いつかここに

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室内のカビ臭の消臭

2022年07月20日 | Weblog
室内のカビ臭の消臭

湿気の多い時期には室内にカビ臭が漂うことが有ります。
簡単な消臭方法を紹介します。



1、ピューラックス6%(次亜塩素酸ナトリウム6%水溶液)
の43ml(47g)を10リットルの水道水に混ぜて薄めます。約250mg/l(250ppm)の次亜塩素酸ナトリウム水溶液ができます。

2、タオルをハンガーにかけて、上記希釈液をスプレーして軽くぬらします。

タオルに掛けられた次亜塩素酸ナトリウムは大気中の炭酸ガスと次亜塩素酸が入れ替わって次亜塩素酸ガスを発生します。
30mlをタオルに湿らせたとすると、30mlx250mg/l=7.5mgタオルに含まれます。
8畳間に吊るし、直後に全量気化したとすると7.5mg/32m3=0.23mg/m3=約0.08ppm 室内の次亜塩素酸ガス濃度は約0.08ppmになります。
実際はゆっくりと気化し、その間室内空気も入れ替わるので、また室内造作物に吸収され消耗するので0.01ppm以下になるのではないかと思われます。
0.02~0.03ppm程度で独特の次亜塩素酸臭気を感じますので、臭いを感じない程度の量をタオルに掛けて使用すれば良いです。

1、のピューラックスと水道水のところで強炭酸水500mlを加えてやると次亜塩素酸水250mg/lができます。
この場合はタオルにスプレーするとすぐに次亜塩素酸ガスの発生が始まります。中和に要する時間遅れがありません。
生成量10リットルが多過ぎる場合には、ピューラックス10g、水道水2リットル、強炭酸水100mlでも構いません。比例した量であれば同じ濃度になります。強炭酸水はレモンなどの入っていない、炭酸ガス、(Ca、Mgは可)のみの物を使用してください。

カビ臭が強いときは1~2時間ごとに臭気を確認し、タオルへのスプレーを追加します。
次亜塩素酸ガスの発生量はタオルの面積に比例します。適当な大きさのものを用意してください。

大雑把なところを話しましたが、これは大雑把で構いません。やって調整して行けば充分です。

カビ臭が出るからには、どこかに原因となるカビの繁殖箇所があるはずです。
カビの繁殖箇所が解れば、それを除去するのが大事です。
繁殖箇所が解らなくても消臭を続けていれば、気化した次亜塩素酸ガスが繁殖箇所のカビにダメージを与えてくれるようです。
ほんのわずかの次亜塩素酸ガスを発生させていれば、翌年エアコンのカビ臭も出ないようです。

ピューラックスが手元に無く、衣料用漂白剤ハイターなどで代用できるかについて
成分は次亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウムとなっています。
違いは純度と濃度だけかと思います。
次亜塩素酸の他にガス化するものは表示上入っていないので水溶液を口に入れなければ問題なさそうです。
但し、推奨はできません。

追記
 コロナウイルス陽性者が増えてきました。一日20万人越え(2022/7/23)。
次亜塩素酸ガスはカビ臭のみならず、ウイルスにも一定の抑制効果を期待できますので、一石二鳥狙いでお試し下さい。
 この方法では次亜塩素酸ガスのみ気化します。次亜塩素酸ナトリウムは気化しません。
臭いを感じない程度の室内濃度となる量でご使用下さい。






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配線接続部発煙、発火事例

2022年07月19日 | Weblog
配線接続部発煙、発火事例
1、 フープ材めっき装置給電ブスバー部の発煙
ブスバー材には導電性の良い銅を使用することが多いのですが、銅は酸化しやすく表面に絶縁性の酸化銅を形成するので、フープめっきのような大電流を流す場合には接続部の発熱に注意が必要です。
2、 コーヒー自販機コンセント部の発火
お湯タンクの加熱にMAX1500Wを使いプラグをコンセントに差し込んだケースで、使用後、半年から1年程度で、コンセント部の発煙、発火が多発しました。
3、 乾燥設備のヒーター線接続端子部の発煙
供給電力をブスバーを介して乾燥設備ヒーターへ配電する場合、ヒーター線支柱をブスバーに直接ボルト締めすることが多く、ブスバー温度が100℃を超えてしまう事が少なくない。
使用半年程度でブスバーヒーター接続部からの発煙が多数発生しました。接続部は黒焦げとなっており、陥没しています。
4、 電気ストーブのコンセント部の発熱
プラグに銅さびが発生している場合、800W以上をコンセントに接続すると、プラグ部が熱くなります。銅さび(および付着した汚れ)が厚くなっている程、低いW数でも熱くなります。この状態を続けると発火に至る可能性が高くなります。

対策事例
銅系金属材料の表面酸化は思いの他低い温度100℃以下でも進みます。
銅は酸化により絶縁性の酸化銅を形成するので、指数的に抵抗値は増大しジュール熱により加速度的に接触部の温度は上昇します。
銅基材の酸化を防止するため、大きな電流を流す場合には接続部品銅材の表面にニッケル等めっきで被覆することが大事です。低温使用の用途ではグリース塗布で酸化を防止することも可能です。
また、家庭において、電気ストーブ等大電流を使用する場合には、通電後、プラグまたはコンセント部の温度が上がらないことを時々確認することが大事です。家庭で使用するプラグはニッケルめっき被覆のあるものを使用しましょう。

なお、消防庁からコンセント部のトラッキング現象による火災注意喚起が出されています。
合わせて注意する必要があります。


コンセント部発火についての消防庁の火災注意喚起
コンセントにプラグを長時間差し込んだままにしておくと、コンセントとプラグの間にチリやホコリがたまってしまいます。
そこに湿気が加わると火災の原因となることがあります。
これをトラッキング現象と言います。

トラッキング現象のメカニズム
①コンセント口にチリやホコリなどがたまる。
②チリやホコリが空気中の水分を吸収する。
③電極間に微小の電流が流れはじめる。
④電流が流れることで熱が発生し、チリやホコリの表面が部分的に乾燥する。
⑤局部的に微小な放電が発生し、 放電点が炭化する。

この過程(①~⑤)が繰り返され、炭化が進行すると、炭化導電路(トラック)という電気が通る道が形成されることになるので、電極間がショートすることにより、発熱・発火することになります。(消防庁)


プラグやコンセントの2極間にチリやホコリなど(繊維片)が付着した場合の繊維を流れる微小電流による繊維の上昇温度
プラグの2極間にチリやホコリ(繊維片)が付着した場合の繊維の上昇温度を計算してみました。

1、抵抗率の異なる繊維の発熱
プラグ2極間距離  11mm
繊維長さL      11mm
繊維径        20μm
繊維断面積s     3.14E-10 m2
R[Ω]=ρxL/s
E=100V
w=E*I=E*E/R 

           抵抗率ρ(Ω•m)     発熱量w     計算繊維温度℃ (外気温45℃のとき)
木材(オーブン乾燥)   1×10 ^14     2.855E-18     45
木材(湿った)      1×10 ^3      2.855E-07     45.1
水道水          30         9.515E-06      47   
1%食塩水         0.27        1.057E-03     195.5   繰り返しにより発火可能性大
4%食塩水         0.181       1.577E-03     241.1   繰り返しにより発火可能性大
参考           1×10 ^2      2.855E-06     45.6
            1×10 ^1      2.855E-05      51.1
            1×10 ^0      2.855E-04      98.7
            1×10 ^-1      2.855E-03     323.2
            1×10 ^-2      2.855E-02     812

2、繊維短絡長の異なる繊維の発熱
抵抗率ρ    1×10 ^3 Ω•m  
繊維径        20μm
繊維断面積s     3.14E-10 m2
R[Ω]=ρxL/s
E=100V
w=E*I=E*E/R 

           繊維短絡長mm     発熱量w     計算繊維温度℃ (外気温45℃のとき)
木材(湿った)        11       2.855E-7      45.1
               4        7.855E-07     45.5
               3        1.05E-06     45.8
               2        1.57E-06     46.9
               1        3.14E-06     52.4
               0.5       6.28E-06     72.9
               0.2       1.57E-05     175.5  繰り返しにより発火可能性大
               0.1       3.14E-05     353.3  発火可能性大

プラグ2極間を跨いだ繊維片の温度上昇計算は伝熱計算ソフトのヒーター温度画面を用い、計算誤差を無くすため繊維長さL及び発熱量wを10^8倍して行った。

伝熱計算上の条件
外気温度    45 ℃
繊維熱伝導率  0.2wm/℃
対流熱伝達率  3wm2/℃ (ほぼ無風状態)
放射率     0.5

本計算ソフトはカートリッジヒーターの発熱線温度を算出するソフトです。記入欄名に拘らず、誤差が大きくならないようMgO層、ステンレス層を微小にし計算結果に影響を与えないことを確認した上で算出しました。

結果の考察
 ほとんどの繊維素材は抵抗率10^12(Ω•m)以上であり、木材などセルロース繊維の吸湿時の10^3(Ω•m)が各種素材の中で最小である。
 プラグやコンセントが2極間にチリやホコリを被っただけでは繊維の温度上昇は起こらず発火しない。

 帯電防止処理した繊維では10^1.5(Ω•m)のものがあるがトラッキング現象回避を考えるとあまり導電性の良い繊維の開発は火災の危険を伴う。

 食塩水と同じような繊維が有ったとすると、水分は容易に吸着蒸発を繰り返すので、塩分は濃縮し、繊維はセルロース等の熱分解温度260℃以上に発熱し、発火して火災に至る可能性がある。

 プラグ2極間11mmを跨いだ繊維や短い繊維片が複数重なり合うことにより、また吸脱水(繊維の伸縮、塩分の濃縮を起こす)や微振動などにより、どこかに2極電圧を対峙させる0.1~0.2mmの狭い繊維長部分が生じると、局部的に放電が起こり素材分解温度に達し炭化が起こる可能性がある。







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