
ソプラノ歌手サラ・マリア・ズンさんと。
沢山のブラボー、拍手、スタンディングオベーション、嬉しい限りです。
なんとここ武蔵野市民文化会館は年間80回位の自主公演を行い、常に完売満席なのですが、現代音楽ははじめてだそうです。そんなチャレンジングなコンサートでしたが、満席のお客様に囲まれ大成功、感無量です。まず、ハラウィのようなマニアックな1時間かかる歌曲で集客自体がかなり難しいにも関わらず、400人の席がフルになっているのは現代音楽を長く演奏している私にとってはなかなか稀なことです。武蔵野市民文化会館にいらっしゃるお客様のレベルの高さに驚きます。
前半50分かけてメシアン、ハラウィについてサラさんと一緒に演奏を交えて解説、アナリーゼをして休憩をはさみ衣装を変えて、1時間演奏。彼女も本当にタフです。
曲についての深いお話も聴けて後半の演奏に力が入りました。
彼女のような一流の演奏家は共通することが沢山ありました。
これは、昨年共演したソプラノのバーバラ・ハンニガンさん、トランペットのイェルン・ベルヴァルツさん、トロンボーンのファブリス・ミリシェーさん、皆さんに感じたことですが、まず人柄が謙虚で、優しく、偉ぶらない。あとピアノパートを熟知していて勉強熱心。また、当日は別ですが、リハーサルでは全く手を抜かず、最初の一音から憑依したかのように音楽に入り込み、私をぐいぐい引っ張っていく凄さ。
アンサンブルに関しては全てのブレス、フレージング、やりたいことがことのほか明解なので、なんの迷いもないために、私もほとんど第一回目の合わせからほぼ完璧にアンサンブルできます。
あと本番一発にかける気合いが凄い。突然天から降ってきたかのようなその時だけの音楽的なアイディアが沢山はいるのですが、不思議とそれはストレスではなく、フレージングがクリアーなので、バッチリアンサンブルできます。
いつもこのような素晴らしい方々からは沢山勉強させていただいております。
昨日はメシアンと精神異常をきたした最初の奥さまとの大変な時期にも関わらず、女性への愛、また愛と死を謳ったこの曲、サラは凄まじい入り込みかたで私は弾きながら何度となく感動いたしました。
打ち上げはベジタリアンの彼女がすきな豆腐料理。大好評でした。
沢山のお客様有り難うございました!
サラさん、是非ともまた一緒に演奏しましょうね!
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )