空間除菌、次亜塩素酸水で歯周病、虫歯、口臭、わきが、足臭をなくそう、 蚊、ゴキブリ、蟻、ダニ防除
◉ペット臭・トイレ臭・玄関臭の消臭・ウイルス不活化などの除菌消臭、
キッチン、食品販売機などに集合・繁殖するゴキブリ、アリの防除
に適した次亜塩素酸気化装置
本装置の特徴
1、電解液の補充不要
2、水の補充不要
3、定期保守の不要
4、低コスト、長寿命
5、稼働部が無いので、静かで故障しにくい。
6、高圧放電部が無いので電極損傷が無く、発生中断が無い。
7、反応性が強すぎ無いため、裏側、遠く、狭い場所まで届く。
8、次亜塩素酸発生量が、外気湿度に影響されない。
本装置は塩化物塩水溶液を電気分解し、次亜塩素酸を気化します。
電解により失われた水を大気中から吸収し補充します。
大気中の炭酸ガスを吸収し、
電解で生成したアルカリを中和し、
次亜塩素酸を発生します。
生成した次亜塩素酸はヘンリーの法則に従って気化し、外気へ放出されます。
初め投入した塩化物塩の塩素イオンがほぼ全て次亜塩素酸ガスとなって出ていくまで続きます。
次亜塩素酸発生量は電解電流値で決定されます。
次亜塩素酸発生中、水分の蒸発がないので部屋が湿り気過多になることがありません。
高圧放電部が無いので、室内塵埃の影響が無く、電極の定期清掃が不要です。
◉新型インフルエンザによるパンデミックに備えて、次亜塩素酸気化装置の常設を
忘れたころにやってくる、いつ来るかわからない、インフルエンザウイルスなどの防御策として好適なものと考えています。
新型インフルエンザによるパンデミックが予測され恐れられています。
次亜塩素酸の除菌空間の常設(設置後、無保守で長期間2~3年間またはそれ以上の期間次亜塩素酸を発生し続ける。)により、パンデミック感染抑制に寄与できるのではないかと考えています。
咳やくしゃみによる粒子の内の何%かが乾燥し、飛沫核となって浮遊(空気感染)することも考えられます。
この飛沫核中や取っ手表面などのインフルエンザウイルスを次亜塩素酸により不活化できれば、感染防止に大きく寄与できると考えています。
また、輸送船のコンテナ内に設置することで、生殖フェロモン分解し、ヒアリなどの昆虫類の繁殖防止・防除が可能ではないかと考えています。
◉長期に渡って、水の補給、電解液の補給のいらない次亜塩素酸気化装置
長い間、次亜塩素酸は気化しないと考えられていましたが、その後の研究により次亜塩素酸は気化することが明らかとなりました。気化し易さの指数ヘンリー定数は塩素の約1/13500であり、また、不安定であるため、濃縮ができず、通常気中に存在する濃度では次亜塩素酸を検出する方法が無く「無い」というほかはありませんでした。このことが消臭除菌力の強い次亜塩素酸の室内利用を妨げていたものと思われます。
装置の次亜塩素酸発生量は、国民生活センターの報道発表資料二酸化塩素による除菌をうたった商品の最後部に、二酸化塩素及び塩素の放散速度の測定方法及び装置が載っていますので、この方法に準じて測定を行ってください。
ATSDR(アメリカ毒性物質疾病登録機関)の次亜塩素酸の資料はありませんが、塩素のATSDRの資料は14日未満0.06ppm以下、15日~364日0.002ppm以下、365日以上0.00005ppm未満となっています。また、負荷のない回復期間を設けることにより、容易に回復することが記されています。
個人的には使用による違和感等をまったく受けずに、室内消臭、インフルエンザ罹患回避を確認しています。また、0.00003ppm(次亜塩素酸放出量/換気量、室温28℃)で蚊に刺されなくなる・ダニに喰われなくなる例を確認しています。(室内造作物・壁等による次亜塩素酸消耗量は加味しておりません。設置初期時の室内造作物・壁等による次亜塩素酸消耗量は非常に大きく、長時間使用後の100倍以上であることがあります。次亜塩素酸消耗量は使用時間経過と共に減少していきます。)
◉次亜塩素酸による周囲の生体への影響
化学物質が接触する周囲の生体への影響は化学物質の濃度と接触時間の積に比例することが知られています。(シックワトソンの法則 log(N/No)=-kCT 、kは定数、Noは初期菌数、Nは時間Tにおける菌数、Cは濃度。)
喉等の細胞損傷に対しても同様な影響があるものと考えられます。
次亜塩素酸は非常に強い酸化力により強力な除菌消臭力を発現しています。次亜塩素酸の利用にあたっては除菌空間の次亜塩素酸濃度の把握は非常に重要です。空間内の次亜塩素酸濃度は極めて低濃度のため、実測は困難ですが、おおよその計算上の数値を求めておく必要があります。
●どんなものにも、用法(正しい使い方)・用量(適正な濃度)を守る必要があります。
次亜塩素酸濃度の高い所に長時間いると喉・気管支・眼などに違和感を受けます。
ATSDRのデータを援用すると、寝室・居間等長時間居る場所では0.00005ppm以下、トイレ・玄関など短時間居る場所では0.06ppm以下が望ましい。しかし、濃度が低すぎて一般には機器測定は困難です。幸い、人は次亜塩素酸濃度を感じることができます。寝室・居間等長時間居る場所で多くの人が喉・気管支・眼などに違和感を受けなければ0.00005ppm以下です。次亜塩素酸発生量を減らしていって、長時間、喉・気管支・眼などに違和感を受けなくなった濃度がおおよそ0.00001~0.00005ppm程度です。ただし、個人の感受性のばらつきは大きいので注意してください。長時間使用すると壁等の次亜塩素酸消費物質による分解が減り、次亜塩素酸濃度が上がってきますので、部屋から離れた通路・玄関などへ遠ざけてください。
トイレ・玄関など短時間しか居ない場所では、次亜塩素酸臭気・刺激を感じる濃度0.03ppmであっても本人が違和感と感じなければ問題ありません。
コロナウイルス、インフルエンザウイルス共に飛沫感染であり、マスクをすれば感染は防げるということですが、ドアノブ等に付着したウイルスを間接的に体内に取り入れてしまう事があるので、次亜塩素酸気化装置による気化等で次亜塩素酸を室内等空間に放出してドアノブ等のウイルスを不活化することが大事です。
70%以上の高湿度下での使用は機器接点等への水分の吸着、更にその表面水への次亜塩素酸の吸着・溶解濃縮があり、機器接点を腐食させ機器を故障させてしまう事があるので注意してください。
●ppm濃度と分子数個/ml濃度の変換
6.02x10^23個/22.4L(at 0℃、1atm)=2.69x10^19個/mlですから、
1ppmは1x10^6で割って、1ppm=2.69x10^13個/mlです。
次亜塩素酸濃度 0.00001ppmでは、2億6900万個/mlになります。
●化学種発生量の比較 個/日
濃度50000個/cm3x風量4.3m3/分の場合
50000個/cm3x4.3m3/minx60x24 3.1x10^14
4.8兆個/秒の場合
4.8兆個/秒x3600x24 4.1x10^17
電解電流0.015mA、気化効率0.05の場合
0.000015Ax3600x24/96500x6.02x10^23x0.05 4.0x10^17
電解電流0.5mA、気化効率0.5の場合(玄関、トイレ向けなど)
0.0005Ax3600x24/96500x6.02x10^23x0.5 1.35x10^20
●次亜塩素酸水溶液から気化する気体は何か
水溶液のPHと気化する次亜塩素酸ガス/塩素ガス比の変化
CL2の水溶液の平衡定数は
Kcl2=[HCL]x[HCLO]/[CL2]=1.56x10^-4
HCLの酸解離定数は
Khcl=[H+]x[CL-]/[HCL]=10^3.7
水溶液中の次亜塩素酸/塩素の濃度比は
[HCLO]/[CL2]=Kcl2/[HCL]=Kcl2xKhcl/([H+]x[CL-])
ヘンリー定数を用いた、気相中の次亜塩素酸ガス、塩素ガス圧は
Phclo=0.001x[HCLO]
Pcl2=13.7x[CL2]
次亜塩素酸ガス/塩素ガス比率
Phclo/Pcl2=0.001x[HCLO]/13.7x[CL2]=0.001/13.7x([HCLO]/x[CL2])
=0.001/13.7xKcl2xKhcl/([H+]x[CL-])
ここで、Kcl2=1.56x10^-4、Khcl=10^3.7、[CL-]=9.38(飽和塩化カルシウム中のモル濃度)を入れると
Phclo/Pcl2=6.14x10^-6/[H+]
水溶液のPHと気化する次亜塩素酸ガス/塩素ガス比
PH 3 4 5 5.8 6.5 6.8 7 7.5 8 9
Phclo/Pcl2 0.00614 0.0614 0.614 3.88 19.4 38.8 61.4 194 614 6140
PH6.5以上で気化するのは次亜塩素酸ガスと言えます。(追加2023.8.7)
◉利用例
①、玄関に0.5~2mA(換気量・壁面等による消耗により増減する)の次亜塩素酸気化装置を置くと、玄関・通路は0.0005ppm程度になります。この濃度で靴臭・ペット臭などの玄関臭を消臭し、細菌の繁殖等を抑制します。
居室・寝室の濃度はドアの開閉・隙間等により通路から漏れ入り濃度0.00002~0.00005ppm程度になります。
冬場はインフルエンザが増えてきますが、ウイルスは非常に弱いのでこのような極低濃度でも不活化できるようです。
(気相の次亜塩素酸濃度は極低濃度のため実測出来ないので、気化装置からの発生量を換気量で除して算出します。現実の部屋では換気量算出も難しく濃度の精度は高くありません。)
なお設置当初では、室内壁面等に多くの次亜塩素酸分解物質が吸着・付着しており、次亜塩素酸濃度が不足することがあります。この場合は別途、次亜塩素酸水の作り方の方法で50mg/l程度の濃度の次亜塩素酸水を作り、室内をスプレーもしくは雑巾でぬらして清掃してください。
②、悪臭のするトイレには2mA次亜塩素酸気化装置が向いています。特に料理屋さんでは衛生感が実感され喜ばれています。
トイレの使用では排泄時、多量の悪臭物質が出るため、一時的に消臭が追い付かないことがあります。排泄時一時的に発生量を多くした装置もあります。一定時間後でも消臭できない場合には、電解電流値の大きなものを使用するか、複数台使用してください。排泄時、稼働する脱臭装置付き便器が適しています。
なお、初めてトイレに設置するときは、壁面等に悪臭原因物質が多量に付着していますので、消臭に日数がかかります。この場合は別途、次亜塩素酸水の作り方の方法で250mg/l程度の濃度の次亜塩素酸水を作り、スプレーもしくは雑巾でぬらして拭き取ってください。
③、1槽式0.2mA次亜塩素酸気化装置で押入れのカビを抑制。梅雨時でもカビの臭い・胞子の心配が要りません。水分の蒸発が無いので2年間無保守で押入れやタンス内を除菌・消臭します。(電池式の場合、半年ごとの電池交換が必要です。)
④、食品自動販売機内に1槽式0.5mA次亜塩素酸気化装置を設置し、空間中の集合フェロモン、生殖フェロモンを分解し、ゴキブリ、アリ防除を行っています。(大手オペレーター会社にて市場試験を経て採用決定済み、コーヒー販売機、食品販売機など向け)
⑤、キッチンのゴキブリ、アリ防除には2mA次亜塩素酸気化装置をキッチンに設置します。昼間などキッチンに人が長時間居る場合には換気扇、窓の解放などで濃度を低めに調整します。(喉・気管支に違和感を受ける場合は濃度が高すぎます。)
⑥、自動車内消臭には1槽式2mA次亜塩素酸気化装置が適しています。エアコンのフィルター及びエバポレーターが汚れ、カビが大量に繁殖するとカビ臭を消臭し切れません。この場合はエアコンのフィルター及びエバポレーターを清掃してください。
◉利用可能性のある用途
1、 微量生成量(電解電流0.01~5mA程度)
玄関の除菌・ウイルス不活化
トイレ、生ごみ箱周囲の消臭除菌
ホテル・旅館の室内消臭
車・バス内の消臭除菌
エレベーター内の消臭除菌
公共トイレなど共用施設の消臭除菌
集客施設出入口の除菌・ウイルス不活化
ペット臭の消臭
おもちゃの除菌
室内生活臭の消臭
たばこ臭の消臭
インフルエンザ・ノロウイルス流行時の室内除菌
靴の除菌・消臭
押入れのカビ防止
剣道着・柔道着・部室の消臭
ホテル・給食センターの生ごみ処理機の消臭・除菌
介護に於ける消臭・除菌
流し台下・厨房のゴキブリ・アリなどフェロモン生殖動物の防除
船舶客室などの消臭除菌
2、 中量生成量(電解電流5mA~)
畜産 施設の消臭・除菌
(特に、口蹄疫、鳥インフル流行時)
牛舎・豚舎・鶏舎などの消臭除菌
農業 野菜工場・水耕設備の室内除菌
漁業 設備の除菌・消臭
工場 異臭発生施設内外の消臭
3、 その他
歯科医療・医科医療
汚水処理施設・生ごみ処理施設・
廃棄物処理施設の除菌・消臭
◉次亜塩素酸気化装置には様々な利用法があります。
◉次亜塩素酸気化装置の実施権利用者を募集しています。
次亜塩素酸の消臭除菌利用促進のため,米国特許US9222180の無償開放(譲渡)を予定しています。
連絡先等詳しくは開放特許情報データベース(「次亜塩素酸気化装置」で検索)をご覧ください。
修正2020.1.28
追加修正2020.3.13
追加2020.3.18
追加2021.5.31
追加2023.8.7
◉ペット臭・トイレ臭・玄関臭の消臭・ウイルス不活化などの除菌消臭、
キッチン、食品販売機などに集合・繁殖するゴキブリ、アリの防除
に適した次亜塩素酸気化装置
本装置の特徴
1、電解液の補充不要
2、水の補充不要
3、定期保守の不要
4、低コスト、長寿命
5、稼働部が無いので、静かで故障しにくい。
6、高圧放電部が無いので電極損傷が無く、発生中断が無い。
7、反応性が強すぎ無いため、裏側、遠く、狭い場所まで届く。
8、次亜塩素酸発生量が、外気湿度に影響されない。
本装置は塩化物塩水溶液を電気分解し、次亜塩素酸を気化します。
電解により失われた水を大気中から吸収し補充します。
大気中の炭酸ガスを吸収し、
電解で生成したアルカリを中和し、
次亜塩素酸を発生します。
生成した次亜塩素酸はヘンリーの法則に従って気化し、外気へ放出されます。
初め投入した塩化物塩の塩素イオンがほぼ全て次亜塩素酸ガスとなって出ていくまで続きます。
次亜塩素酸発生量は電解電流値で決定されます。
次亜塩素酸発生中、水分の蒸発がないので部屋が湿り気過多になることがありません。
高圧放電部が無いので、室内塵埃の影響が無く、電極の定期清掃が不要です。
◉新型インフルエンザによるパンデミックに備えて、次亜塩素酸気化装置の常設を
忘れたころにやってくる、いつ来るかわからない、インフルエンザウイルスなどの防御策として好適なものと考えています。
新型インフルエンザによるパンデミックが予測され恐れられています。
次亜塩素酸の除菌空間の常設(設置後、無保守で長期間2~3年間またはそれ以上の期間次亜塩素酸を発生し続ける。)により、パンデミック感染抑制に寄与できるのではないかと考えています。
咳やくしゃみによる粒子の内の何%かが乾燥し、飛沫核となって浮遊(空気感染)することも考えられます。
