入してしまうなどの事故により、塩素ガスを放出してしまう事により発生しています。
塩素の気相/液相分配平衡の値であるヘンリー定数は13.57atm/(mol/l)です。塩素は酸性水溶液中には残らずほとんどが大気中へ放出されてしまいます。

一方、次亜塩素酸水の水溶液のPHはほぼ中性であることを前提としています。
次亜塩素酸のヘンリー定数は約0.001atm/(mol/l)です。次亜塩素酸はほとんどが水溶液中にあり、僅かしか気化しません。次亜塩素酸濃度250mg/lの次亜塩素酸水を容器の半分まで入れ密栓し、充分時間経過後上部気相の次亜塩素酸濃度測定を行うと3ppm位になっています。実際の部屋に次亜塩素酸水の入った容器を蓋をせず置いた場合、次亜塩素酸を検出(検出限界0.05ppm)することはまずありません。部屋は多少なりとも換気があり、次亜塩素酸が検出されることはまずありません。

塩素と次亜塩素酸のヘンリー定数の比は13.57/0.001=13570ですから、乱暴な言い方をすると、同じような条件の室内濃度測定をすると、次亜塩素酸が0.05ppmの場合、計算上塩素では679ppmになります。次亜塩素酸では臭気も感じない程度の低濃度であるのに対し、塩素では即死に近い高濃度になります。

塩素(ppm)  (危険物データブック 東京消防庁)
0.1~0.2    臭気を感ずる。
0.2~3.5    臭いを感じるが耐性が生じる。
1       かなり刺激臭が強い。
3~6      目、鼻、喉に刺激、頭痛をまねく。
14~21     0.5~1時間で生命危険。
40~60     短時間で生命危険。
100      1分間以上耐えられない。
430      30分以上で致命的
900      即死。



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