散歩と俳句とスワローズ

2016年に大野鵠士宗匠と出会い
芭蕉・支考由来の「美濃派獅子門」に入会
日々俳句生活を楽しんでいます

ウイルスに地球は小さし竜天に 鵠士 (獅子吼5月号)

2020年05月05日 | 俳句


<タイムの中のすいも草(かたばみ)>

ウイルスに地球は小さし竜天に

  あっという間に地球上を席巻したコロナウイルス。

  微小なウイルスにとって地球はとても小さかった。

  「竜天に昇る」は春分の頃の季語。

  ウイルスもこの先は天を目指すのだろうか。

 


<立浪草>

ウイルスにその他諸々春の塵

  乾いた空気に強い風が吹く春先は細かな埃が舞い上がる。

  今年の埃の主成分は新型コロナウイルス。時代は移り変わる。

 


<机上の立浪草>

天に月地に花人にウイルス禍

  天には風情漂う朧月、地には花々が咲き乱れ、麗しい春に変化はない。

  しかしウイルスのもたらす病に人々は苦しんでいる。  



<母子草>

額に手当てて熱なし母子草

  少しの熱も気にかかる昨今。熱はないかと額に手をやってみる。

  ふと子供の頃に母が優しく手を当ててくれたことを思い出す。




<母子草>

万止むを得ざる一人の花見かな

  人を誘って花見をしたいこの季節。それも我慢するしかない今年の春。

  仕方なく一人さびしく近所の花見に。そんな人が多かったに違いない。


その中に紅を差したる海女一人

 

囀やパンとチーズと赤ワイン


2 コメント

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本当に (きりぎりす)
2020-05-07 05:51:21
一日も早く終息することを祈るばかりです。忍耐もなかなかに・・・
「その中に…」気になりますね!
花の写真もいいですね!
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草花に (健人)
2020-05-07 10:08:32
最近こだわっています。
散歩で、庭先で、気になる草花によく出会い、
草花図鑑で名前を調べると一層親近感がわきます。
花の咲き方を波に見立てた<立浪草>は、
庭に一人生えして、年々増えているようです。
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