この飛沫核中や取っ手表面などのインフルエンザウイルスを次亜塩素酸により不活化できれば、感染防止に大きく寄与できると考えています。
また、輸送船のコンテナ内に設置することで、生殖フェロモン分解し、ヒアリなどの昆虫類の繁殖防止・防除が可能ではないかと考えています。
◉長期に渡って、水の補給、電解液の補給のいらない次亜塩素酸気化装置
長い間、次亜塩素酸は気化しないと考えられていましたが、その後の研究により次亜塩素酸は気化することが明らかとなりました。気化し易さの指数ヘンリー定数は塩素の約1/13500であり、また、不安定であるため、濃縮ができず、通常気中に存在する濃度では次亜塩素酸を検出する方法が無く「無い」というほかはありませんでした。このことが消臭除菌力の強い次亜塩素酸の室内利用を妨げていたものと思われます。
装置の次亜塩素酸発生量は、国民生活センターの報道発表資料二酸化塩素による除菌をうたった商品の最後部に、二酸化塩素及び塩素の放散速度の測定方法及び装置が載っていますので、この方法に準じて測定を行ってください。
ATSDR(アメリカ毒性物質疾病登録機関)の次亜塩素酸の資料はありませんが、塩素のATSDRの資料は14日未満0.06ppm以下、15日~364日0.002ppm以下、365日以上0.00005ppm未満となっています。また、負荷のない回復期間を設けることにより、容易に回復することが記されています。
個人的には使用による違和感等をまったく受けずに、室内消臭、インフルエンザ罹患回避を確認しています。また、0.00003ppm(次亜塩素酸放出量/換気量、室温28℃)で蚊に刺されなくなる・ダニに喰われなくなる例を確認しています。(室内造作物・壁等による次亜塩素酸消耗量は加味しておりません。設置初期時の室内造作物・壁等による次亜塩素酸消耗量は非常に大きく、長時間使用後の100倍以上であることがあります。次亜塩素酸消耗量は使用時間経過と共に減少していきます。)
◉次亜塩素酸による周囲の生体への影響
化学物質が接触する周囲の生体への影響は化学物質の濃度と接触時間の積に比例することが知られています。(シックワトソンの法則 log(N/No)=-kCT 、kは定数、Noは初期菌数、Nは時間Tにおける菌数、Cは濃度。)
喉等の細胞損傷に対しても同様な影響があるものと考えられます。
次亜塩素酸は非常に強い酸化力により強力な除菌消臭力を発現しています。次亜塩素酸の利用にあたっては除菌空間の次亜塩素酸濃度の把握は非常に重要です。空間内の次亜塩素酸濃度は極めて低濃度のため、実測は困難ですが、おおよその計算上の数値を求めておく必要があります。
●どんなものにも、用法(正しい使い方)・用量(適正な濃度)を守る必要があります。
次亜塩素酸濃度の高い所に長時間いると喉・気管支・眼などに違和感を受けます。
ATSDRのデータを援用すると、寝室・居間等長時間居る場所では0.00005ppm以下、トイレ・玄関など短時間居る場所では0.06ppm以下が望ましい。しかし、濃度が低すぎて一般には機器測定は困難です。幸い、人は次亜塩素酸濃度を感じることができます。寝室・居間等長時間居る場所で多くの人が喉・気管支・眼などに違和感を受けなければ0.00005ppm以下です。次亜塩素酸発生量を減らしていって、長時間、喉・気管支・眼などに違和感を受けなくなった濃度がおおよそ0.00001~0.00005ppm程度です。ただし、個人の感受性のばらつきは大きいので注意してください。長時間使用すると壁等の次亜塩素酸消費物質による分解が減り、次亜塩素酸濃度が上がってきますので、部屋から離れた通路・玄関などへ遠ざけてください。
トイレ・玄関など短時間しか居ない場所では、次亜塩素酸臭気・刺激を感じる濃度0.03ppmであっても本人が違和感と感じなければ問題ありません。
コロナウイルス、インフルエンザウイルス共に飛沫感染であり、マスクをすれば感染は防げるということですが、ドアノブ等に付着したウイルスを間接的に体内に取り入れてしまう事があるので、次亜塩素酸気化装置による気化等で次亜塩素酸を室内等空間に放出してドアノブ等のウイルスを不活化することが大事です。
70%以上の高湿度下での使用は機器接点等への水分の吸着、更にその表面水への次亜塩素酸の吸着・溶解濃縮があり、機器接点を腐食させ機器を故障させてしまう事があるので注意してください。
●ppm濃度と分子数個/ml濃度の変換
6.02x10^23個/22.4L(at 0℃、1atm)=2.69x10^19個/mlですから、
1ppmは1x10^6で割って、1ppm=2.69x10^13個/mlです。
次亜塩素酸濃度 0.00001ppmでは、2億6900万個/mlになります。
●化学種発生量の比較 個/日
濃度50000個/cm3x風量4.3m3/分の場合
50000個/cm3x4.3m3/minx60x24 3.1x10^14
4.8兆個/秒の場合
4.8兆個/秒x3600x24 4.1x10^17
電解電流0.015mA、気化効率0.05の場合
0.000015Ax3600x24/96500x6.02x10^23x0.05 4.0x10^17
電解電流0.5mA、気化効率0.5の場合(玄関、トイレ向けなど)
0.0005Ax3600x24/96500x6.02x10^23x0.5 1.35x10^20
●次亜塩素酸水溶液から気化する気体は何か
水溶液のPHと気化する次亜塩素酸ガス/塩素ガス比の変化
CL2の水溶液の平衡定数は
Kcl2=[HCL]x[HCLO]/[CL2]=1.56x10^-4
HCLの酸解離定数は
Khcl=[H+]x[CL-]/[HCL]=10^3.7
水溶液中の次亜塩素酸/塩素の濃度比は
[HCLO]/[CL2]=Kcl2/[HCL]=Kcl2xKhcl/([H+]x[CL-])
ヘンリー定数を用いた、気相中の次亜塩素酸ガス、塩素ガス圧は
Phclo=0.001x[HCLO]
Pcl2=13.7x[CL2]
次亜塩素酸ガス/塩素ガス比率
Phclo/Pcl2=0.001x[HCLO]/13.7x[CL2]=0.001/13.7x([HCLO]/x[CL2])
=0.001/13.7xKcl2xKhcl/([H+]x[CL-])
ここで、Kcl2=1.56x10^-4、Khcl=10^3.7、[CL-]=9.38(飽和塩化カルシウム中のモル濃度)を入れると
Phclo/Pcl2=6.14x10^-6/[H+]
水溶液のPHと気化する次亜塩素酸ガス/塩素ガス比
PH 3 4 5 5.8 6.5 6.8 7 7.5 8 9
Phclo/Pcl2 0.00614 0.0614 0.614 3.88 19.4 38.8 61.4 194 614 6140
PH6.5以上で気化するのは次亜塩素酸ガスと言えます。(追加2023.8.7)
◉利用例
①、玄関に0.5~2mA(換気量・壁面等による消耗により増減する)の次亜塩素酸気化装置を置くと、玄関・通路は0.0005ppm程度になります。この濃度で靴臭・ペット臭などの玄関臭を消臭し、細菌の繁殖等を抑制します。
居室・寝室の濃度はドアの開閉・隙間等により通路から漏れ入り濃度0.00002~0.00005ppm程度になります。
冬場はインフルエンザが増えてきますが、ウイルスは非常に弱いのでこのような極低濃度でも不活化できるようです。
(気相の次亜塩素酸濃度は極低濃度のため実測出来ないので、気化装置からの発生量を換気量で除して算出します。現実の部屋では換気量算出も難しく濃度の精度は高くありません。)
なお設置当初では、室内壁面等に多くの次亜塩素酸分解物質が吸着・付着しており、次亜塩素酸濃度が不足することがあります。この場合は別途、次亜塩素酸水の作り方の方法で50mg/l程度の濃度の次亜塩素酸水を作り、室内をスプレーもしくは雑巾でぬらして清掃してください。
②、悪臭のするトイレには2mA次亜塩素酸気化装置が向いています。特に料理屋さんでは衛生感が実感され喜ばれています。
トイレの使用では排泄時、多量の悪臭物質が出るため、一時的に消臭が追い付かないことがあります。排泄時一時的に発生量を多くした装置もあります。一定時間後でも消臭できない場合には、電解電流値の大きなものを使用するか、複数台使用してください。排泄時、稼働する脱臭装置付き便器が適しています。
なお、初めてトイレに設置するときは、壁面等に悪臭原因物質が多量に付着していますので、消臭に日数がかかります。この場合は別途、次亜塩素酸水の作り方の方法で250mg/l程度の濃度の次亜塩素酸水を作り、スプレーもしくは雑巾でぬらして拭き取ってください。
③、1槽式0.2mA次亜塩素酸気化装置で押入れのカビを抑制。梅雨時でもカビの臭い・胞子の心配が要りません。水分の蒸発が無いので2年間無保守で押入れやタンス内を除菌・消臭します。(電池式の場合、半年ごとの電池交換が必要です。)
④、食品自動販売機内に1槽式0.5mA次亜塩素酸気化装置を設置し、空間中の集合フェロモン、生殖フェロモンを分解し、ゴキブリ、アリ防除を行っています。(大手オペレーター会社にて市場試験を経て採用決定済み、コーヒー販売機、食品販売機など向け)
⑤、キッチンのゴキブリ、アリ防除には2mA次亜塩素酸気化装置をキッチンに設置します。昼間などキッチンに人が長時間居る場合には換気扇、窓の解放などで濃度を低めに調整します。(喉・気管支に違和感を受ける場合は濃度が高すぎます。)
⑥、自動車内消臭には1槽式2mA次亜塩素酸気化装置が適しています。エアコンのフィルター及びエバポレーターが汚れ、カビが大量に繁殖するとカビ臭を消臭し切れません。この場合はエアコンのフィルター及びエバポレーターを清掃してください。
◉利用可能性のある用途
1、 微量生成量(電解電流0.01~5mA程度)
玄関の除菌・ウイルス不活化
トイレ、生ごみ箱周囲の消臭除菌
ホテル・旅館の室内消臭
車・バス内の消臭除菌
エレベーター内の消臭除菌
公共トイレなど共用施設の消臭除菌
集客施設出入口の除菌・ウイルス不活化
ペット臭の消臭
おもちゃの除菌
室内生活臭の消臭
たばこ臭の消臭
インフルエンザ・ノロウイルス流行時の室内除菌
靴の除菌・消臭
押入れのカビ防止
剣道着・柔道着・部室の消臭
ホテル・給食センターの生ごみ処理機の消臭・除菌
介護に於ける消臭・除菌
流し台下・厨房のゴキブリ・アリなどフェロモン生殖動物の防除
船舶客室などの消臭除菌
2、 中量生成量(電解電流5mA~)
畜産 施設の消臭・除菌
(特に、口蹄疫、鳥インフル流行時)
牛舎・豚舎・鶏舎などの消臭除菌
農業 野菜工場・水耕設備の室内除菌
漁業 設備の除菌・消臭
工場 異臭発生施設内外の消臭
3、 その他
歯科医療・医科医療
汚水処理施設・生ごみ処理施設・
廃棄物処理施設の除菌・消臭
◉次亜塩素酸気化装置には様々な利用法があります。
◉次亜塩素酸気化装置の実施権利用者を募集しています。
次亜塩素酸の消臭除菌利用促進のため,米国特許US9222180の無償開放(譲渡)を予定しています。
連絡先等詳しくは開放特許情報データベース(「次亜塩素酸気化装置」で検索)をご覧ください。
修正2020.1.28
追加修正2020.3.13
追加2020.3.18
追加2021.5.31
追加2023.8.7